里山気分! 都会で緑の暮らし365日

『里山ガーデンのある暮らし』~自然の恵みに感謝し、自然の素材を生かし、自然のサイクルに従って自分らしく生きる

10) まさに森の中に埋もれる一軒家

2009-05-17 22:27:14 | めぐり会った“運命の古家”


『普通と違う基準と条件』を提示し、とうとう私たちは運命の古家に巡り会うことができました。
発想から3年、「都会でリゾートライフ」が実現できそうな理想の住まいを見つけるために、
いろいろなアクションをおこし想いを発信し続けたことが実を結んだのです・・・。

それは、横浜のほぼ中心部に位置し、みどりに包まれた高台にありました。
住み始めた頃は北西に竹林3000㎡、北東に国有地となっている森5000㎡の広い緑に囲まれていました。
現在は宅地開発が進みかなり減少してしまいましたが、それでも我が家の敷地面積1300㎡の周りに緑地2000㎡は現存し、
法面に接していることからこの先も減ることはないでしょう。
敷地内には10mを超える桜の木が13本、梅の木7本、何百種類もの花木が植えられ、野鳥たちのすみかになっていました。



家は、築40年の母屋と30年の別宅が南北つづきで建ち、部屋数は16もあり二世帯分としても大きな建物です。
前の主の画家が使用していた2階のアトリエは、広さ約30帖、天井高3m、蛍光灯が50本とスケールの大きな部屋でした。
床の所々に飛び散った絵の具や、絵の題材に使われたと思われる蜂の巣や木の実、動物の骨やワインボトルなどからアートの匂いが漂っていました。

庭からも部屋からも、みなとみらい、ベイブリッジ、マリンタワー、根岸や山手の丘を眺めることができます。

駅から住まいまでは坂を上り下りしますが、下りで徒歩15分の場所です。
平坦部を自転車で飛ばせば5分、バスは坂を下った幹線道路を頻繁に走っていて、結果的に便利な場所でした。



しかし、多分、この家を最初に訪れ直感でこの家に住もうと決断できる人は少ないでしょう。
現に、私の家族も全員が住みたくないと口を揃えて反対しました。

何年も放置されていたので庭の花木は伸び放題、太陽の光は遮られ薄暗く、世間から閉ざされた別世界のようでしたから。
建物内は空気がよどみカビ臭が漂い、不要なものが散乱し、床の一部が腐り落ち、雨漏りの跡が大きなシミを作っていました。

その上、持ち主は既に別場所での生活を確立していて、この家にあるものは全て不要とのこと。
居抜きでの引き渡しが条件でした。
これが後にお宝との出会いとなるのですが、その時は条件をのまざるをえませんでした。


しかし、私にははっきりと、この家の未来の姿が見えたのです。




公式サイト:http://atelier-drim.com


私たちがめぐり会った“運命の古家"