KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

風雪の皇海山

2020年03月24日 | その他の山登り

日程:2020年3月23日(月)~24日(火)一泊二日
行動:テント泊・単独

 さて今回は栃木と群馬の国境、足尾山塊の皇海山(すかいさん)へ。言わずと知れた百名山の一峰である。
 当初はこの時期、ベトナム旅行へ行くはずが世界的な新型コロナウィルスにより中止、代わりにいくつか他の計画も考えたが何もできないままズルズルと縮小し、たまたまこの日程で天気が良さそうな近場に落ち着いた次第。

 百名山にはこれといって強い興味は無いが、皇海山は名前のカッコよさもあって何となく学生の頃からいつか行ってみたいと思っていた山だ。
 近年は群馬県の林道側から手軽にアプローチできるルートもあるようだが、やはりここは昔からの栃木県側、庚申山-鋸山経由の修験道ルートを辿ってみたい。
 (群馬県側の林道からのショートルートは前年秋の台風の影響でこの時点で通行不可。今後、復旧の見込みも無い?とか。)
 
一日目 天候: 
行程:横浜-銀山平9:20-一の鳥居10:15-庚申山荘11:40-庚申山13:30-御岳山14:00-薬師岳15:25-鋸山16:50-鋸山下コル(テン場)17:30

 月曜の朝、横浜発。
 今回はアルパインでもないからまったく緊張もなく、朝から寝坊する。
 登山口までのルートも適当にカーナビ任せにしていたら渋滞に掴まったりして、思いのほか時間がかかってしまう。
 皇海山は関越道と東北道に挟まれた位置にあり、横浜からだとなかなか遠い。(それでも関越高崎IC-北関東道経由が一番効率的のようだ。)

 そんなわけで登山口の銀山平にようやく到着。
 ある程度予想していたが、雪が無い。
 一応、まだ三月なのでそれなりの冬山装備を整えてきたが、雰囲気は小春日和の陽だまりハイクだ。
 アイゼン、ピッケルなど不要と思いつつも一応ザックに括り付け、出発。

 平日なので誰もいないかと思ったが、それでも林道ゲート前に二台ほど。
 しかし、この後、登山者と会うことはなかった。

 

 単調な林道をタラタラと歩き、一時間ほどで一の鳥居に到着。赤い小さな鳥居をくぐって、ここから山道に入る。
 しばらくは小さな渓流沿いの遊歩道のような道が続く。
 深い落葉の中をラッセルのようにして歩く所もあり、ここまで来てもまったく雪は無い。
 たまには静かな山歩きもいいかもしれないが、いつもクライミングなどをしているとやはり単調なのは刺激が無くて、どこか物足りない。
 ザックもけっこう重いし、次第に飽きてきて帰りたくなってきた。

 

 それでも登りがやや急になってくると「夫婦蛙岩」など巨岩、奇岩が現れ、少しは道程に変化が出てくる。
 猿田彦神社跡でようやく少し雪が現れ、そこからすぐ庚申山荘に到着。ずいぶん大きくて立派な小屋だ。
 現在も営業はしているようだが、平日の今日はさすがに人の気配が無い。小休止後は中を覗くこともせず、さっさと庚申山の登りに取り掛かる。

 

 ここから登りも本格的になり、氷柱の垂れさがった岩壁の間を縫って高度を上げていく。
 途中から雪が出てきてアイゼン装着。
 直前が三連休だったのでそれなりにトレースらしきものが残っていたが、途中で消えたりしていて人間のものなのか不明。
 山荘から庚申山までは地図上で見るとすぐかと思ったが、けっこうキツい登りだった。

 

 

 庚申山~鋸山までは「鋸山十一峰」と呼ばれ、小さなピークのアップダウンが連続する。
 自分が持っている昭文社のエアリアマップは1989年版で今から31年も前のもの。今回行くルートは全て破線で示され、この十一峰の箇所には「危」の文字が記されている。
 
 前半はそれほど大したことはなかったが、後半はやや悪い鎖場やトラロープが設置されたガレ場がいくつか続く。
 たしかに一歩足を踏み外したら助からないポイントもあったが、今回は適度な積雪にアイゼンを効かせて登れたので、返って無雪期のガレた状態よりは安心できたかもしれない。
 もちろん所々で固く凍った箇所があり慎重に歩いたが、ルート的には見晴らしが利いて道をはずす心配は無いので、冬の両神山赤岩尾根よりは楽に感じた。
 庚申山、御岳山、駒掛山、渓雲岳、地蔵岳、薬師岳、白山、蔵王岳、熊野岳、剣ノ山、鋸山と続くが、ピークに小さな標識があって自分で認識できたのは半分くらいか。

