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きゅうちゃん出たとこブログ

行きあたりばったりの人生、そして愉快な仲間達との日々をちらほらと・・・

映画 『王様と私』 を観た。

2012-09-19 15:21:59 | 映画


所詮アジアってこんなもんじゃね? ってな具合に 


チョー上から目線で作られた 豪華絢爛な1本を観ました。


アカデミー賞5部門を受賞したユル・ブリンナーとデボラ・カー共演の傑作ミュージカル映画。


               『王様と私』



1860年代のこと、夫を亡くしたイギリス人女性、アンナ・レオノーウェンズは、王子・王女の家庭教師として、タイ王国の首都バンコクの王宮に迎えられた。アンナは、封建的なタイ王室に近代の風を取り込もうとして、伝統としきたりを重んじる頑迷な王様と対立してしまう。しかし、衝突と対立を繰り返すうち、次第に二人は引かれ合うようになる。

                                   (Wikより抜粋)



実はアタシ 滅多にミュージカルって観ない。

なのに何故?

答えはひとつ、ユル・ブリンナーの眼力&人並み外れた大胸筋と腹直筋。

これから目が離せなくて うっかり最後まで観ちゃいましたぜ。 デヘデヘ。



えー何と申しましょうか、この間の 「SAYURI」や「SILK」にも見られた様な、

アジアを今一つ理解出来ていないとでも言いましょうか。

西洋人がアジアを描こうとすると、やっぱこうなっちゃうのかね。 あ~あ。

あ、でも監督のウォルター・ラングは生粋のアメリカ人だわ。



シャム国(タイ)の王様が、普段から上半身をさらけ出して歩いてるなんて嬉しいけど(ヘ?) 今時ヒロミゴーでもやらんわね。



                  



1860年代の設定だけど、それにしたってね~奥さん。(嬉しいけど。シツコイ?)

豪華なお庭には日本の灯篭らしきものも… えー、確かタイだよね。

そしてそのシャム(タイ)は イギリスから『野蛮な後進国』と見なされてる。

ちょいちょいちょーーーい! その時代、イギリスもかなりの傲慢さで残虐な事してたよねー。

そーゆー時代だもんお互い様だよねー。 ウオッホン。


確かにシャムは封建的で男尊女卑当たり前。

男たるもの蜜蜂の如く花から花へと飛びまわるもの、吸って吸って吸いまくれぇぇぇ。

女は花の様にただじっと黙ってミツバチが来るのを待てばよい…とまぁ、

肉食系女子が聞いたら反日デモもすっ飛ぶ勢いで暴動が起きそうなお言葉。


そんなわけで、肉食シャム王には玉の様に可愛いお子様が100数名。

花の様な奥様は…忘れた。 とにかく いっぱい いぱーーーい!

歳はいくつか知らんが その絶倫シャム王、

家庭教師アンナに イギリスの特使一行が視察に来る時に備え 意見を述べさせるも、


「そうそう。 ワシもそう考えておったわ。(笑)」


と、嘘をサラリと… いやいや、とても柔軟なお考え 立派立派…。

…うううっ これでいいのかシャム王よ。

『おぼっちゃまくん』で、茶魔が友人柿野くんの意見を、さも自分が考えたと得意げに喋るシーンを思い浮かべてしまいました。(解るか皆のもの。マニアック過ぎ…)

おまけに、「et cetera (エトセトラ)」って単語を大層お気に召し、何かにつけて 「et cetera  et cetera  et cetera 」と、


何回言わすっちゅーねん!


アホの子みたいで気の毒でした、シャム王。

でもあの凛々しいお姿からの ギャップがまた萌えるってもん。

そんな描かれ方をされている王様ですが、実際のところは物凄く頭のキレた人物だったと思います。

そこらじゅうが植民地支配されているあの時代に於いて、シャムは気高く「独立」を保っていた国。

途中、日本がいらん事しましたが 勘弁して下さいね。

そのシャムを 王様を、かなりゆる~い感じで描かれたとあっちゃー タイでは上映禁止になるわな。 ウンウン。


と、ここまでは映画として観た場合の感想。


ミュージカルとして観たら、とても良作なんじゃないでしょか?


