門前の小僧になりたいくらげ

学究的な空気に憧れて専門家の周りに出没しては雑感を綴るブログ。化石鉱物系がやや多し、の予定。

現生の貝で試してみたら〜紫外線で貝の模様を再現 Jonathan R. Hendricks氏〜

2018年06月04日 | 古生物学・地学

 古生物学者ジョナサン・ヘンドリクス氏が660万年前ー480万年前のイモガイの模様を紫外線によって復元されたそうです(2015.4.1付PLOS ONE掲載)。おもしろそうだな〜、と思ったので手持ちの材料で遊んでみました。

 知人にもらった「だいぶ昔に沖縄で拾った貝など(どこでいつ拾ったんですか???)」の一部(現生種)を手持ちのブラックライトで照らしてみると。。。

  こんな感じ。写真では上手く撮れていませんが、ライトを当てた状態で肉眼で見るとかなりすっきり模様が見えます。今回試した貝(マガキガイ?とタカラガイ?)ではライトなしでもうっすら見えている模様がライトを当てるとより鮮明に見える、いう感じですので、表面がすでに削られているような左下のタカラガイ?では模様はよくわかりませんでした。。。

 そして貝化石は年代も種類も異なる瑞浪産(2000万年前ー1500万年前)しか持ってないからな〜と思いつつライトを当ててみると。。。

写真でも肉眼でもよくわかりませんでした。イモガイのように表面がつるっとした貝殻じゃないと無理かな?それにしても、紫外線っていろんなところで使われているんですねえ。

 

 

参考

PLOS ONE- Jonathan R. Hendricks "Glowing Seashells: Divercity of Fossilized Coloration Patterns on Coral Reef-Associated Cone Snail (Gastropoda: Conidae)Shells from the Neogene of the Dominican Repablic  published: April 1, 2015

http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0120924

 

 


マプサウルス〜2018.5.04 名古屋市科学館〜

2018年05月22日 | 古生物学・地学

 

 

 マプサウルス(Mapusaurus roseae、大地のトカゲ)。アルゼンチン・ネウケン州のボーンベッドからみつかったマプサウルスの骨は少なくとも7個体分以上あり、その推定全長も6mー13mとまちまちだそうです。これは素直に解釈すると「群れ」をなしていたと考えられ、従来の大型獣脚類単独行動説を覆す発見として結構熱を帯びた報道がされていたのを覚えています。Wikipediaによればこのマプサウルスの復元骨格は2009年に国立科学博物館と大阪市自然史博物館で公開された後、2011年から名古屋市科学館で常設展示されているそうです。

 で、恐竜FREAKである息子その1の感想はといいますと

「頭がでかすぎる。」

・・・それはくらげびとも感じました。でも大型獣脚類というか、一般的な肉食恐竜のイメージって、こんなんよね。現生動物を見慣れた目には頭でっかちですぐコケそうに見えるけど。まあ、マプサウルスの復元時に完全な頭骨の化石は発掘されていなかったそうなので(今もかな?最新情報知りません^^;)、復元するにあたってどの近縁種の頭骨をモデルにするかってところも大きく影響するとは思います。

「これね、(テレビドラマの)ガリレオの撮影に使われたんだよ」by息子その1

・・・親が知らない情報をどこから得ているのだ君は・・・!

 

 

参考:名古屋市科学館公式サイト


師崎層群の化石〜2017.12.03愛知県知多半島〜

2018年05月15日 | 古生物学・地学

 自然公園指定などを理由にその大半が国や県の保護下に置かれる知多半島。当然化石の産地も保護区域内であることがほとんどです。したがって化石採集できるかどうかはある種の賭けだったのですが、幸いなことに下調べしていた保護区域外で転石を採集できました。違う場所でカニ石(=チタスナモグリなどを核に含むノジュールの地元での呼称)っぽい石がゴロゴロしている浜もあり、すごくすごく拾いたかったんですが、そこが(拾うのもダメなほどの)保護区域内かどうかわからなかったので今回は泣く泣く断念。やっぱり事前にもっと調べておくんだったと思うものの後悔先にたたず。でもまあ、一応成果はあったので、今回のノルマは達成、かな?このまま放置しておくのは化石に申し訳ないので、クリーニングしてから博物館に聞きに行きたいのですが、明らかに化石を含んだ物は息子その1の所管なので、くらげびとは手を出せません。。。早くクリーニングしてくれ!そして改めてくらげびと所管の知多半島採集物を観察してみたんですが、、、これは化石じゃなくて石だろうなあ、やっぱり。


師崎層群の断層観察〜2017.12.03愛知県知多半島〜

2018年05月14日 | 古生物学・地学

 知多半島にある師崎層群は新生代第三紀中新世前期から中紀(約1800万年前〜1500万年前)に堆積した地層と言われています。また、知多半島には初神断層や大井西断層、大泊断層など幾つかの有名な断層がありますが、くらげびとが今回立ち入ることができた海岸にも小規模断層がありました。スケールになるものを置いていないのでわかりにくいですが、写真上部に見えているひょろっとした根っこの長さが大体50−60㎝と思っていただければおおよその規模がご想像いただけるかと思います。

「大地の動く力ってすごいよね!」

断層に最初に気づいた息子その1がしみじみと言います。そうだねえ。本当にそう思うよ。

 

 

参考:「師崎地域の地質」 昭和62年 地質調査所


河岸段丘の海蝕部を探して〜2017.12.03愛知県知多半島〜

2018年05月13日 | 古生物学・地学

 知多半島では河岸段丘の海蝕部が観察できます。とは聞いていたんですが。どこが河岸段丘部かわかりません。段差はいっぱい見られるんですが、本当にこれで合ってるの?っていう。。。つくづく思うんですが地学的な見方というかそう言う能力が欲しいです。んで、写真は段丘かどうかは定かではないけれど、海蝕部には違いあるまいと撮った海岸。岸壁(地層と表現すべき?)が直接波に洗われています。