 

 ジャンクションとなる鋸山山頂へ到着。 
 登山口に二台ほど車があったので、もしかしたら先行者がいるかもと思ったが、やはり気のせいでここまでずっと一人きり。
 夕方になり気温はグッと下がってきたが、良い天気で展望も利いた。

 

 日光方面の山々を見ながら小休止。今日はここまでとし、明日向かう皇海山への急な下りを少し偵察した後、テン場を探す。

 鋸山山頂付近は風が強いため、六林班峠方面へ少し下り、最初のコル辺りの平坦地にライズ1を張る。
 餅を入れたカップポタージュとサバ缶の簡単な夕食を摂ると、疲れと寒さであとはサッサとシュラフの中に潜り込んだ。

二日目 天候: 
行程:起床4:00-テン場5:30-鋸山-皇海山7:30~45-鋸山-六林班峠11:15-庚申山荘15:35-銀山平17:35
 
 夜中、サーッという音で目が覚める。横殴りの風が雪をテントに吹き付ける音だ。
 事前の天気予報では両日ともに晴れだったのに・・・。まぁ朝にはやむだろう。あまり深く考えず、再び眠りに入る。

 4時起床。テントの入口を開けてみると、外はまだ暗く星が見えない。
 餅入りキムチラーメンの朝食を摂り準備を進めるが、結局、太陽は出ず、やや強い風の中に雪が舞っている。

 まったく初めてのエリアだし、視界もトレースも不明瞭。
 特にルーファイが悪い自分は、ここは無理せず敗退かと一瞬思ったが、時間はあるし、行ける所まで行ってみようと判断する。
 荷物をまとめテントはそのまま。ザックに行動食とテルモスだけ納めて皇海山へ向かう。

 鋸山へ登り返し、皇海山への最初の下りはちょっと急で細く、右側に落ちたらまず助からないが、シャクナゲの枝を頼りにトラバース。
 さらに続くFIXロープ箇所は昨夜からの雪でほとんど埋まってしまい、後ろ向きのダガーポジションで慎重に下る。

 最低コルから皇海山への樹林帯の道は雪が積もってわかりにくいが、間隔を置いて小さな標識や赤布があって随分助けられた。
 2~3回道を失いつつも群馬県側からの道との分岐点に到着。何とここからまた新しいトレース跡が繋がっていた。
 群馬県側からのルートは現在閉鎖されているはずなのに・・・不思議だ。

 

 そこから皇海山山頂まではすぐかと思ったが、まだまだ登りは続く。やはり百名山、ダテじゃない。
 ルーファイに手間取り、結局、鋸山~皇海山まで登山地図のコースタイムを上回り、2時間近くかかってしまう。

 皇海山到着。百名山コレクターではないが、やはり何とかここまで来れて嬉しい。
 誰もおらず電波も届かない雪の山頂で一人小休止。さて、ここからまた帰るまで大変だと気を引き締める。

 

 下りは自分のトレースが残っているうちはまだ安心できた。しかし、吹き曝しの箇所では早くも雪に埋もれてしまった。
 風雪の中で見上げる鋸山の登り返しは何ともおどろおどろしい形で聳えていた。
 FIXロープは雪で完全に埋まってしまい、緩い雪壁となった斜面をピッケルとアイゼンの前爪を効かせてシャカシャカと登り返す。

 

 鋸山を越え、テン場に帰着。すぐに撤収し、六林班峠へ。
 この先それほど危険はないが、細いリッジや雪庇があり、慎重に進む。

 

 鋸山~六林班峠間のルーファイが今回の核心となる。
 進路は概ね南だが、所々に支尾根があり、5~6回はルートミスをした。
 木々の枝に付けられた標識や赤テープが頼りだが、100m進んで次のものが見つからなかったら、まずルートを外れている。
 すぐに最後に確認した標識まで引き返し、コンパスを頼りに軌道修正。
 