デボラ・カーのアンナが知的で優雅。 

傲慢なシャム王にも母の様なオーラで包み込む。



                   



それとは対照的に 「et cetera  et cetera  et cetera 」と連呼するシャム王扮するユル・ブリンナーの独特のリズム。

有名な 『Shall We Dance?』のシーンは華麗で美しく、それでいてとてもチャーミングだった。


結論としましては、 et cetera をひっくるめて まあまあってトコでしょうかね。


って、またしても えっらそーにね。(笑)




『SAYURI』と『SILK』を観た。

2012-09-12 16:52:26 | 映画

全くもって今更ですが、



ハリウッドが輝かしい俳優陣を集結させ日本を描いた


「着物と踊りが変だよSAYURIちゃん」 の




           『SAYURI』 と、




日本・カナダ・イタリア3カ国の共同制作によって、日本とヨーロッパの美しい風景と共に純愛を描いた



「何もかもが変だよ 最上川」 の



           『SILK』



を観ました。



独り言が止まりません。


突っ込みどころがありすぎて。



地元が舞台のサスペンスドラマにある、一瞬にして場面が隣町にまで移動する手法


地元民だからこそわかる妙な感じ。


んが!これは 時間軸とかそんな生ぬるいものじゃ~ない。


日本の文化、日本人のアイデンティティすらも あらぬ方向に解釈されかねない、違和感だらけの内容に驚き桃の木山椒の木。


多少は覚悟していたので、半ば捨て身で映画の世界に身を委ねてみたものの





これは あり得ねー!






と、思ったのであります。


R60以上指定にしとかんと、昭和の古い世代は憤慨するかも。


でも、俳優達が綺麗だったから そういう映像だと思って観てれば問題ナシ。



って、ほんまかよっ…。



『プチ・ニコラ』を観た。

2012-09-07 07:56:44 | 映画


涼しくなったもんですね。


それでもこの夏の猛暑で熱をもった脳みそは 中々冷める事は無く


相変わらずボーーーっとしております、きゅうです ども。


ホント頭が働かないので映画を観ておりました。


先日たまたま観たフランス映画が思いのほか面白かったので(途中から観賞、タイトル不明 笑)、


味を占めてまたフランス映画をチョイスした。




           プチ・ニコラ



ニコラの幸せな日々は、ある日突然危機を迎える。「赤ちゃんが生まれる」と両親が話しているのを聞いてしまったのだ。「小さな弟が生まれたら、自分は森の中に捨てられるかもしれない…」想像力豊かなニコラは、最悪の事態を妄想。それを避けるために家の掃除をしたり、母親にプレゼントをしたりと自分の存在をアピールしてみるが、全てが裏目に出てしまう。開き直ったニコラは作戦を変更し、仲間たちと一緒にありとあらゆる計画を企てる。しかし、それは町全体にパニックを起こしてしまい…。

                                           シネマ・カフェより



フランスの国民的絵本としてして親しまれている「プチ・ニコラ」の実写版。


古き良き時代1960年代のフランスの小さな町を舞台に繰り広げられるエスプリの効いたファミリーコメディー。



            



作りものじみたセットも味があってオシャレ。



さてさて、


学校の授業で「大きくなったら何になりたいか」という課題を出されても 何も思い浮かばないニコラ。


面白いパパと、美人で優しいママとの3人でいる事が何よりの幸せのニコラは、何になりたいかと言うよりも、永遠にずーっとこの生活が続く事を願っていた。


子供のくせになんて保守的な。(笑)


そんなニコラは「弟が出来る」という、『とんだ勘違い』をしてしまう。


弟の出現により今の幸せな生活が脅かされる。 そこからのニコラの全力妄想振りが笑わせてくれるんだなー。


悩みを打ち明けたニコラを手助けしようと集まった、心強いが恐ろしく役に立たない仲間たち。



           



