goo blog サービス終了のお知らせ 

木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

モズが枯れ木で

2023年02月15日 05時20分03秒 | 余話

先のイソヒヨドリでは無いが、農園へとよく遊びに来る野鳥の一種に「モズ」の存在がある。ヒヨドリとよく似た行動で、群れることは無いようだ。多くは単独行で、梢の上からジッと農園を見張ってる事例が多い。穏やかで優しそうな表情をしているが、肉食系である。つまり猛禽類と同様なのだ。最も彼らと違って野鳥類を捕食することは無く、獲物はバッタやカマキリ或いはコオロギ等の虫達やカエル等だ。モズの独特な行動に「はやにえ」という習慣がある。狩った獲物を木々の枝先等に突き刺して保管する行動だ。無論、保存食であるのだが、とある学者の研究によると、「はやにえ」を食することでモズの歌声が滑らかとなるそうな。つまりメスへのアピールを狙った行動のようで、繁殖期の前の冬場によく見られるのも同様事情によるものらしい。

しかもモズには積雪量の予知能力があるみたいで、雪の高さを予測して「はやにえ」の位置の高さを加減するとか何とか。人間様の地震予知が完璧では無いのに、何という能力なんだろう。残念ながら、当地では「はやにえ」の現場に遭遇した事が無い。恐らくだが、降雪がほぼ無く、冬場でも狩りが可能なのが要因なのではと推測している。

本日もご来訪のようで、高枝の上からジッと農園を見渡している。なかなか行動に移らないのは、獲物を発見できないからだろうか。遠目に眺めても、優しそうな表情で、肉食系には皆目見えないのだが。季節も2月の中旬、まもなく恋の季節も始まるのだろう。しっかりと食を堪能して歌声の調整に励まねばなるまい。ある意味、種の存続を掛けた本能でもあり、一族の存亡を掛けた熾烈な戦いでもあるようだ。モズの世界も生存競争に満ちあふれているようで、人間様同様、ストレス社会なのかも知れない。

幸いにして当地では猛禽類の存在は少ない。天敵を警戒すること無く、ゆったりと狩りに専念出来るだろう。しっかりと食べ込んでパートナーとの家庭生活を楽しんで欲しいものだ。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする