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混凝土に咲く花のように


海外旅行記や国内旅行記など、数々の旅行記を連載中!
        HP『我道旅人』で更新内容をまとめて掲載

ペルー旅行記 マチュピチュへのバス

2007年01月11日 | ペルー旅行記
8/29

今日も朝は早かった。
4時半に起き、昨日買ったパンを食べる。
残りのパンをウェストポーチに突っ込むと、肩に掛け5人でバス停へと向かった。

早朝のバスでマチュピチュに行こうという人達で、バス停の周りは溢れかえっていた。
まだ明け方だというのに、すごい人だかりに驚かされる。

暗闇の彼方から2つの光が近づいてくる。
マチュピチュへと続くシャトルバスだ。

往復12$も掛かるバスの概観はとても豪華なものだった。
山奥といえどもさすがは世界一の観光スポットである。

急カーブを曲がる度にフロントガラスから見える石崖が右へと流れていく。
山間にはガスがかかり、マチュピチュへと続く道をより一層神秘的なものにしている。
本当にとてつもないところに来てしまった…

辺りが明るくなり始めた頃、マチュピチュの入り口に到着した。

ペルー旅行記 アグアスカリエンテス

2006年12月25日 | ペルー旅行記
今日はゆっくり過ごそう。

出店を眺めるのにも飽きると、村の奥まで歩いてみる。
そこにはメインの観光客が集まる通りには見られなかった現地の人達の庶民的な暮らしがあった。

パンが無造作に置いてある素朴なパン屋を見つけた。
マチュピチュでは高級ホテルで食べるランチ以外にご飯を食べる場所がないと聞いていたので、朝食と昼食を兼ねてパンを買うことにした。

パン屋から外に出ようとすると通り雨だろうか、すごい勢いで雨が振り出した。
しばらくは止みそうにない。
椅子を借りて雨が止むまで居させてもらうことにした。

雨は一向に止みそうにないので、弱まった隙に駆け足でホテルに戻った。
ベッドに横たわり雨が止むまで眠ることにした。

17時になると雨がようやく止んだので、温泉に行くことにした。
辺りは暗くなり初めていたのだが、それにも関わらず温泉は混んでいた。

プールのような広々とした湯船と建物に水着で入浴する。
温い湯船はガラガラで、皆温かい湯船に固まって入っていた。

外が寒いせいか聞いていた話よりは随分と温かいのだが、体が温まるほどの温度ではないので、一回入るとなかなか出れなかった。
オレンジ色に輝く空が次第に消えていく真っ暗な空を眺めながら温泉に浸かり続けた。

ペルー旅行記 アグアス宿探し

2006年12月22日 | ペルー旅行記
とりあえずまずは宿探しだ。
3人でホテルに立ち寄っては、値段交渉を繰り返した。

それにしても意外とこの街で泊まる人は少ないのだろうか。
通りにはほとんど人が見られないし、ホテルの客室も空いている部屋が多かった。

駅から続く登り坂を行ったり来たりしながら宿を探した。
客引きに連れられ、坂道を登っているとクスコの宿で一緒だったマッキーとアユちゃんに出会った。

「あっ行こうとしている宿、私達が泊まっているとこだ!」

彼女らはビスタドームでアグアスカリエンテス入りしていたため、俺たちバックパッカークラスよりも早く到着していた。

俺ら3人もその宿に泊まることにして、5人で昼食を取ることにした。
ピスコサワーを飲みながら、アルパカの肉を頬張る。
わずか15ソルでコース料理を食べることができた。

女の子達はこれからマチュピチュに行くと言うのでバス停で別れた。
俺たちは明日出発なので、バスのチケットだけ購入することにした。

ペルー旅行記 アグアスカリエンテス到着

2006年12月20日 | ペルー旅行記
クスコからアグアスカリエンテスへは列車で4時間も掛かる道程だ。
マチュピチュに近づくという興奮から最初の方はテンションも高かったのだが、次第に会話もなくなり気が

ついたら眠っていた。

しばらくして眼を覚ますと車窓の風景は一変していた。
周りは小高い山々に囲まれ、その谷間を縫うようにして線路は続いている。

こんな山奥にマチュピチュはあるのか…
何百年もの間見つけることができなかったわけだ…

列車はゆっくりとアグアスカリエンテス駅へと入った。
乗客は一斉に電車を降りる。
俺たちも乗客に揉みくちゃにされながら、外へと出た。
するとそこには、険しくそびえ立った岩壁が俺を待っていた。

「すげー!!」

こんな偏狭の地にこんなに素晴らしい場所があったなんて!

