つれづれギャモン日記

バックギャモンに関する日記です。面白いポジションや大会、例会の結果などを徒然と書いていきます。

NAway-2Awayのテイクライン その2

2013-11-30 09:22:15 | キューブアクション
今回は4倍リダブルを打つことができない、という条件でNAway-2Awayの2倍キューブのテイクラインについて考察します。ラストロールポジションでもない限りリダブルが打てない状況というのはないのですが、2Awayのスコアの性質を理解するうえで重要だと思うので、あえて取り上げました。

XGと表計算ソフトを使ってテイクラインのグラフを作成しました。横軸がNを意味し、縦軸がテイクライン「%」です


NAway-2Awayの2倍キューブのテイクライン(リダブルが打てない場合)



リダブルありの場合と比較すると、いくつかの異なる特徴が明らかになりました。
・マネーゲームの25%と比較してテイクラインが大きい
・N=2の場合は局所的にテイクラインが小さい
・N=5の場合は局所的にテイクラインが大きい

1番目は意外と知られてないことです。リダブルが打てない(キューブが2倍で止まる)条件下であれば2Away側からのキューブは非常に厳しくなります。例えばスコアが2Away-25Awayであっても、圧倒的にリードしている2Away側からのキューブのほうが25Away側からのキューブよりずっと厳しくなります。これは「スコアで負けているほうがテイクしやすい」という原則に反しているのですが、「ぴったりマッチ勝ちできる」メリットがそれ以上に大きい、ということです。
2番目もテイクして勝つと「ぴったりマッチ勝ちできる」要素が大きいのでしょう。
3番目は予想外でした。N=5の箇所でテイクラインが40%近くあります。いまいち理解できてないのですが、考えられる理由として
・テイクして勝っても2Away-3Awayという悪いスコアになる(3Away=奇数で、かつ2Away-4Awayになるチャンスがない)
・パスすると1Away-5Away(Cr)という5Away側にとって良いスコアになる(1Away-4Away(Cr)とマッチ勝率が大して変わらない)
が挙げられます。


NAway-2Awayのテイクライン 

2013-11-23 14:18:14 | キューブアクション
今回は基本的?なNAway-2Awayの2倍キューブのテイクラインについてお勉強します。自分がNAway側で相手からキューブが来た場合を考え(今後のルールとしてXAway-YAwayと書いたときは自分がXAway側でキューブを受けた場合を意味します)簡単化のためギャモン率は0%とします。またラストロールポジション(※1)のような特殊な場合は考慮せず、リダブルにはテイクされるものとします。

XGと表計算ソフトを使ってテイクライン(※2)のグラフを作成してみました。横軸がNを意味し、縦軸がテイクライン「%」です


NAway-2Awayの2倍キューブのテイクライン



グラフから以下のことがわかります。
・Nが大きくなるとテイクラインが小さくなる傾向にある
・N=4の場合は局所的にテイクラインが小さい
・グラフが直線的ではなくギザギザしている

1番目は直感と一致します。通常スコアで負けているほどキューブは積極的にテイクできるので、テイクラインは小さくなります。
2番目は2Away-4Awayの特殊性をよく表しています。4倍リダブルを返して勝つと丁度マッチ勝ちできるので、勝率がかなり低くてもテイクできるのです。
3番目は予想外の結果でした。隣同士のスコアで1%もずれています。Nが奇数だとパスしやすくて、Nが偶数だとテイクしやすいです。これはNの値が偶数だとぴったりマッチ勝ちしやすいことに起因してます。
理由付けするのは簡単なのですが、Nが20くらいのときでもこんなに影響があるとは思いもしませんでした。なぜなら20Awayくらいだと今後ずーーっとNを偶数にし続けられる可能性は低いです。だからNが大きくなるとこのギザギザは十分無視できると思っていたのですが。。へーーー意外


さてテイクラインの近似式を立てるとこんな具合になります。(TL:Take Line)
TL = 23.5 - N/4 +0.5 (Nが奇数のとき)
TL = 23.5 - N/4 -0.5 (Nが偶数のとき)
N<5だと誤差が大きいので、その点は気をつけてください。以上




※ラストロールポジション:次のロールでゲームの勝敗が決まるポジション。テイクした後即リダブルしてもパスされることがある
※テイクライン:テイクするのに必要な勝率

25ポイントマッチの勉強

2013-11-21 20:13:42 | キューブアクション
現在名人赤坂リーグに参加していて、25ポイントマッチを戦う機会が増えています。名人赤坂リーグとは名人戦の枠を勝ち取るための予選でして、今年は3部に分かれています。僕は1部リーグに属しているのですがこれは8人の間で25ポイントマッチの総当たり戦を行う、という大変な長丁場な戦いです。

さて25ポイントマッチは5時間くらいかかるので、通常のトーナメントでは(僕の知る限り)モンテカルロ世界選手権の決勝戦ぐらいしか行われません。日本選手権で15ポイントマッチとかは経験ありますけど、対人で25ポイントマッチをやったのはこの赤坂名人が初めての経験でした。
2戦やってみて思ったのは、スコアが大差になったときのキューブアクションがチンプンカンプン、ということです。例えば2Away-25Awayのキューブアクションはどうなるのか?とか経験値ゼロなので全くわかりません。。 その欠点を名人戦の長年経験者につかれると大変痛いです。

そこで今回から25ポイントマッチのキューブアクションについて勉強をしていきたいと思います。こういうの興味ない人にとっては本当に退屈でしょうけど、ギャモン界はこういうのが好きなマニアックな人も多いので、気にせず書いていきます。