シャラリとお洒落な制服を着こなす彼ら。


見たまんまのキャラが確立されてるところは 日本のアニメなんかでもよくあるところ。


この男の子達が主となり物語が進められていくのだが、如何せん小学生男子。 


やる事成す事思いつく事、全力でおバカ。 全編に於いて まるで「8時だヨ!全員集合」。(笑)


でも子供達なりの知恵と行動力と切り替えの早さを持って、全力でニコラの力になろうとするんだ。


まぁ、そんな仲間を助けたい気持ちとは裏腹に 現実は大騒動をひたすら起こすだけの結果に。


無駄な事に全精力を費やし、自分の世界に没頭して周りが見えなくなる。


幾つになっても変わらない、これが男の習性生き様なのだろうか…。


ニコラのママも劇中でトンデモない事をやらかすのだが、まさにこの親にしてこの子あり。


ニコラの早合点は母親譲りという事が判明。(笑)


いろんな騒動を巻き起こしつつも、ちゃんと落とし所が用意されており 何事も無かったかのように一件落着する辺りもドリフ的要素。


思わず えんやーこーらやっとぉ! と、踊りだしたくなる。




そして、最後の最後に 「大きくなったら何になりたいか」 


今回の騒動を経験し、ニコラが決意したその夢のステキな事。 言わないけどね。(笑)


恐らくこれは、原作者ルネ・ゴシニ、 ローラン・ティラール監督、二人の言葉だろうと 思わずニヤリ。




とても魅力的な世界、おとぎ話でありました。


思えば 今の子供たちはDSの仮想世界の広場や森で遊ぶ そんな時代。


遊び方も生活の形態も変化してしまった。


元気ないたずらっ子って絶滅しちゃったのかな。 寂しいな。



そして、「大きくなったらなりたいもの」


何も固有名詞じゃなくってもいいんだぞ、チビッコ達。


特に 男子は小さくまとまるな。



と、おばちゃんは思う。




            




『3時10分 決断のとき』を観た。

2012-08-21 12:24:51 | 映画


アタシの「映画カテゴリー」は基本すべてネタバレ きゅうです、ども。


えー、オスの匂いがプンプンする男臭い映画を求めておりましたら 西部劇に行きつきました。




            『3時10分 決断のとき』



50年ほど前に製作された『決断の3時10分』のリメイク版。



あらすじはって言うと、


地主からの嫌がらせで、馬小屋に火を放たれたダン・エヴァンス(クリスチャン・ベイル)一家。営んでいる牧場の生活は苦しくなる一方で、ダンと家族の溝は深まっていた。そんな折、卑劣な悪事を繰り返すベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)が逮捕され、3日後の3時10分発の汽車でユマの刑務所へ連行されることに。危険な道をたどるウェイドの護送を、ダンは男の誇りに懸けて引き受ける。
                                         Yahoo!映画より



冷静沈着な悪党のボス 「ベン」(ラッセル・クロウ)の、キレた時の瞬発力ったらない。


そんな冷酷無残な 「ベン」 だけど、


暴れだしたら手に負えない様な荒くれ者を、義と人情 懐の深さで束ねあげ


子分達から憧れや尊敬の念を一身に受けるボス、その世界ではある意味人格者。




            




そして片や生活に困窮し、父親の威厳なぞ発揮する場も無い 「ダン」(クリスチャン・ベイル)。


夫を影で支える心優しい妻のお陰でなんとかこられたが、もはや二進も三進もいかなくなった。



            




