「田口さん!」と呼ぶ度に田口浩正を思い浮かべてしまう・・・
なにしろ原作は現役医師でもある海堂尊氏の“このミステリーがすごい!”大賞作品。緻密な心臓外科手術の描き方、特に専門分野の異なる医療のチームワークや生々しさなど、外科医じゃないとわからない現場の雰囲気が伝わってきました。ソフトボールの試合など、余計と思われる部分にも製薬会社の付き合い方、厚生労働省の役人に対する媚びへつらい方など、見事に描いてありました。
26連勝中だったバチスタ手術の医療チーム。桐生医師(吉川晃司)がアメリカから呼び戻され助教授となり、義理の弟鳴海医師(池内博之)が外科医から病理医に転身しながらもよきサポーターとなっていた。失敗が続いたため調査を依頼された田口医師(竹内結子)が調査中、医療事故ではなく殺人なのではないか?と示唆される。
さすがにキレ者の厚生労働省役人の白鳥(阿部寛)が登場すると、静かに展開する医療ミステリーもコメディタッチとなってしまい、興ざめしながらもお調子者に負けるな!と、結子ちゃんを応援してしまう。厚生労働省はとにかく問題が多い。診療報酬改定のため医者不足にもなり、やれ医療ミスだのと患者側からも叩かれる医療業界は板挟み状態だ。しかし、ドラマは白鳥の痛快な推理によって・・・
途中、な~んだ、そういうことか・・・という展開に、ブラック・ジャックなら平泉成がこっそり手術室に入っていたように、見守ってるはずだぞ!などと、どうしても手塚治虫をイメージしてしまうのです。しかし、ここでは終わらない。どんでん返しも心地よく決めてくれた。そして、白鳥の嫌味な一言にカチンとくれば、現場が中心であるべきはずの医療がお役所によって管理されている現実に納得できるはず。
気になるのは山口良一がワンマンバンドで演奏していた「レモンティ」という曲。シーナ&ロケッツの曲としても有名ではありますが、元はヤードバーズやエアロスミスの「Train Kept A Rollin'(邦題:ブギウギ列車夜行便)」として知る人ぞ知るロックの名曲だ。エンドクレジットでしっかりと作曲:鮎川誠となっていたのには驚いた・・・
★★★★・
なにしろ原作は現役医師でもある海堂尊氏の“このミステリーがすごい!”大賞作品。緻密な心臓外科手術の描き方、特に専門分野の異なる医療のチームワークや生々しさなど、外科医じゃないとわからない現場の雰囲気が伝わってきました。ソフトボールの試合など、余計と思われる部分にも製薬会社の付き合い方、厚生労働省の役人に対する媚びへつらい方など、見事に描いてありました。
26連勝中だったバチスタ手術の医療チーム。桐生医師(吉川晃司)がアメリカから呼び戻され助教授となり、義理の弟鳴海医師(池内博之)が外科医から病理医に転身しながらもよきサポーターとなっていた。失敗が続いたため調査を依頼された田口医師(竹内結子)が調査中、医療事故ではなく殺人なのではないか?と示唆される。
さすがにキレ者の厚生労働省役人の白鳥(阿部寛)が登場すると、静かに展開する医療ミステリーもコメディタッチとなってしまい、興ざめしながらもお調子者に負けるな!と、結子ちゃんを応援してしまう。厚生労働省はとにかく問題が多い。診療報酬改定のため医者不足にもなり、やれ医療ミスだのと患者側からも叩かれる医療業界は板挟み状態だ。しかし、ドラマは白鳥の痛快な推理によって・・・
途中、な~んだ、そういうことか・・・という展開に、ブラック・ジャックなら平泉成がこっそり手術室に入っていたように、見守ってるはずだぞ!などと、どうしても手塚治虫をイメージしてしまうのです。しかし、ここでは終わらない。どんでん返しも心地よく決めてくれた。そして、白鳥の嫌味な一言にカチンとくれば、現場が中心であるべきはずの医療がお役所によって管理されている現実に納得できるはず。
気になるのは山口良一がワンマンバンドで演奏していた「レモンティ」という曲。シーナ&ロケッツの曲としても有名ではありますが、元はヤードバーズやエアロスミスの「Train Kept A Rollin'(邦題:ブギウギ列車夜行便)」として知る人ぞ知るロックの名曲だ。エンドクレジットでしっかりと作曲:鮎川誠となっていたのには驚いた・・・
★★★★・
たしかに・・・おっしゃる通り、庶民の目から見た手術費用のことが描かれてませんね。
まぁ、医療保険制度は毎年コロコロと変化しているし、映画制作にあたっても、そこまで頭を回す余裕がなかったのかもしれませんね。
まぁ、余計なシーンはありましたけど、なんだか好きな作品でした。
最近の医療関連作品は、リアルなモノが多いので、特別に感じることは、ありませんでした。
作者が、医療関係者らしいな~と思ったのは、手術費用に触れないこと。社会保険制度に触れてない。
社会派と言うなら、庶民側の目線・関心事を題材にしてほしい。
殺人的シフトで精神を病むスタッフがいてもおかしくないけれど、一般企業でもあることだし。
医者の不養生は昔からある言葉。
期待しすぎました。。
最大のミステリーは、吉川さんをキャスティングしたことと、山口さんのロックシーンかも。
なぜ???
