ウチごはん&ソトごはん

今日なに食べた?

【天栄村殺人事件(未遂)】(7) 無事に生還! 登場人物とおまけ

2009-10-15 16:51:10 | 旅行記
どうも、カンザワです。


【天栄村殺人事件(未遂)】(1)
【天栄村殺人事件(未遂)】(2)
【天栄村殺人事件(未遂)】(3)
【天栄村殺人事件(未遂)】(4)
【天栄村殺人事件(未遂)】(5)
【天栄村殺人事件(未遂)】(6)

と、綴ってまいりましたが、

ツラくも楽しかった【天栄村殺人未遂事件記】もこれで最後です。




9月10日の朝、無事に目が覚めた我々は、

どぶ総帥とヨッシイが、
「どぶレンジャー集会」(in 新潟&仙台…でしたっけ?)へ出発するのをお見送りし、

あとは、おこぜ氏をクルマで埼玉まで送るだけ♪



ただし、まっすぐ帰るのは勿体ない!

せっかく福島まで来たので、

以前から行きたかった黒磯のカフェに、絶対立ち寄るぞ!!

そうイタバシと決めていたのだった♪



まぁ、その記事はあとで更新するとして…★


イタバシ「どぶ総帥って、わかる人にはわかるけど、

わからない人にはまったくわからないんじゃない?

知らない人は建築関係者だと思っているかもよ」


という指摘をされて、それもそうだなと。


プライベートな話なので、
あえてごまかしといたほうがいいだろうという
カンザワの心遣いもあったのだが、

どぶを広めるため、ここは登場人物を説明しておくことに。


- * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * - * -

【天栄村殺人事件(未遂)】登場人物

――――――――
おこぜ氏:
――――――――
有名な日本酒漫画「夏子の酒」を描いた、尾瀬あきら氏。

どぶ総帥とは、どぶ総帥がどぶ総帥になられる前から親交があり、
おなじく日本酒を題材にした「蔵人 クロード」では、
【久保本家酒造】の蔵内の景色が時々登場。

毎年、蔵元に足を運び生もと造りをしており、
尾瀬さんが造りに携わったタンクのお酒は「おこぜ」の銘柄で出荷されている。


――――――――
どぶ総帥:
――――――――
奈良県宇陀郡大宇陀で1702年から創業している【久保本家酒造】
の杜氏、加藤克則氏。

生酛(きもと)づくりのお酒「生酛のどぶ」をこよなく愛するファン
=「どぶレンジャー」から「どぶ総帥」と敬われている。

“どぶレンジャー”とは
「どぶを愛し、アルテンダーと戦うため、日々訓練を怠らない」
を合言葉に?、
日夜どぶを広める活動に自ら励んでいる隊員(ファン)のことを指す。

どぶレンジャーは色がついており、どぶ○○などと呼び合う。

すごいドラテク(ドライビング・テクニック)!


久保本家については、過去のブログ記事でまとめているので、
そちらを参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/komiyuwazannka/e/27744b7aaaf4fa74ba9ee101cbf7387d


――――――――
ヨッシイ:
――――――――
【久保本家酒造】の若き蔵人。期待の星。

「カンちゃん、ヨッシイを数年見ててみてよ。
ぜったいにいい杜氏になるから」とは、どぶ総帥の弁。

ちなみに恋人(お嫁さん)募集中。
純朴な好青年であるが、洋服のセンスは現代風★

モテないこともないと思うのだが…

蔵に来るのは妙齢の女性ばかりで、
肝心の若い女性と知り合うチャンスが滅多にないらしい。



――――――――
イタバシ:
――――――――
イタバシマサヒロ、板橋雅弘

少女マンガ界初の日本酒漫画【のんdeぽ庵】、
【おかわり のんdeぽ庵】の原作者。
     
小説や絵本からプロレス本まで幅広く手がけてきたが、
一番有名なのは少年マガジンで連載していた【BOY'S BE…】シリーズである。

そうそう!
その【BOY'S BE…】が近々復活します。



mixiコミュでも話題になっていたらしいが、
10月20日(火曜日)発売号の通称マガスペこと
【マガジン SPECIAL】に復活します★


応援、よろしくお願いいたします!!


