KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

秋の女子トレ@甲府幕岩

2018年10月21日 | フリー(山梨、長野)
日程:2018年10月20日(土)~21日(日)
同行:ヒロイ、クリハラ(我が社の山岳部)
 
 秋も深まり、久々に甲府幕岩。
 今回は三十路女子部員二名を伴い、出かける。
 アプローチはヒロイ号で小田原から出発。
 箱根-御坂峠越えで甲府盆地へアクセスするが、途中では箱根駅伝のチームが試走している風景も。もうそんな季節なんですね。
 ゆっくり朝出だったので、現地に着いたのは13時頃。駐車スペースはほぼ埋まっていたが、少し離れた所に停めてぼちぼちスタート。
 
一日目 天候:
 
森の唄 5.10a 
 アップはペンタゴンかイエローマウンテン辺りにしようと思っていたが、既に順番待ち。
 この課題ももしかしたら限定有りなのかもしれないが、上部が正面突破だとやや細かい。まぁアップなので、適当に左側のカンテも使って登る。
 後の二人も問題無し。

 
ペンタゴン 5.9  
 ようやく空いたので、改めてアップ。
 もちろん二人とも問題無し。クリハラさんは外のロープは久々、まして甲幕は初めてなのでどうかなと思ったが、普段横浜のマムートで登っているだけあってムーブもきれい。ソツなく登る。
 ちなみにスタート地点に赤ペンキで書かれている現地グレードでは5.10a。

 
秘密の岩園 5.10c 
 今回のお題の一つ。
 まずはヒロイ嬢からトライ。
 前回(今年の五月)来た時に少しチラ見してしまったもしれないが、ほとんど初見。で、そのまま見事マスターでOS。
 最近、ジムでも細かい課題となるとこちらも太刀打ちできないほどうまくなっているので、これはまず順当な結果。
 
 で、次はクリリン。
 傾斜は垂直以下でもそれなりに高さがあるので、高所恐怖症?の彼女にはTRがいいかなぁと思ったが、本人は「リードでやります!」と力強い返事。
 それならばと送り出したが、まぁ4つ目のボルトまで行けたら上出来と思っていたところ、あれよあれよと登っていってしまい、核心のラストもそれほど躊躇することなく見事FL!マジか!
 何しろついこの前の春の小川山では、10台前半のリードで怖さのあまり本気で号泣していたぐらいの高所恐怖症だったのだから、これは驚きの大金星!
 
 立場上、自分もラストに回収便で登ったが、途中何度か落ちそうになりヘンな汗をかかされる。
 何とかテンションかけずにトップアウトできたが、最後の核心も決め手となる右側のホールドを見落とし、もしかしたら一番ジタバタしてしまったかも。

 
ダダ 5.10b 
 ヒロイちゃん、いわくの宿題。
 前回、終了点手前で足をプルプルしたあげくドカ落ちしたので、今日こそはと退治してやると鼻息も荒い。
 で、最初に取付き、マスターで見事RP。
 
 が、しかし。続くクリリンが今度はハマる。
 先に取付いていた他のグループの女子もダダには手こずっていたので、やはりこのグレードにしてはイヤラシイ。(現地グレードでは5.10c)
 自分が登った後、再度クリリンがヘッデンまで出して残業トライを試みるが、結局TOならず。
 ヌンチャクを残したまま、今日はここまで。

 
 
 本日は予報に反して全体的に曇りで時々薄日が射す天気。途中、ほんの少しだけ小雨が降ったりして肌寒かったが、登るには問題無かった。
 ただFB友だちからのリアルタイム情報では比較的近くの八ヶ岳や小川山ではアラレ混じりで吹雪いたりして、けっこう荒天だったよう。
 甲府幕岩にしておいて良かった。 
 
 夜は適当な所でテン泊。
 夕飯のメインはヒロイ嬢によるキノコ&サバ入り炊き込み御飯とチキンソテー。
 御飯はインスタントのレトルトではなく、ちゃんと白米を飯盒で炊いた本格派。
 今回もたいへん美味しくいただきました。m(_ _)m
 
 
 
 
   
二日目 天候:
 
 一夜明け、今朝はきっちりと晴れ。
 昨夜は大きな月が夜空に煌々と輝き、3シーズンシュラフでは少々寒いほど冷え込んだ。
 朝のカップ麺とモーニングコーヒーを飲んで、二日目スタート。
 