そんなところに降って湧いたような「護送」という金になる仕事。



キレ者のはずのベン(ラッセル・クロウ)が、何故かあっさりと捕まってしまうんだな。


そこがひとつ腑に落ちない部分でもあるんだけど。


ま、それは置いといて…



最初は「お金」が目的だったかもしれないが、次第にそれは男の意地とプライドへと変化していく。


それは妻や愛する息子達の為。


いや~そういうトコが男道だよねー。


ベンの部下達がボスを助けたい一心に追っかけてくる護送の道中、ベンはダンに


「俺を逃がしたら1000ドルやろう」とささやく。


一瞬迷うダンだけど、お金よりもプライドが勝るんだな。


バカだねー、爽やかな程に。(笑)


打算的なアタシなら、1000ドル貰ってスタコラサッサと帰るけどな。


でも、そこがいい。 うんうん、いいぞいいぞ男道。


ベンは提案を断られても 「あ、そう。」 って風。 試したんだな、ダンを。


その気になればいつでも逃亡できる、海千山千のベンにしてみたら こんなメンツ赤子も同然。


ダンとの護送ライフを楽しんでいる風にすら見える。


そしてヤマ場のラストへと物語は入っていくのです。


最後に辿り着いた目的の町。


ここには 「おやび~ん!」 とボスのベンを愛してやまない子分達が ダンの首を懸賞金と引き換えに町中の人々を買収し、今か今かと待ち受けていた。


そりゃそんな恐ろしげない町、命がいくつあっても足りません。


護送のメンバーは次々と退散してしまい、ダンただ一人となちゃいます。


ちょっぴり不思議な男同士の感情のやり取りを積み重ねてきた この二人。


ベンはダンに襲いかかり、このまま自分を逃がしてお前は逃げろ的な事を言う。


そこでダンは言うんだな、 「俺には誇れるものが何もない。」 と。


3時10分の列車に何としてもお前を乗せる、まさに乾坤一擲の大勝負。


その言葉に応えるように ベンは自らダンをリードし、部下や懸賞金目当ての輩達の銃弾を掻い潜り


駅のホームへと突っ走る。


かーーーっ! かっちょええーーーー!


此処が一番の見どころですな。


心臓一気に10倍速ですわ。


そして本当のラスト。






ここは言わない。(笑)




こんだけ書いておいてナンダヨ コノヤロー! って聞こえてこなくも無い…。



ただ一つ、「おやび~ん☆」(しつこい?笑) って命がけで助けに来てくれた子分達が ちょい切なかった…かな。


             




それにしても、美形では無いのだけど味のある ラッセル・クロウは やっぱステキだわ。


この時がカッコいいのギリんとこだと思われるけどね。


これ以降は丸くなられて色気の「い」の字も感じられず残念。


これ系のミッキーロークもちょーカッコよかったんだが 今は見るも無残な事に…。


どうか、ジョージ・クルーニー様は変わらずそのままでいて下さい。


って、話が脱線しましたわね。



ベンを乗せたこの列車も、このまま無事に…行く…のか? と思わせた 『3時10分 決断のとき』 でした。




              





川の底からこんにちは

2012-06-25 12:08:59 | 映画


実は結構慌ただしい今日この頃。


今日も やっと部屋中掃除が出来ると 掃除機を引きずりまわしておりましたら


「チャンネルNECO」で 映画がやっていましたの。





       『川の底からこんにちは』






上京して5年、仕事も恋愛もうまくいかず妥協した日々を送る佐和子(満島ひかり)は、父親が病で倒れたことから帰郷。一人娘のため父が営むしじみ加工工場の後を継ぐことになるが、従業員のおばさんたちには相手にされず、会社の経営も倒産寸前に追い込まれていた。その上、一緒に工場の後継ぎになりたいと付いてきた恋人にまで浮気されてしまう…。

                                       シネマトゥデイより




前半、すべてにおいて後ろ向きな佐和子(満島ひかり)にイライラさせられっぱなしだったけど、


ある事件があってから、佐和子(満島ひかり)が完全に開き直ります。




           




“中の下”だからこそ頑張るしかないじゃん!


そこからが痛快だった。


加工工場のおばちゃん達もサイコー。


元気もらった。


特に、佐和子(満島ひかり)達が考えて作った しじみ加工工場の  木村水産 社歌  が、素晴らしくいい。(笑)


まさに今、今が唄い時!


