所詮アジアってこんなもんじゃね? ってな具合に
チョー上から目線で作られた 豪華絢爛な1本を観ました。
アカデミー賞5部門を受賞したユル・ブリンナーとデボラ・カー共演の傑作ミュージカル映画。
『王様と私』
1860年代のこと、夫を亡くしたイギリス人女性、アンナ・レオノーウェンズは、王子・王女の家庭教師として、タイ王国の首都バンコクの王宮に迎えられた。アンナは、封建的なタイ王室に近代の風を取り込もうとして、伝統としきたりを重んじる頑迷な王様と対立してしまう。しかし、衝突と対立を繰り返すうち、次第に二人は引かれ合うようになる。
(Wikより抜粋)
実はアタシ 滅多にミュージカルって観ない。
なのに何故?
答えはひとつ、ユル・ブリンナーの眼力&人並み外れた大胸筋と腹直筋。
これから目が離せなくて うっかり最後まで観ちゃいましたぜ。 デヘデヘ。
えー何と申しましょうか、この間の 「SAYURI」や「SILK」にも見られた様な、
アジアを今一つ理解出来ていないとでも言いましょうか。
西洋人がアジアを描こうとすると、やっぱこうなっちゃうのかね。 あ~あ。
あ、でも監督のウォルター・ラングは生粋のアメリカ人だわ。
シャム国(タイ)の王様が、普段から上半身をさらけ出して歩いてるなんて嬉しいけど(ヘ?) 今時ヒロミゴーでもやらんわね。

1860年代の設定だけど、それにしたってね~奥さん。(嬉しいけど。シツコイ?)
豪華なお庭には日本の灯篭らしきものも… えー、確かタイだよね。
そしてそのシャム(タイ)は イギリスから『野蛮な後進国』と見なされてる。
ちょいちょいちょーーーい! その時代、イギリスもかなりの傲慢さで残虐な事してたよねー。
そーゆー時代だもんお互い様だよねー。 ウオッホン。
確かにシャムは封建的で男尊女卑当たり前。
男たるもの蜜蜂の如く花から花へと飛びまわるもの、吸って吸って吸いまくれぇぇぇ。
女は花の様にただじっと黙ってミツバチが来るのを待てばよい…とまぁ、
肉食系女子が聞いたら反日デモもすっ飛ぶ勢いで暴動が起きそうなお言葉。
そんなわけで、肉食シャム王には玉の様に可愛いお子様が100数名。
花の様な奥様は…忘れた。 とにかく いっぱい いぱーーーい!
歳はいくつか知らんが その絶倫シャム王、
家庭教師アンナに イギリスの特使一行が視察に来る時に備え 意見を述べさせるも、
「そうそう。 ワシもそう考えておったわ。(笑)」
と、嘘をサラリと… いやいや、とても柔軟なお考え 立派立派…。
…うううっ これでいいのかシャム王よ。
『おぼっちゃまくん』で、茶魔が友人柿野くんの意見を、さも自分が考えたと得意げに喋るシーンを思い浮かべてしまいました。(解るか皆のもの。マニアック過ぎ…)
おまけに、「et cetera (エトセトラ)」って単語を大層お気に召し、何かにつけて 「et cetera et cetera et cetera 」と、
何回言わすっちゅーねん!
アホの子みたいで気の毒でした、シャム王。
でもあの凛々しいお姿からの ギャップがまた萌えるってもん。
そんな描かれ方をされている王様ですが、実際のところは物凄く頭のキレた人物だったと思います。
そこらじゅうが植民地支配されているあの時代に於いて、シャムは気高く「独立」を保っていた国。
途中、日本がいらん事しましたが 勘弁して下さいね。
そのシャムを 王様を、かなりゆる~い感じで描かれたとあっちゃー タイでは上映禁止になるわな。 ウンウン。
と、ここまでは映画として観た場合の感想。
ミュージカルとして観たら、とても良作なんじゃないでしょか?
デボラ・カーのアンナが知的で優雅。
傲慢なシャム王にも母の様なオーラで包み込む。

それとは対照的に 「et cetera et cetera et cetera 」と連呼するシャム王扮するユル・ブリンナーの独特のリズム。
有名な 『Shall We Dance?』のシーンは華麗で美しく、それでいてとてもチャーミングだった。
結論としましては、 et cetera をひっくるめて まあまあってトコでしょうかね。
って、またしても えっらそーにね。(笑)