たしかにミステリー中心に見てしまうと物足りないですよね。GAKU様のおっしゃる“社会派コメディ”といった範疇になるかもしれないです。医療問題なんて生活にも密着している部分なので参考になる部分も多かったです。
「レモンティ」のオリジナルはなかなか紹介されてないんですけど、版権問題もクリアしているのかもしれません。山口良一もかなり練習したのでしょうね~あのリフを弾きながら歌うというのはかなり難しいです。
私も遅ればせながらですが観て来ました。
思ったより楽しめた作品ですが、ミステリーとして見るのはちょっとどうなのかな…という感じですね。
ただ、コメディとして観れば白鳥と田口のバランスは結構楽しかったです。
あと「レモンティ」。オリジナルじゃないんですね。
てっきりコメディタッチに書き起こしたのかと思いました。しかも、ギター上手いし!
「ギタリストとしてならヒットするかもよ」と耳元で言ってあげたくなりました(笑)
俺は原作を知らずに観たので、田口医師が男から女へと変わったなんて知りませんでした。どんな違いが生じるのか・・・原作を知らないので何とも言えません(汗)
俺としてはコミカルな要素を強調しすぎたかな~とは思ったのですが、医療問題なんかは訴えてきてると感じられたので良しとしてます・・・
かなり派手にやっていたけど、やはり物たりない
田口先生はおっちゃんの方がよいのではないでしょうか?
医療関係従事者向けの映画だったのかもしれませんね。厚生労働省にムカつくようなところもあったし、官僚が活躍してしまって悔しいとも思えたし(笑)
まぁ、これは意図したものを汲み取る楽しさより、観客がそれぞれ違ったものを感じる映画と思えばいいのでしょうね~重病患者を抱える家族から見たら、また違った感想になりそうだし・・・
見事悪人ばかりをそろえたキャスティング!名前を見ただけで笑ってしまいました。
全員悪そうな奴らばかりだと、逆に全員がシロだったほうが面白いと思いますけど、実は変態チックなウィレム・デフォー院長が犯人だったらと妄想してしまいます。
正義のお役所による上から改革なのかと思ったのですが、それが逆に病院経営とお役所仕事を皮肉ってたのかとkossyさんの評を読んでわかった気になりました
ストーリーとか手術のディティールより些末なコネタをもっと充実して欲しい気がしました。
これハリウッドでリメイクしたらどうでしょうね?
チーム・バチスタはゲイリー・オールドマン、ゲイリー・シニーズ、ショーン・ビーン、フィリップ・シーモア・ホフマン、スティーブ・ブシェーミ、エドワード・ノートン、院長にドナルド・サザーランドと全員犯人っぽい役者を使い、結局全員共犯だったみたいなオチにしまして、上から目線のオレオレ役人はクリストファー・ウォーケンにしたら、あら役人まで共犯だったのねんって映画になっちゃう
ヒロインはいてもいなくてもいいような役だったから竹内結子がそのままハリウッド版にも出演で・・・
原作はかなり厚いんですよね?
