人類滅亡映画

人類が滅亡しそう。または、滅亡する。大体、そんなかんじの映像作品について、ほんの少し語ります。

『ハプニング』 The Happening 2008年

2008年07月31日 | Weblog
監督 M. Night Shyamalan

都市住民が全て抹殺されるような奇怪な現象がニューヨークから始まる。そして、その現象は原因がわからないまま、発生地域を拡散、拡大していく。

“現象”の始まりのところは去年の2月、ニューヨークのグランドセントラル駅で行われた、「Improv Everywhere」の有名なミッションを彷彿させました。そのミッションは集団で身動きを止め、静止した状態でいるというものです。それの動画はYouTubeで見られます。→動画 「Improv Everywhere」は公共の場所で奇抜なミッション(パフォーマンス)を行っているグループです。

シャマラン監督は作家性が際立った作品を制作するので、彼自身の作風がプレッシャーにならないのかと心配になります。つまり、ガラッと作風を変えてみるといった冒険ができなくなる恐れもあるということです。それは気の毒というものです。僕は彼の今までの作風は好きです。でも、違う作風の彼の作品も観てみたいとも思います。今回の『ハプニング』ですが、その違う作風にシフトしていく過程のような作品に見えたのですが、考えすぎでしょうか? 次回作がどうなるのか楽しみです。

スペリングの競技大会を追った、涙腺が緩むドキュメンタリー映画『チャレンジ・キッズ 未来に架ける子どもたち』(2002年)で、インド系の男の子が、教育水準の高い両親のもとで英才教育をうけている様子が紹介されていました。シャマラン監督のようにインド系アメリカ人は、優秀な人が多いのだろうなと思いました。

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『究極の人類:進化のミステリー』

2008年07月28日 | Weblog
Ultimate Survivor: The Mystery of Us 2005年

監督 John Rubin

ナショナル ジオグラフィック チャンネルで放送されたドキュメンタリー。進化の過程でさまざな種類の人類が登場した。しかも、異なる種類の人類が同時期、同地域で存在していた。そして、私たち現生人類もネアンデルタール人と遭遇していたという。

人類が言語を得たことで生じたことが紹介されます。それは、私たちの社会はチンパンジーのそれに比べ、はるかに非暴力的です。それは人類が言葉を使えるからです。言語を得た人類は臆病者どうしで計画を練り、乱暴者を殺してきており、乱暴者の遺伝子を排除してきました。それなので、私たちの社会は比較的穏やかなのだそうです。なるほどなと思いました。そして、乱暴者に嫌悪感を持つのも、そのせいなのかもと思いました。

ナショジオの常連、スペンサー・ウェルズ博士の説をこの作品でも紹介しています。それは、7万年前、人類は絶滅しそうになり、たった2000人がアフリカ各地に分散したかたちで生き残りました。私たちはその生き残りの子孫です。この説は僕のお気に入りです。

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『吸血鬼ゴケミドロ』 1968年

2008年07月26日 | Weblog
監督 佐藤肇

宇宙からの侵略モノの有名な作品。

子供のころ、母親に連れられて映画館に観にいきました。怖かったことを覚えています。そして、最近、スカパーで放送されていたので、また観ました。40年前の記憶がよみがえってきました。円盤のオレンジの光に包まれていく人影。それが強烈な光だったので怖かったことなどを思い出しました。

不時着した本物サイズの旅客機の屋外セットが素晴らしいなと、今回、観て思いました。

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『BBC 世界に衝撃を与えた日 30 オーソン・ウェルズの宇宙戦争とアドルフ・ヒトラーの日記』

2008年07月22日 | Weblog
"Days That Shook the World" Fact or Fiction: The War of the Worlds and the Hitler Diaries 2005年

監督 David Bartlett

テレビ・ドキュメンタリー・シリーズ『BBC 世界に衝撃を与えた日』の1エピソード。オーソン・ウェルズの有名な『宇宙戦争』事件とヒトラーの日記の真贋騒動についてのレポート。

