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KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

2016ボリビアの旅 #6-コンドリリ山群BCへ

2016年07月26日 | 海外
Day6 2016.7.26
ラパス-ツニ村-コンドリリBC
 
 朝8時。
 BMGのオーナー、エドがホテルに車で迎えに来てくれる。
 全ての荷物をランドクルーザーに積んで出発。
 
 ここラパスも朝の交通渋滞はひどい。信号はまばらにあるが路面はガタガタ。
 繁華街に入ると信号そっちのけで通行人がワサワサと車の間を歩き始めてせわしない。車間距離も20cmぐらい。そうしないと人も車もガンガン割り込んでくる。
 日本だと即、怒鳴り合いになりそうな交通マナーだが、外国ではお馴染みの風景。大して驚くこともない。
 荒廃したラパスの赤レンガの町並みに、車から流れるRolling Stonesの「Angie」が妙にしっくりきて哀愁を誘う。

 
郊外の高台からラパスの街を見下ろす。奥の山
はイリマニ(6,439m)。
ハイウェイの料金所手前で物売りに来るインディヘナのオババたち。
 
 運転は途中でエドから今回コンドリリ山群5日間のガイドを受け持つペドロに代わり、コックのフェリックスも合流する。
 1時間半ほど市街の悪路を走り、その後1時間はハイウェイ。さらに1時間大平原の中のダートを走り、車止めとなる。標高4,500m。
 
 最後の大平原の道は素晴らしかった。
 ウユニの鏡張りのサンセットも素晴らしかったが、自分にはこちらの広大な空の下に広がる大地の方が感動的だった。
 空と大地に無限の広さを感じる。日本ではとても体感できないスケールだ。

 
コンドリリ手前の最後の集落、ツニ(Tuni)村。あちこちにリャマが現れる。

 
ローカル・ガイドのペドロ。Nice Guy!車止めでランチと出発準備をする。
 
 ここでランチ。ケニア山の時と同じくその場に簡易テーブルを出し、フェリックスが即席で作ってくれる。
 チキン・ソテーにライス。焼きバナナ、ポテトにコーラ。全部食べる。
 
 荷物はほとんどロバに持ってもらって、ここから歩き始める。
 正面にコンドリリ、そして美しい山上湖が広がる。
 なだらかなトレイルを1時間半ほどでベース・キャンプ(BC)へ。
 
 ガイドのペドロはこちらの力を試しているのか、思ったより歩くのが早い。
 日本での普通の山登りのペースとほとんど変わらず、ケニア山の時より早いくらいだ。
 ケニア山の時は向こうのガイドにナメられないよう、こちらも敢えて呼吸を抑えて全然平気な素振りをしていたのだが、今回事前のミウラ低酸素室の訓練で、それが高度に対して一番いけないことがよくわかった。
 呼吸は抑えたり我慢したりするものじゃなく、オーバーなくらいにした方が良いのだ。

 
我がBMG隊。左からコックのフェリックス、ガイドのペドロ、ポーター(ロバ)とそのガールフレンド(ロバ使いのおばさん) 



 BCには14時到着。標高は約4,600m。

 小屋があちこちにあるが、我が隊はテント泊。
 まず大型のキッチン・テントを張り、そこに三人でザコ寝するのかと思ったら、きちんと個人用テントを三張分持ってきていて、それぞれ少し距離を離して張る。
 個人用テントは四本ポールのしっかりした造りで生地も厚く、広さは十分。快適だ。
 しかし、これまでウユニ、ラパスで四日間、富士山の頂上とほぼ同じ高さで過ごしてきたが、やはりそこからさらに1,000mも標高が上がるとやはり別物。
 ちょっとせわしなく動くと、すぐに息が切れてしまう。
 
 荷物を全て下ろすと、ロバ使いのオバサンは帰っていった。
 最初、エージェントのプログラムに「ポーターとそのガールフレンドの代金を含む。」と書いてあって、ガールフレンドって何?と意味がわからなかったが、ポーターとはロバのことで、そのガールフレンドがロバ使いのオバサンというわけだ。

 
 
 とりあえず夕食までまだ時間があるので、高度順化を兼ねて周辺の散歩に出かける。
 ペドロに「一時間で帰る。」と約束し、標高4,700mの氷河末端を目指す。
 自分のリズムとスピードで歩けば、それほど苦しくなく、今のところ頭痛も無い。
 少し上に外国人トレッカーのテントが数張り。そしてリャマや野ウサギ(こちらではビスカーチャと呼ぶらしい)、さらにトカゲなどの小動物がいる。

 
 帰ってきたところでティータイム。 
 周辺は湿地帯で近くに小川も流れており、水の確保には困らないので遠慮なくお茶を何杯も飲む。
 
 しばしペドロといろいろ話をする。
 で、話を続けているうちに「この五日間はどういうプログラムなんだ?」と改めて聞いてくる。
 「どういうって、BMGのHPに書いてあるとおりだ。」と一応中身について説明すると、彼としては「そのプログラムはキツ過ぎる。できればこうしたい。」とマイナーチェンジした案を提示してきた。
 ちょっとだけハードルを下げた内容というわけだ。
 
 主峰のコンドリリは姿もかっこよくぜひとも登りたかったが、先ほど車内での会話で歳を聞かれたので正直に答えたところ「このオッサン、意外とトシ食ってんな。」と不安になったのかもしれない。
 技術的には自信があっても、やはり二年前のケニア山の記憶がチラつき、高度順化には自信が無い。
 ここはプロであるペドロの意見に従うことにした。

 
 ペドロが言うには「ワイナポトシは高さはあってもイージーなので、この天候の安定した季節なら50%どころか70%は登れる。」と言う。
 彼は彼なりにStep by stepでワイナポトシを登らせようと、こちらを気遣っているのかもしれない。
 また別の見方をすれば、ここアンデスも地球温暖化の影響で、本来白く雪を被っている筈のコンドリリもけっこう岩肌が出ている。
 そうなると従来Wアックスで登る最後の雪壁もグレード5B~5Cの岩登りとなり、また下山時には落石の危険が大きくなるため、ペドロとしてはできればコンドリリは避けたいのかもしれない。
 まぁいい。郷に入れば郷に従えだ。


 
 
 夕飯は18時。おじや風スープとスパゲティ・ボロネーゼ(ミートソース)。
 「Japanese is small eater.(日本人は少食だから)」と予め断っておいたので、本当に適量だった。
 味も良く、スパゲティなどはウユニのレストランより旨いくらいだ。ナイス・クックだ、フェリックス!
 
 その夜は高山病予防のため水分を多く摂り、夜半に2~3回はトイレに起きたが、その他は頭痛も呼吸障害もなく良く眠れた。

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