医学用語もぎっしりと詰まってるような気がするんですけど、それを考えると手が出なくなってしまいます(汗)
医者不足というキーワードがあれば絶対に忘れられませんよ~
原作を読んでいましたが、ボケボケ状態で犯人を忘れてしまっていましたので犯人捜しも楽しめました。
小ネタもあり結構楽しめた作品でした。
俺なんて犯人は誰でもいいじゃん!て気にさせてくれました。リアル描写やら、心臓が止まってる沈黙とか、桐生医師の心理状況が手に取るようにわかるような描き方がよかったです。
シリーズものってことなんですが、また殺人事件になるんでしょうかね~次は院長の汚職とか・・・
やっぱり観ていて「気付いた」ので
ミステリとしてフェアに描いてくれていたのかな~
ってちょっと嬉しかったですが。。。
「え、これだけ?」って物足りなく感じたので
次の展開がさらに嬉しく楽しめました
原作読みたいですね♪
シリーズとして続いているみたいだし、興味深々です
白鳥はもっと毒舌なのですかぁぁ~
さすがに役人だけあって頭も良さそうだし、法律用語もいっぱい知っていそう・・・
再鼓動が来ない瞬間って、ほんとに心臓が止まりそうになりますよね(笑)あの緊張感を小説でも描ければ凄いだろうなぁ・・・
俺は経験あるだけに、ソフトボールのシーンがツボだったりしました!
原作では白鳥はもっと毒舌でした。ソフトボールもいらない。
でも、心臓の再鼓動がこない緊迫感、失われる命の
悲しさ、悔しさなどは映画ならではの臨場感で
胸に迫りました。
全体を通してはかなり面白い出来であったと思います。白鳥のキャラクターは、もっと面白いんですけど阿倍寛は結構合っていたと思います。
そうでしたね。
『アルマゲドン』では意外な親子競演(?)
その事実を頭に入れてじっとリヴ・タイラーをみていると、口元あたりに面影が・・・
ヤードバーズのオリジナルだと思っていたけど、作曲したのは無名の人でした。
リメイクだと断言してくれれば文句をたれることもないんですけどね・・・
>turtoone様
俺も初めて聴いたのが高校のときだったでしょうか、それでも発表されてから随分後です・・・たしか、渋谷陽一のロック講座か何かで・・・
さすがに邦題はダサい!
正確な邦題を思い出せなかったので、ネットで調べてみたのですが、このダサい邦題に対する非難が凄かったです(笑)
あ、でも、この曲目当てでの鑑賞はやめたほうがいいと思います(笑)
山口良一って、なかなかやるじゃん!くらいで・・・
>PGM21様
専門用語がどんどん出てきましたよね~
フローダウンとか聴きなれない言葉は何度も出てくるし、それが効果的に使われてました。
バチスタ手術とは心臓移植ができない現状において代替的な手術らしいですけど、一旦患者を殺して蘇生させるという神業のような行為には毎回息がつまりそうになるくらいでした。
俺なんて、医学の専門的な内容は最初からわからなかったので、推理することを最初からあきらめてましたけど、そういう人たちのためにも心配りができていたような気がしました。
7人すべてに動機があるように思わせたり、目つきで怪しいと思わせる演出は親切設計だったです。
「これで法律が作りやすくなる」などと言ってましたけど、これをどう受け止めるかは報道される医療問題をチェックしてないとわかりづらいのかも・・・
医学的な勉強になった作品でした。
バチスタ手術の難しさを知った内容でしたし、今の医学の凄さを感じる事はできました。
元々医療の映画じゃないので、これがミステリーとして観るならやはりそれぞれの心理部分でしょうね。
小説としてみれば最後の最後でどんでん返しですが、映画だと確かに妖しいのは・・・というのになりますよね。
やはり医療関連の事がわからないとその手口がわからないのもさすが専門の外科医が出筆された作品だと思いました。
犯人の動機は犯人の心理になれば確かにわからなくはないですね。
星野さんから大友さんに代わった事が彼に陰を落とし、さらに桐生にも代わりはいた訳だから疲労困憊で代わりのいない現実を経験している人なら彼の心理は読み取る事ができるのでは?と思います。
これも厚生労働省の研修制度の改革が招いたと最近の報道でされているだけに確り代わりがいるようにサポート体制を整えてほしいものです。
いやぁ、これは名曲ですよ。
どこが名曲かって、私だって高校時代演奏したくらいですから。もう絶対すごい。
しかし、kossyどのはもっとすごい。
良く邦題まで覚えていらしてましたね。
(そうだそうだと手を叩いて喜んでしまいました。)
これには脱帽。
いやいや、この名曲を聴きに・・・じゃなくてこの作品も邦画では鑑賞予定に入っているので、レビューを書いたら、また立ち寄らせて頂きます。
リヴ・タイラーといえば、スティーブン・タイラーの娘さん。
と、いつまでも抜けられないエアロスミスファンの私にとって、やはり辛いものが…
でも、噂によると、エアロが3番目、シーナが4番目とか…?
