人類滅亡映画

人類が滅亡しそう。または、滅亡する。大体、そんなかんじの映像作品について、ほんの少し語ります。

『ブラインドネス』 Blindness 2008年

2009年07月11日 | Weblog
監督 Fernando Meirelles

世界中で人々が突如として失明していく現象が起こる。極限状態での人間の姿を描きだす。

繰り広げられる人々のドラマは観る者をぐいぐいと引き込んでいき、見応え十分です。

この作品の舞台となっている都市は、はっきりと特定されておらず、しかも、主要キャストも数ヶ国から参加。言うなれば、無国籍の“ある都市”が舞台です。ただし、欧米先進国のいずれか、例えばアメリカの都市が舞台だと思って観てしまうと、鑑賞後の作品の評価は、方向が大きくずれてくるので、要注意だと思います。要するに、監督はブラジルの人なので、舞台は南米の、おそらくブラジルの都市なんだろうなと、勝手に想像すれば、すんなりと観られると思います。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『天空が燃えつきる日』 The Day the Sky Exploded 1958年

2009年06月21日 | Weblog
監督 Paolo Heusch

隕石群が地球に衝突することになり、人類滅亡の危機が迫る。

米英ソが東西対立の壁を越え、協力して人類初の宇宙飛行を成し遂げようとしているという設定、原子力利用の危険性を訴えていること、人類の危機に世界中が力を合せて対処するというストーリーなどで「理想」が見えてきます。戦争の惨禍を経験したヨーロッパならではの空気が伝わってくるイタリア映画です。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『28週後...』 28 Weeks Later 2007年

2009年02月11日 | Weblog
監督 Juan Carlos Fresnadillo

大ヒット作『28日後...』の続編。ゾンビ化したウイルス感染者が再び人間を襲う。

一作目は英国を舞台にしたロードムービー。今回は一都市を舞台にした対ゾンビの市街戦を描くといったゲームソフト感覚の映画。

この作品、なんといっても、ロバート・カーライルがいいです。どこか、情けない役が似合う俳優さんです。そんな彼が、ゾンビに追いかけられながらのロードムービーにすれば良かったのにと思いました。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

お知らせ

2009年02月01日 | Weblog
人類滅亡映画と関係ないのですが、お知らせしたいことがあります。ドキュメンタリストの三浦淳子さんが監督された新作映画『空とコムローイ』が上映中です。今日、観させていただきました。今、ドキュメンタリーで主流となっているマイケル・ムーア流の攻めの作風ではなく、落ち着いた、静かな作風で、穏やかな気持ちで観られる良い映画です。

詳しくは『空とコムローイ』ホームページで。


人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『新アウターリミッツ/生存の資格』

2008年12月27日 | Weblog
"The Outer Limits" The Vaccine 1998年

監督 Neill Fearnley

TVシリーズ『新アウターリミッツ』の1エピソード。
新種のウイルスによって人類のほとんどが死んでしまった世界。そして、そのウイルスに対してワクチンが開発される。病院の中で運良く生存していた13人のもとに、開発されたワクチンが届けられるが、3人分だけしかなかった……。

このシリーズの数ある人類滅亡モノの中でも、僕のお気に入りのエピソードのひとつです。人類における適者生存の意味とは、つまり、どのような特性を持っている人間が生き残れるのかという疑問を取り上げています。この疑問については学術分野でも研究されているのでしょう。その疑問にたいして、この作品の出した答えを支持する人は多いと思います。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『博士の異常な愛情/または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』

2008年12月16日 | Weblog
Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb 1964年

監督 Stanley Kubrick

妄想に取りつかれた空軍基地の司令官が、独断でソ連への先制核攻撃を仕掛ける。無意味に引き起こされようとする核戦争を、コメディータッチで描いた作品。

ピーター・セラーズが三役を演じているのですが、特にドイツ人科学者の役は大笑いできます

僕が18歳で上京したばかりのころ、映画館で観ました。そして、最近、スカパーで放送していたので、27年ぶりに観ました。27年前はつまらない映画だなと思いましたが、今回、再び観て、考えを改めました。面白い映画です。映画の見かたが18歳のころとは違っているのでしょう。当然ですが、人間、年を重ねれば、物事の捉え方も変わるでしょう。最近はその変化を自分で楽しんでいるところがあります。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『超隕石 ~ファンタスティック・フォース~』 Deadly Skies 2005年