 これまで冬山の単独行は何度も実践し、それなりの修羅場も味わっているので平静な気持ちを保てるが、ここは自分を過信せず、慎重に行動しなければ。
 いざとなったら、少し危険度があるかもしれないが、昨日登ってきた鋸山から庚申山へダイレクトへ下ればいい。
 しかし、そう考えているうちにまた次の目印が見つかり、運良く六林班峠に到着する。

 

 事前に見たネットの記録では、六林班峠~庚申山への道程も所々笹薮に被われ、ルートミスしやすいと書いてあった。
 しかし一番心配だったこのパートは、意外にも笹薮が雪に埋もれてかえってルートがわかりやすくなっていた。
 基本的には沢筋に下りないよう高巻きのトラバース道が延々と続く。
 ただ、今回靴の中敷きを忘れたので、途中から右足の底に水泡となる大きな豆ができてしまい、激痛に耐えながらの遅い足取りになってしまった。

            

 庚申山荘にたどり着き、ホッと一息。最後の気力で銀山平へ。
 残業になるギリギリの時間で何とか下山。昨日は陽だまりハイク?と軽く見ていたが、たかが百名山、されど百名山。体力的にはなかなかハードな山行だった。

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伊豆・城山 チューブロック、ワイルドボア

2020年03月12日 | フリー(伊豆)

日程:2020年3月12日(木)日帰り
天候:
同行:弟子(我が社の山岳部)

 弟子が宿題を残しているので、何とか今シーズン中に片づけてしまおうと、平日カード。
 ところが、つい先日の河又で発症してしまったか弟子は花粉症がひどいらしい。
 自分もそれほどひどくはないが、この時期になると多少目がショボショボしたりする。

 峠の駐車場に着いてみるとさすが平日、車はゼロ。
 シーズン中はいつも混んでるチューブもボアも今日はやりたい放題。かと思ったが、最終的にはウチらを含めて3組ほどの快適環境だった。

 今日やったのは、
 
ストーンフリー 5.10c (再登)
 アップで。いつもやっているので、何も考えずにやったら今日に限って少し戸惑う。まぁそれでも登れたけど。
 弟子はここが苦手でTRで二回ぐらいアップしてから、時間を十分に置いて再トライ。
 最後の核心?で「テンション!」と弱気な声が掛かったが、自分が「ガンバ!」と言ってロープを手繰らず半ば強引に登らせる。w
 まぁ、RPできて良かったです。(^^;)

  

ミウラー 5.11a 2テンTO 
 ここも弟子の宿題。
 自分は先日再登もできているので、軽くヌン掛けのお手伝い・・・と思ったら、トラバースのところでホールドを取る手順を間違えたりして2テンぐらいしながら何とかTO。
 ま、今日はいいか。(^^;)
 弟子もやはり最初は手順を間違えたりして没。午後の本気便でも上部で手順を間違えあわやと思ったが、何とか堪えてRP。
 「ミウラーを登れずしてミウラーを履くべからず」と言ってあるので、これで心置きなくミウラーを履けるだろう。

 
 
グレイシー 5.11c ×(二便・再登)
 以前登っているが、前回久々にやったらすんなりできなかったので再トライ。
 一便目、核心で甘いホールドを保持れず没。二便目、体幹で耐えてデッドでガバを取りに行き、無事再登。
 一回覚えちゃえば簡単だな。パートナーのビレイの合間にサクッとできる手軽さが良い。

ジャンバラヤ 5.11c ××(A0/TO、二便目はTR)
 以前一回触った記憶があるが、いつも順番待ちが激しいのでそのままにしていた課題。
 やはりすんなり登れず、核心はチョンボ棒も駆使してとりあえずTO。
 二便目はTRでホールドとムーブ確認に努めたが、今の自分では力不足。
 しかしその後、ネットの動画で見たら、ルート取りなどけっこう自分とズレがあって、なるほどと思うところ多々あり。
 とりあえず来シーズン、身体を作ってから攻めてみたい。

 今日は空いてて良かったが、春の陽気のせいかどこか気分がフワフワして集中力が少し欠けていた気がする。
 正月明けとか春先は時々そういう日があって事故を起こしやすい。注意しよう。

 

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伊豆・城山 ワイルドターキーゴージ

2020年02月29日 | フリー(伊豆)

日程:2020年2月29日(土)日帰り
天候:
同行:カワちゃん、弟子、岩野OB(我が社の山岳部)