それだけ名曲なんですねぇ
俺もいたことがあるんです、製薬会社。
野球もやったことがあるんですけど、医者はいなかった(笑)
ゴルフ、釣り、麻雀、パチンコ、飲み屋・・・ううむ、医者との付き合いも面白かった。特にパチンコ好きの医者が得意だったkossyです。
>AKIRA様
多分、医療業界を垣間見たような気分になる、そんなリアルさが売り物なんでしょうね。犯人当てとか全く関係ないような・・・
そういや『白い巨塔』も人間関係がリアルだったけど、医事監修は手抜きだったようです・・・医者が言ってた。
愚痴外来って、本当にあるかもしれませんね。
>しんちゃん様
そういや「スネークマンショー」に入ってましたよね。コンセプトがギャグだけに、てっきりパクリだと思ってたのになぁ~
俺は貧しいアパート暮らしの頃、納豆をおかずに豆腐を食べてました(汗)
>pan様
最近は文庫本も高くなってきているし、前後編合わせると映画料金よりも高くなったりしません?一応映画を千円と設定してですけど・・・
俺は本を読む暇がなくて・・・映画を観たほうが時間の節約になるというか、なんというか・・・
>シネトレ様
ちょっと考えさせてくださいませ・・・
突然のTBとコメントをお許しください。
映画情報サイト『シネトレ』です。
http://www.cine-tre.com
映画情報+試写会プレゼント『シネトレ』では、
シネトレのスタッフよりも映画のことを熱く!語れる、『シネトレ』公認!映画ブロガーを募集しています。
貴殿のブログを拝見させていただき、是非エントリーをお願いしたく思い、ご連絡させていただきました。
詳細は、『シネトレ』をご覧ください。宜しくお願いいたします。
シネトレクロスメディアマーケティング
blog@cinevine.jp
本を読もうか、映画を観るか・・・
かな~り悩んでいる今日この頃。
結局、本を読むのが先か、DVDで出るのが先かできまりそうですけど・・・(苦笑
あんな展開をしながらも、ちゃんと原作者や映画の作り手が伝えたかったことが伝わる映画だと思いました。
うどんをおかずにそばを食べてみたいです(爆)
いまいち楽しめなかった映画ですが,
あの愚痴外来は良い!
竹内結子先生に診察してもらいたい!w
ゴルフよりも野球の方がさらにいやかも。(ひと集めなくてはならないし)
この曲には思い出がありまして・・・大学時代の軽音楽部に在籍してたとき。後輩のバンドがこのレモンティを演奏していて、原曲しか知らなかった俺はリメイクだとばかり思い込んでいたのです。
なんと大学4年の中にもジェネレーション・ギャップがあった!と、知らず知らずのうちにおじさんになっていたkossyです。
原作では田口が男だったのかぁ~~知らなかった。
えらい大胆な変更で・・・
ソフトボールなんて、かなりリアルでしたよ。まぁ、野球というのが多いんでしょうけど、俺も参加したことがあるし・・・
あれってシーナ&ロケッツの歌なんだ~と
びっくり。
大きな声が出せない・・・とはいえ
えらいかわいい歌だった気がしますが。
原作ではおっちゃんだったはずの田口医師を
おろおろする若い女性医師に変えたことで
見ているこっちが完全に彼女の目線や心境と
シンクロする。
原作にはないソフトボール対決等々
映画ならではの遊びもあって
メディカルエンターテイメントってのは
こういうことだったのねと。
心臓病・・・かからずにすむならなりたかない。(泣)
いや病院コワイ・・・。