今回、【天栄村殺人事件(未遂)】で総帥から、どぶレンジャー勧誘を受け、
ただいま申請中



――――――――
カンザワ:
――――――――
神澤柚実子、カンザワユミコ

日本酒サービス研究会・酒匠連合研究会(SSI)認定の
きき酒師、酒匠(さかしょう)の資格をもつ、
酒をこよなく愛するライター。

どぶ瑠璃色レンジャー★


【おかわり のんdeぽ庵】の日本酒監修。


イタバシとは夫婦であり、カンザワは旧姓。

旧姓のまま仕事してきたせいもあり、
日常のほぼ90%はカンちゃん、カンザワ、カンザワさんと、
カンザワ姓で呼ばれている。

ちなみに残りの10%は、
ゆみこ、別のペンネームであるじょうもん、
イタバシと呼ばれることはごくごく稀で、
自分でもたまに本名が板橋であることを忘れる。


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さて、

【天栄村殺人事件(未遂)】総括

・備えあれば憂いなし
・男所帯は鍋料理が便利。でも、鍋があるとは限らない。箸も用意すべし。
・床が揺れると(台所)、船酔い気分になる。
・田舎で現地調達はデンジャラス。コンビニは当てにしない。
・寒さ対策すべし。ストールが思いのほか役立つ。
・あとは野となれ山となれ、出たとこ勝負! 前進あるのみ。
・おこぜ氏は寒さに強い


しかし、今、思い出すと一番印象的だったのは、

帰り道に立ち寄ったおしゃれなカフェで、

おこぜ氏に「カンちゃん、ウンはどうしたの?」

と聞かれたことである


な、なぜ、こんなおされ~な場所で??

焦りつつも……


実は、おこぜ氏とは某日本酒酒蔵のトイレでウンをして、
詰まらせたことのあるウン仲間である。


「あの~~! ウンをしたら水が逆流してあふれそうなんだけど!!」
焦って休憩室にかけこんだカンザワに、
「わかった。大丈夫」

神妙な面持ちで、カッポンのある場所を教えてくれた、
あのときのおこぜ氏の頼もしかったこと!!

(感謝すると同時に、見学中になぜおこぜ氏がしばらく不在だったのか…理解した瞬間でもあった)

おかげで蔵元に知られることなく、
ことなきを得たという恩もあるカンザワ。


そこはやさしく正直に、
「昨日、温泉に行ったときにトイレですませました」
と告白したのでした。

いやー、タイミングよく出てくれて本当によかった。

それでも夕方から冷え込んできたとき、
オナカが痛くなって焦ったが、
どぶを飲み出したら忘れてた★ ビバ、どぶ!!



ついでに二番目に印象に残っているのは、おこぜ氏との別れ際。

もうすぐ埼玉のおこぜ氏宅へ到着~というとき、

「しばらくすると、フォルクスワーゲンだかロールスロイスだったかな?
なんかあるから、そこを右折ね」といわれ、

イタバシ「近所なのにわかんないの?」

おこぜ氏「ん~~~外車だよ、外車! あ、でもなんかFWってあったな。絶対フォルクスワーゲンだ!」

と自信たっぷりだったが、正解はBMW。

FWとBMW。

カンザワもクルマに興味がないほうだが…

「Wがあってるだろ!」
おこぜ氏はクルマにまったく興味なし。


おこぜ氏と親しくなりはじめて6年が経つが、
これからどんなことが起きても、たぶん驚かないと思う。
否、もっと驚かせてほしいかも★



ところで、最後の別れ際、

おこぜ氏「じゃあイタバシ、今度は10月な!」
イタバシ「行かないって! ウチきて、ウチ! 蓼科に来て!」


なんて言ってましたが、その後、

「お疲れ様でした!
でもやはり人を招いて気づかされました。
この山荘は来年で終わりにして
まともな別荘を手に入れようと・・・。
イタバシのいうことはみなナットクです
せめてトイレと風呂ぐらいはないと・・・。

よおし!別荘資金ためるぞ!
蓼科に格安物件あったら教えてね!」

というメールが来ていたので、ひと安心♪

でも蓼科はウチがあるから、那須にしてほしい…!