掃除中だった事も忘れて見入ってしまったこの映画。


明るい気持ちになって再び掃除を始めたアタシ、思わず口ずさんでいたよ。




し~じみぃのパック詰めぇ♪ 

          し~じみぃのパック詰めぇぇぇぇ~♪



耳から離れなくなるのを覚悟で 


フルコーラスを、どうぞ。 (笑)




            


                                        (お借りします。)



さあ! みんなで唄おう! 


        

八日目の蝉 

2012-06-19 20:23:28 | 映画

ちょっと前に、「日本映画チャンネル」だったかで放送されてたのを録画したまま ほったらかしだった



         『八日目の蝉』



何やら近々地上波で放送されるらしく、その前に観ておかなきゃなんだか損した気分(?)なので急いで観たよ。


あ、今日はつーか今日もネタばればれなんで、折角見に来て下さって申し訳ないけど 地上波を楽しみにしてる方はスルーなさってね。


えー、この『八日目の蝉』 日本アカデミー賞の数々の部門賞をかっさらった話題の映画。


原作は未読。


実は苦手なんだな~、この手のテーマ。 


だって、涙が出ちゃう…辛いんだもん。(笑)


で、映画の話に戻ります。



自らが母親になれない絶望から、希和子(永作)は不倫相手の子を誘拐してわが子として育てる。4歳になり初めて実の両親の元に戻った恵理菜(井上)は、育ての母が誘拐犯であったと知り、心を閉ざしたまま成長する。やがて21歳になった恵理菜は妊娠するが、その相手もまた家庭を持つ男だった……。

                                                 映画.comより


正直私は、たとえどんなに愛情を注いだとしても、不倫相手の子供を誘拐した希和子(永作)には、断じて同情はしない。


一番かわいい盛りの4年間を奪い 子育ての喜びを感じているその裏では、地獄を味わっている家族がいるのだから。



           




そもそもは、その夫がだらしが無いのだけどね。


その夫の妻も妻で、夫の子を妊娠中絶した(させられた)希和子(永作)に、自分のふっくらとしたお腹を触らせ


「あんたのお腹は空っぽのがらんどうよ!子どもを引きずり出して殺したんでしょ!信じられない!」


と罵る品性の持ち主。


なので、折角夢にまで見た我が子が戻ってきても、愛し方がわからない。


これどーなっちゃうの?と思いつつ観ておりましたよ。


結論と致しましては、



「愛する」という意味が分からない恵理菜(井上)が、誘拐犯の母と自分との軌跡を旅する事により、


フラッシュバックの様に記憶がよみがえり、それと共に母性が芽生えてくるっつー、


『母性』を取り戻すサクセスストーリーと、アタシはみました。




誰からも愛された事が無い…そんな自分がお腹の子供を育てられる訳が無い。


そんな恵理菜が、希和子との足跡をたどるうち、


あの4年間、自分は間違いなく愛されていた、希和子からの無償の愛を一身に受けていたと


恵理菜が思い出した瞬間からの、あのあふれ出る母性。


あのシーンの井上真央ちゃんは絶品だった。


アタシもうっかり涙があふれ出たわ。


そして、やっぱ永作女史、うまいッスね~。


本来なら「悪」なのに、「聖女(マリア)」にみせるところがさ、


永作ちゃんの見事な演技で してはならない感情移入しそうだったもんな。


警察に連行される時に叫んだ 「この子はまだご飯を食べていません」 のシーンにもやられたけど、


写真館のシーンは、まんまと号泣だったぞ。



            



その写真館の主が 田中泯氏で、思わずおおう~と喜んだし。(笑)



そしてそして、この錚々たるキャストを押さえ アタシの中での最優秀賞は、


幼少時の恵理菜(薫)を演じた、子役の女の子。



この子に尽きる、この映画は。



なかなか良かったので 70点。



って、エッラソーにね。(笑)