アグアスカリエンテスは本当に綺麗な街だった。
駅周辺は出店が所狭しと立ち並び、色鮮やかな織物や民族品が街に映えていた。
そのひとつひとつを眺めるだけでも楽しいかもしれない。

本当なら今日からマチュピチュに行くつもりでいたのだが、今日は一日ゆっくりと街で過ごして明日早朝からマチュピチュに行くことにしよう。

ペルー旅行記 出発

2006年12月18日 | ペルー旅行記
出発のベルが鳴り響くのをシートに座り待つ。
駅のホームには人通りが全くなく、グレーのアスファルトが目に付いた。

その無機質な風景に突如駆けて来る者がいた。
ショウだ!

「早く早く!」

俺とノビタくんは一斉に叫んだ。
ショウはこちらを一瞬見ると列車に飛び込んだ。
本当に言葉どおり時間ギリギリの乗車だった。

話によると、ショウの前に並んでいた人は係員にすぐに断られたらしく、思ったよりも早く発券してもらえたらしい。
何はともあれ出発のベルを3人で聞くことができた。

朝日に包まれたクスコの街を眺めながら、いざマチュピチュの麓町アグアスカリエンテスへ列車は走り出した。

ペルー旅行記 出発のベル

2006年12月13日 | ペルー旅行記
5時になり扉が開かれると、一斉に窓口目指して走り出す。
ショウは後ろの方になったのだが、並ぶ人が多い訳ではないし、電車の時間まで1時間以上あったことから余裕で切符を手に入れることができるだろう。

俺は駅構内を歩き回ったり、すでに切符を取ったノビタくんと話しながらショウを待った。

だがどうだろう。
時間は過ぎ去るのだが、一向に列が動かないではないか。
いくら窓口が1つしかないといっても、わずか10人足らずに一体何分掛かっているのだ。

イラつきを覚え始めていた。
最前列に行き、係員に文句でも言ってやろうと思ったのだが、窓口の様子を見て愕然とした。
そこにはチケットの束を持った現地人がいたのだ。

あくまで俺の想像に過ぎないのだが、恐らく前に並んでいる人達は旅行会社の人達で、客のためにたくさんのチケットを購入しようとしているのだろう。
現地の人達はもっと安い値段で乗れる電車が出ているので、こんな所に並ぶ必要などないはずだ。

この予想外の展開は完全に油断したことによるミスだった。
前に並ぶ人は10人足らずだったかもしれないが、実際は何枚のチケットが出て行ったことだろう。

ついに時計は出発時間の5分前を指した。

「じゃあ俺らはもう行くわ。」

俺とノビタくんはショウに電車で待っていると告げた。
ショウの前には後2人並んでいた。
今までのペースではもう出発時刻に間に合わないことは確実だろう。

名残惜しい別れであった。
このまま太陽が昇るのを見ながらショウはGHに戻ることになるのか。
とても切ない気持ちにさせられた。

ペルー旅行記 早朝の駅

2006年12月11日 | ペルー旅行記
8月28日

朝4時に目覚ましが鳴り響く。
また熟睡できなかった。

毛布から抜け出すと冷たい空気に襲われる。
クスコは夏と言えども標高が高いため寒暖の差が激しく、太陽の昇っていない明け方は特に寒い。

時間はまだ早かったのだが、開門前に駅へ向かうことに決めていた。
それはショウが当日販売される切符を求め並ぼうとしていたからだった。

急遽ショウがマチュピチュに行こうと思い立ったのには理由があった。
数年前に旅先で知り合った女の子が偶然にもこのGHに泊まっていて、彼女らも今日マチュピチュの麓町アグアスカリエンテスへ向かおうとしていた。
ショウは一人でマチュピチュに行くよりもせっかくだからみんなと行きたいと、当日チケットを求め並ぶことにしたのだった。