 本日は夏の遠征に向けてOBのための練習という予定だったが、肝心のOB連が来ず。
 代わりにレジェンド岩野OBが参加。
 
 空いてる所がいいだろうとワイルドターキーに行ってみると、思ったとおり貸切。
 日陰のルートは少し沁み出しがあるが、まぁイケるでしょう。
 ちなみにその手前のポンポコランドは最近、人が入っていないようで下地も荒れ、岩もかなり苔むしている。
 このまま自然に還ってしまうのかなぁ。

 今日やったのは、

めぐり愛 5.9 (再登)
 出だしが少し湿っぽかったが、割とすっきりしたルート。他の皆さんもサクッとアップ。

 

狩野川夜景 5.11b (再登)
 最初、弟子たちは出だしすぐの薄被りで跳ね返されていたが、ここはこのグレードなら直登ではなく、少し右に除けて抜けてもいいような気がする。上部は手頃。

 

ひろみちゃん 5.10a MOS
 向かって右奥のルート。見た目より意外と垂直。このグレードにしてはプッシュを使ったり、割と考えさせられる。

 

マミーブルー 5.10c (再登)
 見た目よりは薄被りで、立体的なムーブが求められる。ただボルトの間隔は近いので安心、安全。楽しめる好ルート。

 

 終日曇りだったが、貸切で良い練習ができたと思う。
 岩野OBは御年70過ぎだが、さすが某有名クライミング専門の会にも所属していただけあって「やる気」が凄い。
 自分が同じ歳ならとっくに引退してるだろう。

 帰りは沼津港「丸天」で〆。

 

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八ヶ岳・旭岳東稜

2020年02月24日 | アルパイン(積雪期)

日程:2020年2月23日(日)~24日(祝)一泊二日
天候:両日とも
形態:無人小屋泊冬季アルパイン
同行:弟子(我が社の山岳部)

 さて今回は八ヶ岳東面の旭岳東稜。
 昨年同時期にトライし、一日目に核心「五段の宮」直下にテン泊したものの、翌朝からの小雪混じりの陰鬱な天気にモチも急速に低下し敢無く撤退。
 自分は過去に二回登っているので、どうしてもというこだわりは無いが、やはりここは相方の「弟子」にはぜひ押えておいてほしいルートの一つだ。
 というわけで、一年越しに宿題を片づけに出発。
 
一日目 美しの森11:30-出合小屋13:30-取付き偵察

 二月後半の三連休だが、初日は関東甲信地方に「春一番」が吹き荒れ、出発を見送る。
 残り二日間だが、この冬は昨年にも増して暖冬で雪不足のため、速攻でも行けるだろうと判断。出合小屋をベースとした計画にする。

 朝7:40に小田原に集合。中央高速を長坂ICで降りスーパー「オギノ」(ここは本当に安い!)で買い出し後、昼前に「美しの森」駐車場に到着。
 で、まず驚いたのが雪が無いこと。

 

 これまで何回となく来ているが、二月にここまで雪が無いのは初めてである。
 林道出だしも完全に地面が露出!多い時はワカンまで着けて歩いていたというのに。
 地球温暖化もいよいよ深刻になってきた。

 最初の林道分岐では季節外れの子供連れの遠足集団と出会う。
 ポカポカと暖かい陽射しの下、お弁当を広げている親子連れの間を、大きなザックを担いで完全冬山装備で歩く自分たちの姿に若干の気恥ずかしさを感じるほどの違和感だ。
 その後、多少は雪が出てくるも、堰堤の現れる辺りは流れが出ていて飛び石伝いに渡ったり、例年になく様子が違う。
 雪の時期だと出合小屋まで大抵3~4時間ほどかかっていたが、今回は2時間ほどで着いてしまった。

 早速、出合小屋の扉を開ける。すると、いきなり中から女性が「あら~っ!!」
 何と顔見知りのYokkoさんだった。当然、奥には旦那のサトシ氏。

 これまで小川山などで何度かクライミングを御一緒したが、冬山で偶然顔を合わせるのは初めて。
 今では神奈川と名古屋に離れ、一緒に登る機会はなかなか無いのだが、改めて山の世界は狭いと思う。

 彼らも少し前に到着したばかりで、明日は天狗尾根の予定だと言う。
 小屋内にはまだスペースが残っていたので、板の間の隅に二人用テントを張らせてもらう。しばらく四方山話などしながら荷物を整理。
 まだ十分明るい時間帯なので、自分はこの後、取付きまで偵察。弟子は夕飯の準備とする。

