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果して今回の株価上昇は本物であるか?

2012-03-18 21:13:18 | 投資
こんばんは。

ポジションが殆どなくてすっきりした気分の 名無しの権兵衛さん です。


しかし、どこを見ても、楽観論、楽観論で。
へそ曲がりな私としては非常にうれしい現象である。

そういえば。
マーケットは悲観で生まれ、懐疑で育ち、楽観によって醸成され、安堵で終わる。

楽観によって醸成される、というのが現段階の状態です。

これが、正しい、故事成語であって、私も勘違いをしておりました。

思えば、去年からユーロが潰れる訳がないと思い、ひたすら買い続け。
あきらめかけたころにドカン!と上放れ。

今度は、皆が、楽観視しているときに悲観論を垂れ流しをする私って。
単なるバカなんだろうか?!と思い悩むことしばしば。。。。。。

ただ、自分の感じたままにマーケットをやっているだけで。
そもそも、今回の日経高にしても円安にしても、なんか?根拠があるのか?
と、楽観している方々には逆に問いたい。

私からみれば。
今回の世界株高、商品高の大前提が崩れているのだから、買う根拠がないように思う。
NY株価にしても連日新値更新だが。
NYダウやNASDAQ、S&P500が何の株価なのか?
ということを根本的に理解していない人は買い続けるのであろう。

逆に、商品相場は、この株高が上昇の根源だと思っていると、
ここから買えないと思う。

強気派の買いの根拠というのは。。。。
私の独断と偏見によると。
①日銀の金融緩和とインフレターゲット
②アメリカ経済の遅行指標の労働指標の改善がアメリカが景気後退懸念の払しょく。
③欧州債務危機の緩和

これが、強気派の買いの根拠だと思います。

確かに、これで先週まで株価が上昇したことは事実だと思います。
しかし、これらの理由により、今後、1年間も株や商品を買っていく基本的な要件になるのか?考えてほしいと思います。

新高値を超えて、買い続ける理由は何もないと思います。個人的には。
なぜなら。
上記①~③の理由というのは、後ろ向きな要素が単にポジティブに変わって。
では、今後、日本経済、欧州経済、米国経済が安定的要因によって持続的に成長していくのでしょうか?
単に最悪の状態を抜け出しただけの話であって。
ここを機に、成長していくとはとてもではないですが、思えませんね。

日本経済は政治が、はっきり言えば、最大のリスクだと思います。
この株価上昇のときに、天下の愚策の「増税」を敢行しようとする、アホさ加減にはあきれ果ててモノも言えません。
また。
製造業は、世界に冠たる企業が日本には多いと勘違いしている方が多いと思いますが。。。。。
とくに、日本企業の時代遅れの世界観には、もう、この企業ダメだろうな。
と、思うことが多々あります。
具体的にいうと、未だに
「大量生産、大量消費」を夢見て、「在庫リスク」を過剰に抱えて業績を悪化させるバカさ加減には呆れてものが言えません。
世界の○ヨ○自動車にしても、生産設備過剰が誰の目から見ても明らかです。
この間、工場を閉鎖した関西の電機メーカーにしても。。。。結局、在庫管理の甘さと、経営見通しの甘さが原因です。
今の、財界の経営者には時代錯誤の経営者が多いと個人的には思います。

欧州の危機にしても。
本質の読み方が違うと思います。
マーケットはギリシャの離脱、デフォルトなんて騒いでいますけど。
本当にドイツが恐れているのは。
ギリシャをドイツに併合させられてしまうことです。
そう、昔の東ドイツみたいに。
ユーロというのは今は、経済統合ですが、将来的には政治統合でしょう。理念は。
ですから、ギリシャを放逐してしまえ!というのを、恐れているのではなく。
ギリシャの借金をドイツが持つ、つまり、政治統合により、ドイツが肩代わりすることをドイツは一番恐れているのです。
結局、最終的にはギリシャにはお金がなくなるでしょう。
そのときにユーロ離脱ではなく、ドイツとの経済、政治両面での統合なんです。
だから、ユーロにはユーロ離脱の規定がないのだと思います。
前に東ドイツと、西ドイツがあって、まづ、政治的に統合したのが。
今度は経済から統合して、政治も統合させるのです。
たぶん、そうなるでしょう。

アメリカは、持続的に成長する可能性は高いでしょう。
アメリカは借金を大量にもっても、基本的には何の傷みはないと思います。
ただ、いくら、雇用が改善したといっても、資産デフレの解消はまだまだだと思います。
雇用統計で連続3か月、20万人新規雇用が増えたら、景気拡大と一般的には言われますが。
日本のバブル崩壊と一緒で、家計も企業も政府もバランスシートは借金だらけです。
今は、一時的に回復しているように「みえる」だけであって、まだ、バランスシート不況は続くと、思います。

こうやって、見ていくと、強気派の材料というものは。
ただ、後ろ向きであった材料が、良い材料と悪い材料が中立になっただけであって。
中立になっただけで、これらを積極的に買い進む理由はなんら、ないと思います。
勿論、テクニカル的にも個人的には、ないです。
テクニカル的に買いという方々はかなり、大きな、オシレーターをみているのでしょう。


根源的な問題は。
去年11月から株価、商品価格が上昇している一因には。

新興国の成長があったからこの株高、商品高は示現していると個人的には思います。

ところが足元では。
インドも金融緩和、ブラジルも緩和。中国も緩和。
とどめは、シンガポールのGDP前期比マイナス。

この株高、商品高は新興国の旺盛な需要によってもたらされていることを根本的にみなさん、勘違いされていると思います。

たとえば、白金、金、原油、穀物、日経を買っていくには。
明るい見通しが見込める、ものがなくてはいけないわけであって。
それが、普通はテクニカルで明るい見通しはこういう経済状況において見えてくるのですが。
あまりにも、短期間で上昇してしまったので。
テクニカル的には、好材料がでるであろうということでは、買ってはいけない。

むしろ、新興国の過剰インフレが、成長を阻害して、全世界成長を止める要因になってもおかしくはないと思います。


今宵もありがとうございました。

名無しの権兵衛さんより。


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