2008年10月18日 | Weblog
監督 Sam Irvin

天体衝突モノTVムービー。小惑星が地球に衝突する軌道にあることが判明する。人類滅亡の危機は回避することができるのか……。

透明人間や軟体人間などの4人の超人が活躍する『ファンタスティック・フォー』シリーズとは全然関係ない作品です。

80年代に活躍したスター、レイ・ドーン・チョンが主演、懐かしかったです。

この映画も含めて、ディザスター映画でよく登場するのが、災害を防ごうとする人たちを邪魔する人たち。この作品には非協力というかたちで邪魔する空軍の大将が登場します。大災害が起こることを信じようとしない危機感の無さが浮き彫りになるわけです。これは、薬害の裁判などで、取り上げられる「行政官の不作為による過失責任」そのものです。この映画では全人類の存亡に関わる災害が、その不作為によって引き起こされようとします。現実世界でも、行政官の不作為によって、全人類に様々な大災害の危機が迫っていると思います。代表的な例を挙げるならば、地球温暖化です。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『デッドゾーン』 The Dead Zone 1983年

2008年10月10日 | Weblog
監督 David Cronenberg

ジョニー・スミスは、人の秘密の透視や未来の予知などができる超能力を得る。やがて、彼は、第三次世界大戦を予知することになり……。

この作品の主人公は、とにかく、かわいそうです。しかし、自分の持つ超能力を使い、世の中の役に立てていきます。それによって、主人公自身は幸福を感じていることを想像させる描きかたです。

「過去に戻れて、権力を握る前のヒトラーに会うことができたら?」という問いが劇中にあるのですが、答えは明確でした。20年以上前に観た映画ですが、このシーンは強く記憶に残っています。ユダヤ系カナダ人のクローネンバーグ監督のメッセージと受け取っていいと思います。

一流のドラマとして鑑賞できる名作です。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『バイオ・クライシス -人類最後の敵-』 The Dark Hour 2006年

2008年10月04日 | Weblog
監督 Elio Quiroga

最終戦争後の世界、わずかに生き残った男女数人が、シェルターに隠れ住み、迫りくる死の恐怖と対峙する。

派手な立ち回りを期待すると、肩透かしを食らってしまう作品。

潜水艦モノにハズレなしと言われます。それは、潜水艦の中という一種の密室が舞台なので、緊張感のあるドラマになるからだそうです。今回、紹介する映画は潜水艦モノではありませんが、密室が舞台になっていると言えるでしょう。

おそらくオールセットで撮影されたと思われる映像は、シェルター内の閉塞感をうまく表現しています。そして、その閉塞感がシェルターを密室と言える空間に変え、その中でドラマが繰り広げられます。このような密室的な場所が舞台の映画であれば、一定の緊張感を漂わせることができます。登場人物たちの発するエネルギーは密室という逃げ場の無い空間に蓄積されていき、爆発寸前の緊張感を漂わせます。その密室の生み出す緊張感が見事に生かされた映画でお勧めしたいのは『CUBE IQ/ハザード』です。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ

『バトルトラック』 Warlords of the 21st Century 1982年

2008年09月29日 | Weblog
監督 Harley Cokeliss

第三次世界大戦後の世界、戦闘用に改造されたトラックを武器にしている略奪集団が、、平和に暮らすコミュニティーに襲いかかる。

改造されたトラックというと『トラック野郎』シリーズのデコトラを思い浮かべてしまうのですが、この作品の邦題にもなっている“バトルトラック”は装甲車のようで華やかさとは無縁です。『トラック野郎』で菅原文太さんが演じる主人公の桃さんは下品ですけど、男気があって愛すべきキャラクターですが、バトルトラックに乗り込む略奪集団のボスは上級将校あがりなので、上品を気取っていますが、冷酷非道な異常性格者で、人殺しを平気でするような男です。
大道具の仕事をしていたころ、東映の大泉のほうの撮影所によく行っていましたが、一度、菅原文太さんとすれ違ったことがあります。菅原さんのほうから僕たち大道具方に「おはようございます」とあいさつをしてくださいました。あの業界はあいさつを大切にします。もっとも、あの業界に限らず、あいさつをすることは大切なのですけど。

主演のマイケル・ベックが演じるのは、巨大なトラックにバイクで挑むという勇敢かつ無謀なことをする孤高なヒーローです。マイケル・ベックは、この『バトルトラック』と同年に公開された『メガフォース』で、またバイクを駆り、なんと戦車に挑んでいました。『ザナドゥ』(1980年)では、主演といえる役だったマイケル・ベックですが、一曲も歌わずじまいでした。ミュージカル映画ということを踏まえると、気の毒な扱いといえるでしょう。

25年前の公開時に映画館で観て、さっそく、ケヴィン・ピークが担当したサントラLPを買いました。世間一般に認められているわけではありませんが、名曲が入っています。CD化してほしいです。

人類滅亡モノとは? 索引 Index

にほんブログ村 映画ブログ SF映画へにほんブログ村 映画ブログ ホラー・サスペンス映画へにほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