黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

もぐさの種類と特徴について

2010-07-26 16:07:00 | 施術の説明 お灸
さて鍼にもいろいろな種類があることはこちらの記事1記事2でご紹介してきました

実はもぐさにもいろいろな種類があります
刈り入れた蓬の葉を乾燥し、石臼でひき→篩(ふるい)にかける
こんな単純な工程で作られていますがこの工程をどれだけ繰り返したのかや夾雑物(不純物)の少なさなどでイロイロな品質に分けられています
(夾雑物とは主に粗い繊維で蓬の茎由来のようなものと思ってください)

使い方で大雑把に分けると2つ
 肌に直にのせるもぐさ
  =散りもぐさ(ちりもぐさ)とも点灸用もぐさとも言われるもぐさ 
 肌には直にのせないもぐさ
  =粗もぐさや灸頭鍼用もぐさ温灸用もぐさなど

もちろん肌に直にのせるものの方が精製の進んだ高級品です



見てもらうのが早いでしょう
写真の向かって左側が肌に直にのせる散りもぐさ
これはまあまあ良い品で一応最高級品にランクされるもの
右側の2つは肌には直にのせないもぐさ
どちらも灸頭鍼用のもぐさですがグレードが異なります
上のほうがややグレードが下がります

見た感じの色的にも大きく異なっています
高級なものはもぐさの色も淡黄白色と呼ばれる淡い色であるのに粗くなればなるほど黒褐色や緑褐色となります

また高級品ほど燃焼温度が低くなります

手で触っても高級品はしっかりまとまりますが粗もぐさなどになるとまとまりが悪くなります
このため塩灸などに用いる際にはもぐさのブレンドなんてこともします
粗もぐさで燃焼温度を稼ぎつつ少しよいもぐさを混ぜてまとまりをよくするという感じです

今回開院に当たって、粗もぐさと灸頭鍼用のもぐさの品種を変えたことも有って結構大変でした
少しずつ良いグレードに移したのですがテストで思うように行かず結局冬用の塩灸や温灸用のもぐさは今も時間を見つけては試行錯誤中
もちろん今の夏場向けのものや点灸、ガーゼ灸はバッチシです

開院して間もないこともあり時間はあるのでいろいろやっています

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