はりぶろぐ

鍼灸師のブログです。東京都国分寺市にて孔和堂鍼灸院を開業しています。
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「この世界の片隅で」を観て、読んで

2016-12-30 23:57:58 | 日記
「この世界の片隅で」の映画を観ました。
すでに各メディアで取り上げられている通り、この映画のように淡々と日常の生活の中で戦争を描いている作品はこれまでなかったと思います。
戦争を題材とした映画はあまり観る気が無くて、特に原爆のこととなると被爆した祖父のことを思い出し、気が重くなる感じがしていました。
でも、この映画を観た患者さんから感想を聞いたり、テレビやラジオの評判を耳にして観に行こうと決めました。

優しい雰囲気のアニメーションに、主演ののんさんの声が馴染んで、穏やかに淡々とストーリーが進んでいきます。
戦時中は重苦しく耐え忍ぶような印象を持っていましたが、作品の中の登場人物たちは抑圧されている状況の中、工夫をしながら日々の暮らしを楽しんで過ごす様子が描かれていました。
戦後の日本で生きる私たちの普段の暮らしとなんら変わりない日常がそこにはあって、だからこそ戦争の生々しさが伝わってくるような感じがしました。

史実に基づいた話なので厳しい状況も描かれているのですが、市井の人々の生きていく力強さが込められていて、観終わった後には清々しさを感じました。

後日、原作のこうの史代さんのコミックも読みましたが、より丁寧に描かれており、素晴らしい作品だと思いました。同時に、この作品をこれほど見事に映画化できたことがすごいと感じました。

1人でも多くの人に、この作品が届くといいなと思いました。
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