『ブレイド』とやらを観てしまった。

2012-05-19 21:12:48 | 映画


五右衛門の「またつまらんものを切ってしまった」みたいなタイトルになっちゃってるけど、


ニュアンス的にはそんな感じでどうぞ。




先日、キッチンで人参の千切りに没頭していたら


TVから



「ウギャォーーー!」 やら、 「ギャグゥギュウォーーーー」 と騒がしかったので、


何ぞや?と思い見てみたら、



『ブレイド』



という映画が放送されてた。



ヴァンパイアと人間との間に生まれた混血のヴァンパイア・ ハンター、ブレイドの活躍を描いたアクション・ホラー。


なのだが、


鈴木雅之に激似の主人公が、超進化したヴァンパイアをバッサバッサとぶった切る。


ドラクエで言えば、「ガンガンいこう」。


待った無しで、来るわ来るわヴァンパイアが。


そのヴァンパイアっつーのも、ドラキュラなんかとは全く別もので


妖怪図鑑にでも載っていそうな、口の中からさらに口が出てくる、それはまるで口のマトリョーシカ。


ニンニクも十字架なんかにもビクともせず、人間に襲いかかり肉から血液をじゅびじゅび吸いやがる。


逞しいったらありゃしない。


暫らく見てたら可愛さすら感じてきた。


ストーリーはスッチャカメッチャカなんだが、ありえん位のトンデモ戦闘シーンに、


アタシはソファーに腰掛け 包丁を握りしめたまま、結局最後まで観てしまったよ。



まな板に散乱した人参はそのままで…。




阪急電車 ~片道15分の奇跡~

2012-05-16 23:12:26 | 映画


先日 地上波で放送されてた



    『阪急電車 片道15分の奇跡』



録画しておいたのを、本日やっと観たよ。



土地勘の無いアタシは、何の違和感も無く観る事が出来た。


様々な登場人物に、様々な人生模様。


中でも、勝地涼くんと谷村美月ちゃんのカップルが とっても微笑ましかったな。


ストーリーに関しては、ちょっと出来過ぎ感は否めないけど そこはファンタジーって事で。


でも、アタシも齢なのか(更年期か!?)涙腺が極端に緩くなり、


始終 目を潤ませながら観ていた。


なんか、心の琴線に触れるセリフがビシバシとくるんだわ。


単細胞のアタシは、観終わった瞬間


名も知らぬ誰かの為に、勇気を出して一歩踏み出し 手を差し伸べられる人間になろう!


と、マジ思いました。


と、言っても 夫婦共々 どっちかっつーと、困った人ほっとけない系なんだけど。(笑)


めんどくさいね。(笑)




でもそうやって、人生の機微っちゅーもんを味わう生き方も悪くない…よな。




小津作品 『小早川家の秋』 

2012-04-17 16:44:30 | 映画


時々余計な思考はストップさせ、どっぷりと異空間に入りこみたくなる時がある。


小津作品は そのひとつ。


あの独特の間、セリフ回し。


まるで人形劇を観ているかのような、カメラワーク。


人物背景小物に至るまで、完璧に計算しつくされた構図。


正直アタシは映画だと思って観ていない。


一枚一枚の絵画が繋ぎ合わさった、小津安二郎のギャラリーだ。





あらすじはというと、


京都・伏見の造り酒屋 『小早川家』を舞台に、当主の 「万兵衛」 そして妾の 「つね」 二人の老年の情愛と

それらを取り巻く家族達の、なんの事ない日常を淡々と描いた作品。


う~ん、我ながらコンパクトに収めたぞ。





            






万兵衛とつねとのやり取りの中に、



「しょうもない世の中や。」



「世の中がころっと変わりましたさかいな。」



「昔はよろしおした。」



ってセリフがある。 (ちょっと違うかもしれんが、多分こんなだった。)