H.G.ウェルズの『宇宙戦争』がラジオ・ドラマとして、オーソン・ウェルズ率いる劇団「マーキュリー劇場」によりCBSから放送されました。1938年10月30日の夜のことでした。そして、有名な火星人襲来騒動が起こりました。まだ無名であったウェルズは、この事件で一夜のうちに有名になり、それをきっかけに、翌年、RKOと契約。そして、1941年、映画史上の傑作『市民ケーン』を発表することになります。

この事件の最大の謎、それは、ウェルズは故意に騒動を起こそうとしたのか? 僕もその答えを知りたかったのですが、このドキュメンタリー作品は、ウェルズがパニックまでは予想してはいなかったものの、リスナーに火星人襲来のニュースを本当の臨時ニュースだと思わせたかった。そして、前年に起きた、ヒンデンブルグの爆発事件のように、人々に不安を抱かせたかったと結論付けています。この説は確度が高いと思います。

この事件は『UFOファイル/知られざる“宇宙戦争”』『アメリカを震撼させた夜』でも取り上げられています。

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『ラッツ』 Rats - Notte di terrore 1984年

2008年07月19日 | Weblog
監督 Bruno Mattei

核戦争後の未来、武装した若者のグループがゴーストタウンにやってくる。彼らはそこでネズミの大群に襲われる。

レンタルDVDで今回、観ました。未来世界の設定が『マッドマックス2』に影響を受けた80年代イタリア映画を久々に観ました。なんか、なつかしい感じがします。このジャンルは人間どうしが殺しあうのが常なのですが、この『ラッツ』ではネズミと戦います。本物の生きたネズミを使っていて、蹴飛ばしたり、ビールジョッキをぶつけたり、火炎放射器で火をつけたりするので、かわいそうです。台湾映画の『人蛇大戦・蛇』(1982年)では本物の生きた蛇を大量に殺しまくっていましたが、あれも、かわいそうでした。

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『オーメン/最後の闘争』 The Final Conflict 1981年

2008年07月13日 | Weblog
監督 Graham Baker

大ヒット作『オーメン』のシリーズ三作目。反キリスト、ダミアンは大企業の社長になっている。黙示録の記述の通りになってしまうのか? 人類の運命は?

この作品、ことのほか評判が悪いのですが、僕は好きな作品です。

子供のころ、僕が住んでいた岡山の団地の集会所に、時々、どこかの教会の牧師さんがやってきて、布教をされていました。その牧師さんの人柄が良くて、彼がやってくると、僕ら子どもたちは、紙芝居でも見にいくような感覚で、喜んで牧師さんの話を聞きにいっていました。集会所は僕のような子供たちで一杯でした。ヘロデ王の幼児虐殺は、牧師さんが話した聖書の物語の中でもインパクトが大きいストーリーでした。この『オーメン/最後の闘争』を観たとき、中に出てくるダミアンの幼児虐殺計画が、僕が子供のときに聞いた牧師さんのお話と一致しているなと思いました。
この作品は、聖書に関して、ある程度の知識があると、よりいっそう楽しめると思います。

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『トゥモロー・ワールド』 Children of Men 2006年

2008年07月05日 | Weblog
監督 Alfonso Cuarón

2009年より世界中の女性が妊娠不能になるが、原因は不明。そして、地上から子供のいなくなった2027年、世界は紛争、テロ、飢餓などにより、混乱の極みを呈していた……。

未来の都市の荒廃した様子がみごとに表現されいて、これこそ芸術と言えます。

人類という種の子孫をこの世に残していくという根源的本能を、人間は持っているはずです。この作品はその本能からわいてくる無意識な感情を揺さぶり、胸が熱くなります。

人類滅亡と人類創生、または、人類滅亡と人類愛は表裏一体なのでしょう。

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『地球で最後の男』 Dark Heaven 2002年

2008年07月02日 | Weblog
監督 Douglas Schulze

ある日突然、ごく僅かの人々を残して、地球上からほとんどの人間が消え去る。警官のガブリエルは無人の街で不思議な体験をすることに……。

この映画は謎解きの映画だと思いました。なぜ、人間が消えたのか? なぜ、不思議なことが起きるのか? といったことの謎解きです。そのような映画は多くあります。そして、その謎にどう答えたかで、その映画を観たあとの観客の気持ちが左右されます。この『地球で最後の男』の謎への答えは了承できるものでした。

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