新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

カブトムシ

2022年08月26日 | 習作
文学少女の三題噺、最近の新作です。Twitter仕様でいつもの140字です。

文学少女「くろまっくくん、今日のお題は『カブトムシ』『サイコロ』『五十歩百歩』よ!」

虫取り大会で持ち帰ったカブトムシは、翌朝までに4割が死んだ。しかし地方発送分は全部生き残った。クール便のカブトムシたちはコールドスリープ状態だったが、倉庫は日中の室温30℃で屋外と五十歩百歩だったのが原因。神はサイコロを振らないし、カブトムシは暑さに弱いのだ。


2年前に起きたことそのままです。もはや三題噺でもなんでもないですね。
何があったか興味のある方はリンク先をご覧ください。



労組の「みんなの農園」では、牧場で分けてもらった牛糞を肥料に使っていますが、カブトムシが卵を産みつけに来るのですね。牛糞は幼虫たちの餌であると同時に、発酵熱のおかげで厳しい冬の寒さも乗り切ることができるのです。

カブトムシが売れたら、たとえ5万円でも10万円でも、弱小労組の財政は助かります。なにしろ、原価タダです。そこで養殖に挑戦してみたのですが……。いろいろ大変だったというお話です。

お話には書いていませんが、実際に死んだのはオスのみです。オスは交尾を終えたら死んでしまう宿命なのです。オスは羽化したら、メスを見つけ次第「やって」しまうわけです。オスのほうが羽化が早いというのも、今回の発見でした。オス同士の生存競争に勝ち残ったものだけが子孫を残せるという仕組みになっているのでしょうか。

3齢(終齢)幼虫になると、オス・メスの見分けがつくことは、後になって知りました。しかし知っていても、園長さんも兼業農家ですから、さすがに仕分けなんて頼めないわけです。しかし専門のブリーダーは、腐葉土を詰めたボトルに一匹ずつ別々にして育てるんですね。これならお客のところに届くまで純潔(!)が守られます。

メスは全部生き残りました。メスには逃亡したのもいて、カブトムシの配布を終えた1週間後に、倉庫のパレットの下から見つかったものもいました。2,3日は生きていたのではないかと思います。しかし脱出を試みたものの、カブトムシは夜行性で、夜間はシャッターが降りてしまう倉庫から外に逃げ出すことができなかったのでしょう。仮に外に脱出できても、クヌギやコナラの樹どころか緑そのものが少ないので、生存は厳しかったと思いますが。

しかし就学前や小学生のお子さんのいる組合員に呼びかけましたが、カブトムシ、思いのほか人気がなかったです。私の年代では、カブトムシといえば男児のたしなみでしたが、今の男児も好きな人は好きだけれど、興味のない人は徹底して興味がない。ペットショップで外国の珍しいカブトムシも手に入る。衛生観念も昔とは比べ物にならず、特にお母さんが虫や腐葉土のにおい、またコバエなどの発生をいやがり敬遠されるという問題もありました。

こうした反省を踏まえ、先の「カブトムシ始末記」の続きになりますが、やはりブリーダーをやるなら高収益のオオクワガタやミヤマクワガタであろうと思ったわけです。クワガタの養殖には使用済みのほだ木(シイタケの種菌をつける原木)の廃材を使いますから、シイタケの養殖とセットにしたら、新展開できる、と。

「シイタケはかんたんですよ」と農家出身の後輩にいわれて、私も自宅に栽培キットを取り寄せ育ててみました。しかしお店で売っているような良い形にならないのです。おかげでシイタケには不自由しませんでしたが(買ったほうが安いんだけど)、楽して儲かる仕事なんてどこにもないと、身にしみて思いました。今はカブトムシ/クワガタ養殖事業はペンディング中です。

三題噺としてはイマイチだし、小中学校は新学期になってしまいましたが、夏休みシーズン中にアップしておこうと思いました。





最新の画像もっと見る