ナベちゃん 5.8 
 まずはアップで。何回も登っているのであまり考えずに左側のカンテ?を使わず右側限定で登ったら、スローパーぽくて意外と悪かった。
 終了点の上、左側のダーティークライマーズの核心下に残置ビナが残っていたので、そこまで登り、ついでにダーティーも少し触るが、やはり朝一で心の準備もできていないのですぐに折れる。orz
 後の二人もここでアップ。
 
GATE 5.10b/c 
 クリリンには昨日の宿題のダダが控えているが、それよりも登りやすいだろうと選んだのがここ。
 ルートも短く、ホールドもわかりすいガバ系。自分がヌン掛けした後トライしてもらうが、ややパワーが必要なようで途中で断念。
 現地グレードでは5.10cと、ダダと同等。こちらの方が素直で登りやすいと思うのだが。

 
 
正門 5.11b ×
 垂直以下の細かいカチ系を得意とするヒロイ嬢がやりたいと言い出した「ミジカシイ系」。
 これまでいろいろな岩場に行ったが、大抵まずは私が課題をオススメしていたので、本人からコレをやりたいと言い出したのは初めてかも。頼もしくなったなぁ。
 で、さっそく彼女からトライするが、やはり激カチ厳しく2本目のボルト辺りまで。
 試しに自分もやってみるが、メッチャ指に来て、もちろんギブ。ヒロイ嬢の方がまだ半馬身ぐらい上に行ってたんじゃないかな。

 
 
30へのアプローチ 5.11b ××(二便、1テンTO)
 以前、自分はRP済。甲府幕岩に多い5.11bの中でも短めで指に優しく垂直以下、パワー不要のバランス系なので、ここは女子の自己グレード更新にはオススメのはず。
 で、まずは自分がヌン掛け。
 もう登ったのは何年も前なのですっかり忘れて、2テンほどしてホールドを確認しながら何とかTO。
 2/3はステミングによるバランス系だが、最後になってカチ連続なので、4つ目のボルトが足元を過ぎた時点でしっかりカチ持ちができていないとけっこう怖い。
 結局、二便出して1テンの状態まで戻せたが、ホールドと手順は覚えたので次回はきっちり再登できるかな。
 
 ヒロイ嬢は最初は「何コレ~?」と手こずっていたが、さすがの学習能力で便出すごとに安定。
 4つ目のクリップをどうこなすかがブランクのまま残ったが、最後はTRでノーテンクリア。
 まぁ次回はイケるでしょう。脱「なんちゃってイレブン」もいよいよですな。

 

 最後はクリリンのダダ。最後まで粘ったが、ラストトライで左の「森の唄」側へ寄り過ぎてしまい、そのまま登って落ちたらかなり危ない。残念ながら今回は宿題となってしまった。

 しかし、二人とも格段に強くなってきた。監督役の私の立場もいよいよ危うい。
 
 それにしても今回の甲府幕岩は自分たちも含めて初級者のグループが多かったようだが、以前と違って外岩も随分とヘルメット着用率が上がっているようだ。
 JFAでも推奨しているのだろうが、自分もどういう形で事故を起こすかわからないので、フリーでもなるべく被るよう軽いメットを新調した次第である。
 ただ、その一方でペンタゴンやイエローマウンテンなどにヌンチャクに通した状態でTR張りっ放しというのは、後から来た者にとってアップ課題が塞がり、ちょっと困りもの。
 自分もヘボなのであまり偉そうに言えないが、TRのペンタゴンで何回もぶら下がっているようでは甲府幕岩で他に楽しめる課題は無いのではないでしょうか。まぁ人それぞれですけど。(^^;)
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癪(しゃく)シャイン@湯河原幕岩

2018年10月13日 | フリー(関東)
日程:2018年10月14日(土)
同行:ヒロイさん(我が社の山岳部)
 
 今週は泊まりで有笠へ行くつもりが日曜雨ということで、土曜日帰りでまたまた湯河原へ。もちろん課題はシャクシャイン。
 気合を入れて朝8時には桃源郷着。
 日に日に涼しくなり、岩の状態も落ち着いてきた。
 
 
 シルクロード(5.7)でアップ後、すぐさまシャクへ。
 まずは自分がヌン掛け。本日一便で決めるよう十分イメトレをしてきたが、やはりイメージだけでは足りず、核心でまたしてもテンションを入れてしまう。
 しかし、その後は問題なくTO。
 