この映画が作られたのが昭和36年。


人間って、どんな風に時代は変わっても、過去の記憶は彩られ 昔を懐かしむ作業は同じなんだなと思った。




で、お見合い結婚が当たり前の時代に、その見合い話を断り 好きな人に着いていく決心をした 次女・紀子役の司葉子と、


後家故に縁談を持ちかけられるが、女独りでも生きていく道を選んだ 長男の嫁・秋子役の原節子。




            



女性が自立する時代へと変わってきている象徴的な場面。


いやはや、それにしても 昔の女優さんて、どうしてこうもまぁ佇まいが美しいのかしら。



そんなこんなで、最後は万兵衛がつねの自宅で心筋梗塞の発作であっけなくこの世を去り、これを機に 造り酒屋も万兵衛の代でたたむ事になる。





ひとつの時代が終わり、



そして火葬場の煙は、次の時代へと進む船煙にアタシは見えた。


 

あ、そうだ。 もひとつ、


これだけ俳優陣を雁字搦めにコントロールする小津空間に於いても、


杉村春子の自然なセリフ回しにはお見それした。


さすがだ。



『ドラゴン・タトゥーの女』と『ミレニアム』

2012-03-08 10:38:26 | 映画

観て来たよ。


『ドラゴン・タトゥーの女』 を。


単庫本の 『ミレニアム』 も、3部まですべて完読。



       




すべての情報を頭に入れ、


さて、この大作を2時間40分の中にどう詰め込んだのか、興味津々で観たさ。


いやー巧いね、デヴィド・フィンチャー。


オープニングのカッコイイ事ったらない。


無機質な物質が、まるで生き物の様に纏わりつき、そして人間の動脈や静脈の如く駆け巡る。


これから始まる血脈にまつわる忌々しい出来事を物語るかのように。


で、本編だけど


ミカエルは、観ている内に慣れてきた。(笑)


エリカは、「えくぼが似合う童顔」 を想像していたので、思ったより老けててビックリ。


リスベットは、完璧!パーフェクト。



        



かなり駆け足で物語は進んでいったけど、原作読んで無い人はもしかしたら理解出来ない部分もあったかもしれないな。


贅沢を言わせてもらえば、もう少し人物の感情の流れや、状況の説明があってもよかったかも。


いや、しかし、あれだけのボリュームのもの、よくぞここまでまとめ上げた。素晴らしい。


そしてラストと他少々、原作とは違うところがあるけれど、その違いを感じるのも映画の楽しみ。


かなりショッキングでグロい表現が話題に上っていたけど、映像はそんな思った程じゃない。(アタシはね)


本の方がよっぽどグロい。


なので、怖がらずに観てほしい。


そして、感じてほしい。リスベットの孤独と強さを。


ちょーカッコイイから。


映画は凄いスタイリッシュで面白かった。


面白かったんだけどさ、やっぱり活字に勝るものは無いと思うのですよ。


『ミレニアム』 時間があったら是非読んでみて。


今年読んだ中で一番読みごたえのある作品だから。(って、まだ3月初旬ですけど。)


特に、2部と3部。


2部の 『火と戯れる女』 は、この作品の真髄。


リスベット・サランデルの壮絶な過去。 そして孤独。


小さな体で国家レベルの敵に立ち向かう様は、まさしくハードボイルド。


一人敵のもとへ向かうリスベットが、最後に残したミカエルへの別れのメッセージが泣けるんだ。


ええ、泣きましたともアタクシ。



そして3部の 『眠れる女と狂卓の騎士』 


グンと本の厚みが増しますが、それと反比例するかの様にページをめくる手は早まっていきます。


物語のボリュームも更にアップし、後半の疾走感はハンパない。 いい意味で。



映画も凄く良かったけれど、リスベットの魅力、『ミレニアム』の面白さはです。



と、力説したところで…。



アタクシ、映画を観終わった後、この間食べたジェラードがもの凄く食べたくなって、


ひとりフードコートへ行ったのさ。


         


ラムレーズン&チョコレート。


うめー。


平和だな、ボク。