だが本当のところ当日のチケットは販売されるのかさえ分からない。
長い間クスコに滞在している人達は、今はピーク時のため絶対無理だと言っていた。
限りなくゼロに近いかもしれないが、僅かな希望を胸に駅へと向かう。


駅にはすでに10人くらいの人達が屯していた。
旅行者もいれば、現地の人もいる。
その群れの中に日本人を見つけ声を掛けた。

「当日のチケット売り場ってここですよね?」

彼も詳しいことは分からないようで、人が集まっているからここでいいのではないかと言った。
彼の名前はノビタくんと言った。
彼も当日チケットを求め早朝から来ているようだ。
屋台で買った肉卵パンを頬張り、震えながら開門するのを待った。

ペルー旅行記 日本人宿

2006年12月07日 | ペルー旅行記
地球の歩き方に載っている写真と同じ扉を見つけた。
特に名前が書いてあるわけではないが、番地を見るとここで間違いない。
扉をノックすると、使用人が顔を覗かせた。


中は階段になっていて、使用人の後ろを付いて降りる。
案内された部屋は相部屋だった。

そこには部屋をシェアすることになるサッカー日本代表のユニフォームを着たショウがいた。
彼はリマからナスカに入り、そこからバスで丁度クスコ入りしたばかりだと言う。
ナスカからの長距離バスは地図上には載っていなかったし、実際山をひたすら登るためそんなに良い道ではないのだろう。
ここまでの過酷な道程が想像できる。

「飯食いに行きませんか?」

洗濯物を全て干し終えたショウが部屋に戻って来て言った。
俺はあまり腹は減っていなかったのだが、せっかくクスコに来たのにベッドで転がっているのもつまらない。
一緒に外へ出ることにした。

アルマス広場に面する食堂に入る。
考えてみると、ペルーに来て初めてきちんとした料理を食べるのかもしれない。
わずか10ソルでサラダとスープとドリンク、さらにデザートが付いたコース料理を食べることができた。

帰りにネットカフェに寄った。
俺は早々にメールのチェックを済ませると、一人ネットカフェを出た。
何だかとても眠い…
GHに着くとベッドに横たわり眠った。

ペルー旅行記 宿探し

2006年12月03日 | ペルー旅行記
さて次は宿探しだ。
昼間ということもあり慌てる必要がないため気分的に楽だった。
とりあえずタクシーを捕まえ、日本人が経営する宿に向うことにした。

クスコは石畳に包まれた迷路のような街並みだ。
昔インカ帝国の都だった面影を見ることができた。
リマと違った雰囲気に新しい土地に来たことを感じる。

「宿に着いたぞ。降りろ。」

タクシーの運転手は外に出て、手招きをする。
だけれども明らかにここではないはずだ。

運転手に食ってかかると、誤解しないでくれと手を振る。

「車でこの先は行けないんだ。」

騙しているのかと疑いは晴れない。
そんな俺を見てか、通りの名前を指差して教える。
本当だ…この細い路地を通って行くみたいだ。
こんな辺鄙な場所に宿があるのか…

脇道がない一本道。
通りには丸太が束になって横たわっている。
前と後囲まれたら逃げようがないぞ…

進んでいいものか躊躇ったが、他の宿に変える気はない。
時々後ろを振り返りながら、前へと進んだ。

ペルー旅行記 チケットゲット

2006年12月01日 | ペルー旅行記
駅に到着すると、広島大学の2人がいた。
おそらく彼らもチケットを買いに来たのだろう。

タクシーを降りた俺に向かって叫ぶ。

「早く!もう窓口が閉まりますよ!」

彼女が教えてくれるとおりに、時計は窓口が閉まる12時の3分前を示していた。
駆け足で建物の中に入り、カウンターにいる係員に話しかけた。

「明日マチュピチュのあるアグアスカリエンテスまでバックパッカークラスで行きたい!」

係員は分かったと頷き、パソコンに入力を始めた。
よしっ!切符を取ることができた!!
嬉しさをほのかに感じながら、印刷されるのを今か今かと待つ。
チケットを受け取るまで油断はできない。

結局この日の営業は俺が最後の客だったようだ。
本当にギリギリだったのだがなんとか間に合った。