 片や先日のトライで3ピン上の乗越しが宿題となっていた相方は、本日はTRでムーブを固めたいということで、今日はお互いにTRでとことん練習とする。(かつては順番待ちの人気課題だったが、まだ季節も早いせいか本日は我々の独占状態。)
 
 
 
 
 
 しかし、どういうわけか自分は一便ごとに違うパート(いずれも核心部周辺)でつまづいてしまい、そのたびに細かい修正を強いられた。
 次こそはきっちり登れるはずとカメラをセットし動画撮影をスタートするが、そういう時に限ってグダグダな登りで挙句にテンションという「ヘボクライミングあるある」を演じてしまう。 
 片や相方は来年6月までかかりそうとの長期予想だったが、吸収が早く、午前中にはTOまでこぎつける。
 
 その後、昼食のコンビニ唐揚げでパワーアップ?
 手汁が油っぽくなるのも気にせず、午後にはTRながら二人してサクッとノーテンで決める。
 
 
 
 後はリードできれいに繋げるだけ・・・のはずだったが。
 休憩もそこそこに数打ったためにヨレてしまい、また夕方にはホールドにもジワジワとヌメリが出てきて保持力激減。
 最後はヘッデンまで出して喘ぐが、やむなく沈・・・。
 結局、二人してまたしても宿題にしてしまった。

 しかし、自分が以前に較べて明らかに下降線であるのに対し、相方は長期で取り組むつもりが早くも二日目で大手をかける。
 ムーブもこちらがまだ微調整が必要なのに対し、相方は既に固まった感じだ。
 
 まぁいずれにしても、次回は二人してサッサと片づけるつもり。
 将棋の羽生名人は「勝利を確信すると手が震える」らしいが、クライミングでは間違っても終了点間際の一手でそういうことのないようにしたい。
 
p.s で、本日の山道具レビュー。先日新調したEnergizerのヘッデンが素晴らしい!
 最大照度250ルーメンでお値段2,500円ほど。この明るさならナイターでのクライミングもできちゃうぞ。
 自分はこれまでペッツルやBDのを使ってきたが、これはコスパ的にもオススメ!
 
  
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そろそろシーズンイン?@湯河原幕岩

2018年10月08日 | フリー(関東)
日程:2018年10月8日(祝)時々
同行:ヒロイさん(我が社の山岳部)

 体育の日の三連休。当初はわが社の山岳部恒例の小川山合宿の予定だったが、台風の影響、主要メンバーの不参加などもあり今回は中止。
 (小川山では我が社でよく使うガマスラブ周辺が倒木等により立入禁止になったとか) 
 最終日にようやく天気も落ち着いたので、近場の湯河原でお茶を濁す。


 本日のトライは、

トムソーヤ 5.8 
 アップで。


アン 5.10a/b ×(1テンTO)
 アップで・・・のつもりが、上部で一部ホールドを間違え、テンション。orz
 情けないけど、アップだからまぁいいか。


アニー 5.10c 
 先月はさすがにまだシーズン前でクソ暑く、手汁で細かいホールドがまるで保持れなかったが、さすがに今日はまずまずの岩の感触。
 自分は一便目で再登。
 相方にとっては本日の目標だったが、三便くらいで無事RP。良かったです。

 

魔法のランプ 5.11a ×
 以前クリア済だが、久々にやってみると、やはり保持力弱く、核心のハング上まで抜けられない。
 ここだけで大分パワーを吸われてしまった。要修行。


シャクシャイン 5.10d ×
 アニーが終わった相方の次の目標。10台ながら湯河原の看板ルートの一つで、ジモティーの相方にとってはぜひとも片づけておきたい課題。
 自分は2009年に三便くらいで登れたが、はたして今登れるかどうか。

 

 とりあえず3つ目のボルトまでは何とか。(2012年に事故が起きているので、ここまでは気を抜かずに登りたい。)
 で、そのすぐ後が核心。例のクラックに右手人差し指を差し込むがこれが痛いのなんの!
 結局、痛さに負けて身体が上がらず。そのパートだけチョンボしてTO。相方にはトップロープで練習してもらう。
 一度登ったからいいやと思ったが、やはり見栄えのするルートなので、ここは何度も、できればサクッと登れるスタンダードにしておきたい。
 そんなわけで今シーズン、相方共々宿題の一つにすることに決定。

