【ロンドン=岡部伸】「阿鼻叫喚。テロ以上の恐怖だった」。英国ロンドン西部で14日未明に発生した公営の高層アパートの大規模火災。真っ赤な炎が包み込み、外壁がはがれ落ちた建物から危うく難を逃れた住民は足を震わせた。建物内に閉じ込められた住民は窓際で助けを求め、最上階では懐中電灯を点滅させる姿もあった。
ロンドン消防庁のダニー・コットン消防総監は「前例のない火災だ。消防士として29年間働いてきたが、これほどの規模のものは見たことがない」と話した。
公営住宅を管理するケンジントン・チェルシー区事務所によると、アパートには120世帯が入居。1974年竣工(しゅんこう)で、2年間にわたる予算1千万ポンド(約14億円)の大規模改修を昨年終えたばかり。外装や全館共通の暖房システムなどを新しくしたという。
避難した住民は、「5年前に一部を改装した際、その直後に火災が発生した。品質の悪い材質を使っていたためガスに引火した。今回の火災もリフォームが原因ではないか」と話した。
粉塵(ふんじん)が舞う中、アパート2階に住んでいた母親(68)を助け出したイラン系英国人の運転手、シャー・サハリフさん(30)は「低層階でラッキーだった。炎が上に上がる様子を見て背筋が凍った」と振り返る。
周辺の地区にはイランやパキスタンなどの南西アジアやアフリカからの移民が多く暮らす。サハリフさんは「上層階に閉じ込められた人はみな知り合い。助けたくても助けられず悔しい」と肩を落とした。
また近くに単身で住むシェリー・デラニーさん(75)は「内部からは叫び声や爆発音などが聞こえた」と話した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170615-00000101-san-soci
外側断熱で、その断熱材が延焼を後押しした。との話。
一部屋一部屋工事するより、建物を一度に工事するほうが安上がりだもの。
この冷蔵庫が爆発した。という情報。