 

 小屋から少し歩いて地獄谷と赤岳沢の分岐(標識有り)。ここを左の地獄谷に入って進むが、しばらく行くとトレースがプッツリ途絶えてしまう。
 (ん、もしかしてここではなかったか?) 
 歳のせいか年々記憶力が怪しくなっているので、ここは一旦引き返し、もう一つのトレースに沿って進む。が、こちらだとやはり天狗尾根の方へ行ってしまう。

 一度、小屋まで引き返すが、どうもスッキリしない。
 「もう一度見てくる。」と言って、最初の途切れた方のトレースを適当に進んでいくと、なんてことはない。昨日からの吹き下ろしで途中からトレースが消されていたのだ。

 軽くラッセルしながら進んでいくと、見覚えのある「ツルネ東稜」への標識。そして旭岳東稜の末端が確認できた。
 明日は暗い内から早出となるので、やはり事前の偵察はしておいて良かった。
 ヘッデンを点けながらだと、トレースを見失った時点で右往左往していただろう。

 小屋に戻り早めの夕食。本日のメニューは弟子特製・ニンニクの芽たっぷりのビーフシチュー。美味しゅうございました。
 19時過ぎに就寝。


二日目 出発3:50-東稜・五段の宮下6:55~7:30-旭岳頂上10:10~30-ツルネ11:25-出合小屋13:10~14:05(撤収)-美しの森15:55

 午前2時起床。それなりに寒かったが、やはり小屋の中。日頃の疲れもあってグッスリ眠れた。
 朝のウドンをかき込んで準備を始める。天狗尾根へ行く二人はまだ起き出す気配が無い。向こうもここからスタートだと長いし、大丈夫かな。

 ギア類を身に着け、必要な装備と行動食だけ持って出発する。
 旭岳東稜は自分はこれで三回目だが、先の二回はフル装備を担いでルート途中でテン泊するパターン。小屋をベースに軽荷速攻で行くのは初めてだ。
 途中ビバークは考えていないので、何らかの計算違いやトラブルがあったら即敗退となってしまうが、まぁ何とかなるだろう。

 昨日、トレースを付けておいたため、迷うことなく東稜の取付きへ。末端のすぐ右から登り始める。
 吹き溜まりでない所は、昨日のパーティーのトレースあり。
 樹林帯のリッジは登るにつれ角度を増してくる。

 それでも所々トレースが消え、雪が軽く吹き溜まりとなっており、軽荷といえけっこうシンドイ。
 途中にある細いリッジのギャップの手前で後続の男性二人組に追い付かれ、先を譲る。
 不安定なリッジも彼らはスタスタと進み、かなり場慣れした感じだ。
 申し訳ないが、この先は彼らの付けてくれたトレースをありがたく使わせていただく。

 途中もう一か所ちょっと悪い小雪壁があり、そこを越えてしばらく行くと長い雪の斜面となる。
 草付きが凍っていたり、新雪で塵雪崩があったりすると、ここも悪く感じるが今日はそうでもなかった。

 既に陽も上がり、回りの山々がほんのりオレンジ色に染まり始める。
 昨年のテン場を越し、いよいよ核心の「五段の宮」に到着。

 まずは先行の二人組が取付き、最初のピッチを二人が抜けるのを待つこと約40分。見ているとけっこう悪そうで、ドライツーリングで登っている。
 最初のピッチを弟子に振ってみるがやや自信が無さそうなので、自分からリード。

 

 1ピッチ目 自分がリード
 前回登った時は最初の出だしさえこなせば後はそれほど難しく感じなかったが、歳のせいか今回はちょいと苦戦。
 最初のランナー、残置ハーケンにぶら下がっている古いスリングに頼りながら何とか上に抜けようとするが、ホールドが信用できず、なかなか踏ん切りがつかない。
 結局、自分もドラツー混じりで一段目を抜ける。
 右側の灌木にランナーを取るとロープの流れが悪くなるので、ここは飛ばして二段目は雪面にピックを差してチャチャと越える。
 三段目の岩の部分も悪く感じ、前回、テン泊フル装備で登ったのが我ながら信じられない。
 とりあえず三段目を上がった所でピッチを切る。
 フォローながら弟子も少しは苦労するかなと思ったが、スイスイとはいかないまでもそれほど時間をかけずに登ってきてくれた。

