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混凝土に咲く花のように


海外旅行記や国内旅行記など、数々の旅行記を連載中!
        HP『我道旅人』で更新内容をまとめて掲載

ベトナム旅行記 ベトコンサンダル

2006年08月14日 | ベトナム旅行記
中は蒸し暑かったので、外の開放感に浸る。
木陰でタロイモに塩を付けながら食べる。
ベトコンが使っていたサンダルを売っている店があったので物色した。
ガイドの話では靴底がタイヤでできているため、全く磨り減らないらしい。
靴紐さえ取り替えれば、一生もののサンダルだそうだ。
とてもシンプルでかっこいい。
それにタイヤでできているなんてこいつはいいネタになる…シメシメ。
そんなことを考えていたら、ツアーは出発してしまった。

「あっ!待ってくれ~」

結局買うことができずにこの場を後にした。
この後、実弾でライフル銃を撃たせてもらったり、土産物屋を見ながら帰路に付いた。

ベトナム旅行記 クチトンネル

2006年08月13日 | ベトナム旅行記
クチトンネルに到着すると、まず最初にベトナム戦争の概略がまとまったビデオを見させられた。
それから場内を歩き始める。
そこには数々の場面で戦争の跡が生々しく残っていた。

踏んだ瞬間、地面が反転し、竹やりに串刺しになる罠。
武器の製造場所。
そして地下には無数のトンネルが存在し、アメリカ軍とのゲリラ戦で使われたらしい。
所々空気穴が開いていた。
それら全てが、現実に戦争が起こっていたことを確かに物語っていた。

そして俺達はこのトンネルの中にと入ることになった。
ただこのトンネル、トンネルと呼ぶにはかなり狭く、細身のベトナム人でなければ移動するのが困難なほどに狭い。
ベトナム戦争で使われていたくらいなのだから、アメリカ人がトンネルの中に入ってきてはその目的を果たせない。
だからいわゆる体育座り状態で歩くことになった。

中は本当に真っ暗で何も見えない。
何て言っても地中の中だ。
太陽光はおろか、月明かりも、街頭もない。
本当の暗闇の中、手探りで道を探り歩くしかなかった。
足が痙攣し始めた頃、ようやく出口に到着した。

ベトナム旅行記 クチトンネルツアー参加

2006年08月12日 | ベトナム旅行記
2005年9月20日

今日は半日クチトンネルツアーに参加する。
朝、路地脇の屋台で簡単に食事を済ませると、集合場所へと向かった。

日本語ツアーに申し込んでいたため、ツアーのメンバーはみんな日本人だった。
バスでは小柄な女性が隣に座った。

一人旅ですかと尋ねると、そうだと頷く。
よく女性一人で旅する勇気があるなと思ったら、彼女は海外生活が長いようで、ジャマイカなど比較的治安が悪い国であっても一人で旅したことがあるらしい。

「ヨーロッパとか、そういった場所には行かないんだ?」
「私はそういった場所はあまり興味がないの。」

今後行きたい場所を聞くと、世界一早い朝を迎えるタヒチや、人類誕生の地と言われているエチオピアに行きたいと言っていた。
なかなか個性的な人でバスの中では退屈しなかった。
ただ昨日の酒がまだ少し残っているようで、何だかフワフワして気分が優れない。
旅先で酒を飲みすぎたことを後悔した。

HP更新

2006年07月22日 | ベトナム旅行記
HPベトナム旅行記ベンチェーその2UPしました。
更新しながら眠ってしまったため、トップ画面の更新履歴が消えてしまった…
ショック!
まぁ古いのが少し残っていたからつけたしました。
更新履歴をつけるのをやめてもいいんだけど、せっかくだから続けることにしました。

ベトナム旅行記 レモンジュース2

2006年07月21日 | ベトナム旅行記
だがそれでいいのかもしれない。
それだけが全てではないのだから。

『目的もなく、海外を放浪するなんて勿体無いよ。』

初めての海外旅行でタイで出会った日本人に言われた言葉だった。
あれから数年経ったのだが、今でも明確な答えが見つからずにいた。

ようは退屈な日常から抜け出したいだけなのだろう。
昨日と今日の区別も付かないようなありきたりの日常。
新しいことを始めても、それに意味を見出せずにいる。
そんな気持ちが俺を海外へと向かわせているのだと思う。

しかし海外を放浪せずとも、それらは別の方法で見つけることもできるはずである。
心のうやむやは晴れはしなかったのだが、頭では理解するように心掛けた。

ベトナム旅行記 レモンジュース1

2006年07月20日 | ベトナム旅行記
タカシさんとの話は一昨日と同じように、旅の話が中心だった。
俺も昔のタカシさんのように長期間海外を放浪したいという夢があった。
思いを語る俺に対し、タカシさんはこう言った。

「今の仕事である程度満足できるのならば、続けた方がいい。こうして短い期間でも旅ができるのは俺に取って羨ましいよ。」

タカシさんは昔一回仕事を辞めて1年近く旅をした。
しかし帰国した後就職した先は短い旅をすることさえできないくらい忙しいらしい。
俺の思いはタカシさんにとっては贅沢な悩みなのかもしれない。