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谷川岳一ノ倉沢中央稜で反省スル

2018年09月24日 | アルパイン(無雪期)
 
日程:2018年9月23日(日)~24日(月) 前夜発一泊二日
天候:のち
同行:ヒロイさん(我が社の山岳部)
行程:一ノ倉沢出合-テールリッジ-中央稜-北稜下降-衝立前沢下降-出合
 
 さてこの三連休も初日が雨。
 二日間でアルパインか沢かフリー・・・で、検討した結果、この夏の穂高(滝谷敗退)と剱ですっかりアルパインの毒気?に魅了された相方の好みに合うだろうと一ノ倉沢をチョイス。
 
 一ノ倉沢は自分も2010年10月の本谷以来だから、もう8年振り。
 今回は烏帽子奥壁の中央カンテ、さらに余力があれば翌日中央稜あたりと軽く考えていたのだが・・・。
 
 前夜のうちに横浜発、谷川入り。某所で仮眠。翌朝は3時起床とする。
 今回は二日間なので、翌日の食料なども持って上がり、一ノ倉沢出合に再びテントを張り直す。
 アルパイン人気も下火だろうとタカをくくっていたが、けっこう登りに来るクライマーはいるようで、夜明けと共に後からゾロゾロとパーティーがやってきて一ノ倉沢へ入っていく。

 
 
 数パーティーが先に進んだ後から我々も出発。
 まずは右岸の巻道を行く。
 勝手知ったる山と思っていたが、久々に来るとけっこう記憶も曖昧。途中、正しくない踏跡もあちこちにあって先行パーティーと確認しながら進む。
 
 ヒョングリの滝上からの懸垂ポイントは既に順番待ち。
 時間がもったいないのでロープを出して懸垂下降している組の横をFIXロープを掴んで降りた。
 ただFIXも途中、ロープの芯が出ていたりして、完全に頼るのはちょっと怖い。
 テールリッジを登り返し、暑い陽射しの中、中央稜の取付きに到着する。
 
 ここから左へ斜上バンドを少し行くと本日の目当て、中央カンテの取付きだが、目の前まで来てみると予想に反してビショビショ。被った所では水が雫となって滴り落ちている。
 
 

 こりゃダメだ。さっさと乾いている中央稜に転進する。
 本日はけっこうな数のパーティーが上がってきているが、取り付いているのは南稜と中央稜のみ。特に南稜は大渋滞となっている。
 幸い中央稜の方は三パーティーほどが先行しているが、適度に間隔が空いている。これなら何とか大丈夫だろう。 
 
 取付きで準備をし、相方のヒロイさんからスタート。
 ちなみに彼女は中央稜は初めて(一ノ倉沢は二度目)、私はけっこう昔に登っていてたぶん4~5回目くらい。
 以下、グレードは自分の体感。
 
1P目 相方リード Ⅲ
 傾斜の緩いリッジというかフェースというか。
 最初ここは0ピッチ目で上のテラスから1ピッチが始まるのかと思ったほど。
 一応ロープを出したが、ヒロイさんは一つもランナーを取ることなく登ってしまった。
 昔のトポではⅣとなっているが、それはないでしょう。

 
 
2P目 私のリード Ⅱ~Ⅲ
 テラスからフェース直上も残置があって「あれ、こんなに壁立ってたっけ?」とアセったが、カンテを左に回り込むと楽なルンゼ状が延びている。
 途中からまた右のフェースに戻る所が一瞬Ⅲ+。ヘンな浮石掴んでババ引かないように。

 
3P目 相方リード Ⅳ-
 フェース。特に問題無し。先行のニイちゃんが短く切ってしまったので20mくらい。

 
4P目 相方リード Ⅳ+
 一応、ルートの核心なので敢えて相方に引き続きリードしてもらう。
 チムニーといってもわずかな距離で、「こんなだったっけ?」とほとんど記憶に無い。
 トポではⅤ-(Ⅳ、A0)となっているが、ヒロイさんもちろんA0など使わずクリア。
 むしろチムニー手前の逆層の方がやや戸惑うが、ここも問題無し。
 ヒロイさんがすぐに追い付いてしまうので、先行の新人さんらしきニイちゃんにはちょっとプレッシャー与えてしまったかも。ゴメンね。
  
  