 2ピッチ目 弟子リード
 右側がスッパリ切れた箇所をトラバース、そこからミックスのリッジを上がっていく。
 途中からコールが届かなくなり、手元のロープが残り少なくなっても慌てず騒がず。
 これまで組んできた山行の数々でお互いの動きが理解できるようになっているのは頼もしい。
 これで「五段の宮」は終了。

 3ピッチ目 自分がリード
 時期によってはキノコ雪になる細い雪稜だが、さすがに今年はそれは無い。それでも雪は意外と繋がっていて快適な登高となる。
 上部に出るにつれ、多少風が強くなるが、それでも空はすっきりと晴れ、背後には富士山も望め、最高のロケーションだ。

 4ピッチ目 コンテ
 引き続き、細い雪稜。「五段の宮」を越えてしまえば、もう技術的に不安は無い。気持ちも楽だ。

 

 5ピッチ目 弟子リード
 ラストピッチは弟子にお任せ。無理に直登はせず、左へバンド伝いに斜上し、さらに右に折り返す形で旭岳頂上へ。


 
 先行の二人組は1ピッチ目を終えた時点ではまだ目の前にいたが、その後、自分たちがのんびり写真など撮りながら登っているうちにサッサと消えてしまった。
 そんなわけで、頂上は二人きり。しばし周りの景色を満喫する。
 もう数え切れないほど来て見飽きたはずの八ヶ岳だが、やはり青い空と白い山のコントラストは最高だ。

 

 

 途中、岩陰で行動食をとり小休止。
 下りのツルネ東稜は間違いやすいが、本日は先行パーティーのトレースがあり安心だった。
 とにかく左へ左へ進路を取ればいいのだが、頭ではわかっているもののトラップの赤テープなどに騙され、二度ほどルートミス。
 幸い、近くに別パーティーがいたりして軌道修正、ベースの出合小屋へ無事に下りることができた。

 自分たちより遅く出発し、天狗尾根へ向かったツジタ夫妻はさすがにまだ戻っていなかった。
 稜線は風が強く、ツルネの下りも暗くなるとわかりづらく、ちょっと心配だったが、まぁ大丈夫でしょう。

 いつも残業になりがちな我々だが、今回はいつになくスマートな行動。
 最後の林道はそれなりにダルく疲れたが、本日の行動は出合小屋から頂上経由、美しの森までほぼ12時間。まずまずの良い山行だった。

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伊豆・城山 チューブロック

2020年02月15日 | フリー(関東)

日程:2020年2月15日(土)日帰り
天候:
同行:弟子、くりりん(我が社の山岳部)

 先週に引き続き、城山チューブロック。
 今日も混んでいるかなと思ったら、天気が微妙なせいかまさかの貸切!
 弟子は宿題となっているミウラー、くりりんはストーンフリーのRP狙いで行く。

ストーンフリー 5.10c ×(1テンTO)
 まずは自分がアップでヌン掛け。いつも登っているため、最後が少々雑になってしまい、ゴール手前のホールドの甘い所でまさかの1テン。
 そのまますぐにTopOutしたが、二人に悪い手本を見せてしまった。反省。

ミウラー 5.11a (再登)
 こちらもヌン掛けを兼ねて。
 下部左トラバースの所で、いつも取るホールドを間違え少々アセッたが、何とか持ち直す。
 上部はもうすっかりホールド、手順を暗記していて(右手ポケットガバ→薄いレッジに立ち上がって左手浅いポッケ→後は右手をパンパンとサイドガバへ飛ばし)、無事、再登。
 弟子は苦手の出だしがだいぶ良くなってきた。あと少し、ガンバ!

グレイシー 5.11c ×
 以前、初めて触って三便で片付いた紐付きボルダー。
 久々にやってみたら案の定、跳ね返される。(T T)
 でもたまたま岩の状態が良かったのか、スローパーと思っていたのがけっこう指の掛かりが良いことが判明。
 ハングドッグしながら終了点までホールドとムーブを再確認。
 一度登れてるのに登れないのは悔しいので、また次回やってみよう。

 

 残業ご苦労さん。でも手当は出ません!(^^;)

 残念ながら本日は進歩はそれなりにあったものの、弟子、くりりんとも成果無し。
 最後は、沼津港「丸天」で〆。

 

 

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