交通事故と闘う

私の父は交通事故に遭い、脳に障害を負いました。加害者は謝罪せず、損保の対応は二転三転..。その「闘い」を綴っています。

最高裁裁判官国民審査

2005-09-08 19:55:12 | 交通事故と闘う
いよいよ日曜日は衆議院議員選挙です。今回の選挙では、インターネットを使っての選挙活動も話題になっていますが、意外に多いのが、最高裁裁判官国民審査を取り上げているページやblogです。
私も以前の記事で、クビにすべき最高裁裁判官を取り上げたことがありますが、残念ながらこの裁判官、先頃定年でお払い箱になっています。ただ、今回の国民審査にあたって、時事通信が行った「最高裁裁判官国民審査に関するアンケート」というのがあるのですが、気になる裁判官が1人だけいましたので、取り上げたいと思います。


津野修(つの・おさむ)
【経歴】元内閣法制局長官→現職。66歳。
【下した判決】水俣病被害で行政責任を認めた「水俣病関西訴訟」判決に関与(04年10月)▽東京都の管理職試験国籍制限を合憲とした大法廷判決で多数意見(05年1月)

この裁判官、時事通信アンケートの「裁判官は世間知らずとの批判があるが、どう思うか?」という項目に、次のように答えています。

大多数の裁判官には当てはまらない批判と感じる。

百歩譲って、仮に氏の主張通り、大多数の裁判官が「世間知らずではない」とします。ですが、裁判に当たって原告被告は、自分で裁判官を選ぶことが出来ません。ごく少数の世間知らずのアホ裁判官に偶然当たってしまい、不当な判決を受けた人はどうすればいいのでしょうか?
裁判官にとっては、多数案件のうちの1件に過ぎませんが、被告原告にとっては、唯一無二の大切な裁判です。だから本来、絶対にえん罪はあってはならないし、司法には一定のレベルが保証されなければなりません。「大半が一生懸命やってるから、アホが何人か混じっていても許してよ」という理屈は通りませんし、そのことで今、「世間知らずだ」と言われているのに、66歳にもなってそんなことも分からないとは....。

この記事の最初に書きましたが、以前の記事で取り上げた元最高裁裁判官・金谷利広は、「今のご時世、預金利息は5%くらい付くのが相場」という判決を下しています。この感覚、世間知らずと言わずして何と言えばいいのでしょう。そして金谷利広は、判決の中で「裁判官によって判決がぶれることよりも、法的な安定性が大事」とも述べています。そんなに法律が大事でしょうか?法律が神様で、人間はそれに従う“しもべ”なのでしょうか?

現行制度上の国民審査は残念ながら形骸に過ぎませんが、知的財産の訴訟なども増え、また裁判員制度の導入などで欧米並みに司法が身近になろうとしている今、司法の進むべき道が期待されていますし、私たち国民も、不逞な法律バカに司法の世界を牛耳られないよう、厳しい目で監視することが求められていると思います。


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