おぐりクリニック

眼科、アレルギー科、漢方外来

点眼のコツ、効果的な点眼方法をご存知ですか?

2024-07-10 | 日記

知っているようで知らない、あるいはあまり気にしたことが無いのが「目薬の使い方」です。

眼科を受診する多くの方が「不快症状の改善目的で目薬の処方」を希望されます。

 

眼科の疾患の多くが目薬では根治しないのですが、不快感の緩和には有用です。

 

例えば花粉症。

今年は5月以降に症状が強くなっている方が多いようです。

点眼薬や飲み薬で一時的に症状は緩和します。

「目薬でかゆみが止まったから(点眼を)止めていた。そしたら、こんなにひどくなって、

この前の目薬をさしても治らない。」

という方が後を絶ちません。

薬で ”治った” と勘違いされているのです。

 

アレルギーの根治方法については過去のブログをご参照下さい。

→ アレルギー体質は水と食べ物で改善可能

 

とは言え、不快感を早く緩和する目的としては点眼薬は有効です。

掻きむしりたい目のかゆみが目薬で緩和したとき、心からありがたく感じられることでしょう。

 

一般的な点眼方法と言うと、製薬会社からも以下のような案内が出ています。

https://www.santen.com/jp/healthcare/eye/eyecare/eyelotion

調剤薬局で目薬を処方されるとこのようにお伝えされるようです。

 

困ったときの目薬、でも同じ回数使うとしても、使い方で症状緩和効果が異なることをご存知でしょうか?

 

物は使いよう!

折角なので効果的な目薬の使用方法をご参照下さい。

 

①    点眼瓶の先が『まつ毛に当たらない』ように、上を向いて10センチ以上、目から離して点眼して下さい。首が痛い方は、横になって点眼していただくと安全です。

市販薬にも同じことが言えますが、点眼瓶がまつ毛や皮膚に触れますと、雑菌が点眼瓶の中に侵入して、薬が汚染される可能性が高いためです。

 

②    2種類以上の目薬を使う方は、使用の順番に関わらず『1~2時間程度、点眼の間隔を開ける』方が良いです。

 

) A、B、Cの3種類、各一日3回点眼

    厳密でなくても1~2時間ずれても可

時間

(例)

7:00

A

8:00

B

9:00

 

10:00

C

11:00

 

12:00

A

13:00

B

14:00

 

15:00

C

16:00

 

17:00

A

18:00

B

19:00

 

20:00

C

現代人はアレルギー体質増加が顕著で、

それに伴ってドライアイが激増しています。

一種類を点眼しても、1時間後にはほぼ乾いて

いるため、『できるだけ保湿継続』の目的で

5~10分の短時間間隔で次の点眼をするより

1時間以上開けての使用を保湿』対応として

推奨します。

 

目が乾くと多くの場合、「疲れ目」だと思われがちです。

疲れ目の原因の多くは ”ドライアイおよび慢性結膜炎” です。

点眼で可能な不快感除去目的として、この方法をお試しください。

 

参考になれば幸いです。

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