だが俺の中にある思いはいつまで経っても消え去らず今でも残っている。
そんなに未練があるのなら、勢いで飛び出すこともいいと思っている。

飛び出すのはまだ足かせが少ない20代の今しかない。
後数年で全く飛べなくなるのは何となく分かっていた。

だけれどももうすでに飛ぶには体が重くなってしまっていた。
今の仕事には満足していた。
そしてその仕事を得るために頑張った自分がいた。
全てを無に返してまでも、飛び出す勇気が今の俺にはなかった。
恐らくこれから先もないのだろう。

ベトナム旅行記 ズボン探し

2006年07月11日 | ベトナム旅行記

ベンタイン市場はやはり早い時間から閉まっていた。
またその他の店では女性物中心かTシャツ程度の物しか売っておらず、ズボンは全く売っていない様子だった。
ズボンは土産物としてあまり魅力がないからなのだろうか…

数件を彷徨い歩き、ようやく屋台でズボンを見つけ出した。
しかしそれは青と水色のチェック柄の水着のようなハーフパンツだった。
ダサいけど探すのも面倒だし、これで良しとするか。

値段を聞くと思いのほか高い。
交渉をする気力もないので、とりあえず少しだけ値下げさせてから買った。

GHに戻り、ようやくシャワーを浴びることができた。
少し落ち着くと、ドミの人達と一緒に夕飯を食べに行くことにした。
ホーチミンに長いこといる人に、行き付けの店に連れて行ってもらう。

飯を食べ終わった後、まだ時間が早かったのでタカシさんが酒でも飲みに行かないかと言った。
俺はもう酒は飲みたくはなかったのだが、せっかくなので付き合うことにした。
GH前の店に入り、レモンジュースを頼む。

着替え

2006年07月08日 | ベトナム旅行記
さて、ぬかるんだ道で転んだ俺は見るからに酷い有様だった。
GHに戻ったのだがベッドにも上がれやしない。

「おい。どうした?」

タカシさんは俺の身なりを見て、驚いたようだ。
とりあえず事情を説明し、GHにいるみんなに謝った。

一昨日とドミのメンバーは変わったようだった。
タカシさんはまだホーチミンにいるようだったが、他の人達は皆いなくなっていた。

とりあえずTシャツを脱ぎ、汚れたヒップバッグをベッドに掛ける。
だが荷物の軽量化のためズボンの替えを持ってきていなかった。

あまり外に出たくないのだが、替えがないのではしょうがない。
フラフラと朦朧した状態で、バイクが処狭しと走り回る道路を歩いた。

到着

2006年07月07日 | ベトナム旅行記
ボートに乗り込むと、雨に打たれる笠の音を聞きながら呆然と河の流れを見つめていた。
イシさんは俺が迷惑を掛けたことに対して全く気にしていない様子で、ガイドからオールを借りて必死になって漕いでいた。
本来なら楽しいはずの、ジャングルでの川下りも俺は下を向くことしかできなかった。

ボートは本土に到着した。
土を踏みしめた瞬間、無事戻って来れたことを実感する。
俺の心にある罪悪感という感情が、徐々に安心感に包まれ始めたのだった。


今思い返してみると、当時の記憶はぼんやりと断片的に覚えているだけである。
酒は特別弱い訳ではないのだが、一気に飲みすぎたため回りが早かったのかもしれない。
お酒は危険なものだと始めて感じた。
気はしっかり持とうとしていても、体が着いていかない。
それだけでなく、冷静な判断をしているつもりでも時にはとんでもない考えをしているのさえ気が付かない。

帰りのバスは悪酔いしたようなダルさと気持ち悪さが、バスが揺れるのと同時にまるで波のように襲い掛かってきた。
目を閉じると暗闇がグルグルと渦を描いていた。

当初はデタム通りに戻ったらイシさんと夕飯を食べに行こうと思っていたのだが、とてもじゃないが食べに行けるような状態ではなかった。
色々イシさんに迷惑を掛けてしまったのだが、きちんとした形でお礼もできないまま旅行会社の前で別れたのだった。
もうイシさんとは二度と会うことはないだろう。
この場を借りてお礼を言いたい。
ご迷惑おかけしました。

合流

2006年06月29日 | ベトナム旅行記
通りで現地の女の子を見つけ、ダメモトで先ほどと同じように訳分からない英語で問かけてみることにした。
すると俺がツアーからはぐれたことを何となく理解してくれたのだろう。
女の子は私に付いて来てという仕草と共に走り出した。

記憶の断片の中、助かったとホッとしたのを覚えている。
彼女の後姿を見失わないように、必死になって付いて行った。

河沿いの手漕ぎボートの手前で、イシさんとガイドの2人が待っていた。
他の皆はもうボートに乗りこの島を丁度発ったところらしい。

イシさんは店で買ったと、俺にベトナム笠を被せてくれた。
本当に申し分けない気持ちで一杯だった。

ただ繰り返し「ゴメンなさい」と謝ることしかできなかった。