5P目 私のリード Ⅱ~Ⅲ-
 土と岩のルンゼ。ほとんど歩きの階段状。
 
6P目 相方リード Ⅳ
 前半は湿った凹角。ちょっと泥っぽく滑り易いので慎重に行く。
 そこを抜けると視界が開け、ピナクルから先は高度感のあるリッジ。ルート中、核心よりもここが一番アルパインぽいピッチで快適。

 
7P目 私のリード Ⅳ 
 カンテ~クラック。トポを見たら右手の階段状の凹角を行くらしいが、トラバースのタイミングを誤ってそのまま直上。
 残置もやや貧弱。ホールドを慎重に選んでクラックから衝立ノ頭の終了点へ。

 
 ほとんど疲れもなく、腹も減っていないので、小休止後、そのまま下降。
 中央稜を下る方が速そうだったが、まだ時間もあるし、だいぶ離れて後続が一組登ってきているようなので、セオリー通り北稜を下ることにする。

 
 
 踏み跡を少し歩いて、最初の懸垂支点はまだ新しいハンガー。
 そのまま真下に40m下ると、ドンピシャの位置に次の支点が見つかる。
 特に問題なくこのまま下って、明日は有笠でフリーだな、なんて楽勝気分でいたのだが・・・。
 
 懸垂も4ピッチまでは順調。
 ここで本来は意識してコップ状岩壁寄り(向かって左側)に降りなければならないところを、そのまま真っ直ぐ下へ降りてしまったのが失敗の元だった。
 
 ややヤブっぽくなるものの、次の下降支点も発見。
 ヤブでも多少は踏まれているので、まぁ行けるだろう。少し離れてしまったが、まだ先に降りている先行パーティーの姿も見えるので、そのまま下る。

 
 
 トポにある最後の空中懸垂がよくわからないまま、とりあえずコップスラブの一端に降り立った。
 ここでロープの回収を始めると、まさかのスタック。・・・やっちまった!
 被ってはないもののゴボウでも登りにくいスラブのため、けっこう腕力を使うし、時間もかかる。
 
 ようやく引っ掛かっていた結び目をブッシュから解放したものの、また途中でスタックしてしまい、二度目の登り返し。
 この二回で怖ろしいほど時間を費やしてしまう。
 
 午後から曇りがちだった空はあっという間に暗くなり、おまけに小雨まで降ってきた。
 一旦暗くなってしまうと、いくらヘッデンを点けても場所が場所なので行動は慎重になり、それでますます時間がかかってしまう。
 
 何とか衝立前沢に出て、踏み跡らしき場所を行ったり来たりするが、真っ暗ではっきりせず。
 ・・・まずいなぁ。自分はこれまでそれなりに修羅場?を経験しているのでいいが、相方はどうだろう。そろそろ参っているんじゃないか。
 ツェルトも食料も十分あるので、ここで無理せずビバークも考えたが、二人ともまだ余力はある。
 できればこんな所でひもじいビバークよりは、出合のテントにあるワインを飲んでゆったり休みたい。その一心でそのまま衝立前沢を下っていく。
 
 衝立前沢は概ね歩きやすかったが、最後の方で50mの懸垂となる。支点がかなり古く、ちょっと怖かったが時間も押しているのでそのまま活用。
 何とか本谷に出る。

 
 驚いたのは我々よりまだ上に南稜からの下降組がいたこと。
 だが、それは錯覚で、実は彼らはヒョングリの滝の上の巻道にいたようで、しばらくすると先に下って姿が消えてしまった。
 片や我々が降り立ったのはヒョングリの滝のやや下で、そこからだと真夜中に冷たいシャワーを浴びて本谷通しにクライムダウンするか、ツルツルのスラブと脆い壁を登り返して巻道に出るかのどちらか。
 結局、この夜遅い時間から濡れるのは嫌なので後者を選ぶが、ここがまた思ったより甘くなかった。
 
 FIXロープにタイブロックを掛けて登り返し。さらに浮石だらけの脆い壁を途中1本のランナーで50m登る。
 明るければⅢ級程度だろうが、ここは絶対に落ちれない。途中、足が滑りそうなイヤらしい箇所もいくつかあった。
 1ピッチで右岸の巻道に出ることができず、フォローの相方にさらに15mほど登ってもらい、ようやく安全地帯に出ることができた。
 
 後から考えるとツルツルのスラブも空身で登れば良かったし、たとえ全身ビショ濡れになっても沢通しの方が早かったかもしれない。
 パニクるまではいかないにしても、このあたり暗さと疲れと眠気で冷静さと判断力を半分失っていたのは確か。
 それをカバーしてくれたのが相方の体力と精神力で、本当にタフだなぁと感心した。並みの女子だととっくに泣きが入っていたかもしれない。

 
 ヨレヨレになって出合に到着。既に日付は翌日に回ってしまった。
 出合にテントを張っておいて良かった。あまりに疲れてすぐにでも眠れると思ったが、やはりアドレナリンが出ているようで、二人して無事帰還を祝ってワインとつまみで夜食兼反省会。
 
 
 
 
 
 翌日は明るくなるまで爆睡。まったり朝食を摂ってから下山する。
 山岳資料館に立ち寄り興味深い昔の装備などを見学してから、最後は「湯テルメ谷川」
 風呂上がりのアイスで機嫌を直してもらう。

 
 今回は何がどう悪いというわけでもなく、強いて言えば自分自身これまで何度も一ノ倉沢に入っていて、正直少しナメていたことは確か。
 やはり考えが甘いと、山は容赦なく突っ込んでくる。
 手痛いしっぺ返しを自分だけで食うならまだしも、相方のヒロイさんにも食わせてしまったのは大いに反省するところである。
 まぁ、この失敗もいつかは笑い話にしてもらえることを願って・・・お疲れさまでした。m(_ _)m
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灼熱の湯河原幕岩

2018年09月17日 | フリー(関東)
 
日程:2018年9月17日(祝) 日帰り
天候:
同行:ヒロイさん、まっちゃん(我が社の山岳部)
参考:「日本100岩場②関東」山と溪谷社・刊
 
 さて待望のシルバーウィークだが、今年は秋雨前線停滞で不安定な週末が多く計画も二転三転。
 当初は二泊三日で南ア南部の信濃俣河内を予定していたが、それが一泊二日の甲斐駒・黄蓮谷となり、最終的には日帰りで湯河原幕岩に落ち着く。orz
 
 なんだかなぁと思いつつもとりあえず行ってみると・・・。
 やはり昨日まで降ったようで、地面も岩もしっとりジメジメ。
 シーズンもまだ早いので、いつもは我れ先にとアップで賑わう桃源郷も今日は誰もいない。
 岩の感触もヌメって良くない状況だが、まぁせっかく来たのでやりますか。
 以下、三人ローテーションで登る。
 
【桃源郷】
いんちきするな 5.8 
 前半のスラブフェースがしっとり湿って黒ずんだ状態。
 指も滑るし爪先も滑る。(滑らない。大丈夫。)と自分に暗示をかけながら何とか登る。
 
サンセット 5.10a ~シルクロード 5.7  
 こちらの方がまだホールドが大きいので、安心して登れる。
 上の方は陽が当たって次第に乾いてきた。

 

 
この日は蝶々が多く飛び交い、なぜか自分の所にだけ集まってきた。たぶんいい匂いがするのだろう?
 
【アリババの岩場】
アニー 5.10c ×(テン山TO)
 既に何回も登っている課題だが、出だしの部分をすっかり忘れてまずテンション。
 さらに核心の浅い凹角に入っていく所で案の定、細かい甘カチがヌメってしまって、どうにも保持できず。
 岩自体の湿気もあるが、昼になるにつれ気温も上がり、手汁がヒドい。
 三人で代わる代わるトライ。後からやった隣のニイちゃんも落ちまくっていた。
 自分はテンション入りながらも何とか先にTO。ヒロイさんも最後はトップロープながらノーテンクリア。

 
 
アリババ 5.10b 
 まずはヒロイさんがヌン掛け。かつては散々苦しめられた課題だが、もはや完コピといえるような余裕の登り。頼もしいねぇ。
 自分も余裕こいていたら、ビレイ中に暑くてちょっと熱中症ぽくなってしまったようで、中間部の何でもない所で一旦固まってしまい、ラストの抜け口もやや危なかったが、何とかクリア。
 
 
 
 結局、この日は4本のみ。登っているのも我々を含めて四組だけ。さすがにシーズン早過ぎて暑過ぎた。
 まぁ、それでもやはり晴れた日は外で登るのが気持ちいい。うだるような暑さの中で登るのも何かの役に立つか・・・な?
 ちなみにヒロイさんのこの秋冬シーズンの目標の一つは「シャクシャイン」5.10d ガンバです!

 新車を買ってご満悦のヒロイ嬢。
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