さて、次回は久しぶりにソトごはんのブログです♪

【天栄村殺人事件(未遂)】(6) し、死ぬ~~~!?

2009-10-14 18:25:13 | 旅行記
どうも、カンザワです。


【天栄村殺人事件(未遂)】(1)
【天栄村殺人事件(未遂)】(2)
【天栄村殺人事件(未遂)】(3)
【天栄村殺人事件(未遂)】(4)
【天栄村殺人事件(未遂)】(5)

の続き。


さてさて、

大内宿を観光して蕎麦を食べ、

温泉にゆっくり浸かってあったまった我々。


残すは、工事の後片付けと宴会のみ。


「途中に野菜売ってるところがあるから、寄ってく?」


おこぜ氏の提案にのり、

イタバシ&カンザワ&おこぜ氏組のクルマは買い物に、

総帥&ヨッシイのクルマは一足先にオンボロ山荘へ戻ることに。



で、立ち寄ったんだけど……

野菜の品揃え、悪し。

といっても、八百屋やスーパーではなく、よろず屋なので

あまり文句も言えないのだが。



近くにスーパーがないとは聞いていたが、

田舎なんだから米と野菜くらいは売ってるだろうと思ったのだが、
甘かった。

どうもこのへんに住んでいる方たちは、
自給自足に近い生活をされているのか、
スーパーや店を当てにしてないようで、

野菜なんてほんの少し、形だけ売ってるって感じ。



カンザワ「うーん、ほしいものが全然売ってない」

おこぜ氏「じゃあ、この先にコンビニがあるからそこへ寄ろう」



手ぶらで帰るのも気詰まりだったので、
欲しくもないトマトだけ買って、コンビニへ移動することに。


そこからすぐのコンビニの駐車場にクルマを入れ、

はれれ??と、我々。


「なんか暗くないか?」


見ると、出入り口のドアに貼り紙が…。


「暫時、留守にします」


暫時ってどのくらい!?

何時に戻る予定かくらい、書いておけよ~~~★

ちっともコンビニエンスじゃないじゃん!



さすが田舎。
都会とは感覚も常識もぜんぜん違うということを、あらためて学ぶ。


がっくしして山荘に戻り、料理はあるもので我慢してもらうことに。



30分もすると、

「ハーックション!! ぐす…ぐす…ぐずず」

「ハーックション! ハーックション!」


立て続けにでるくしゃみに、涙うるうる、

鼻水、ぐずぐず…。


鼻水かんでばかりで仕事にならんので、

鼻にティッシュを詰め込み、だましだまし夕食の支度。


「おいおい、カンちゃん大丈夫か? 風邪か?」

心配して声をかけてくれるのは、総帥だけだった…




このとき、気づくべきだったのだ。

死の気配が近づいていることに



さて、ありものでなんとか料理を作り、

どぶ燗宴会も盛り上がってきた頃のこと――


ここでひとつ告白しなければならない。



我々、ずっとトイレをどおしていたかというと……

野に放っておりました。

野ションです(※ウンはしてません)。


だってねー、いちいち、おまるっていうのは苦痛なわけですよ。

レバーを引いて水を流せばおしまいっていうのとは、
ワケが違う。

古いぼっとん便所も怖いけど…


で、宴会の合間に外に用を足しに行ったりするわけですが、

外から戻ったイタバシが、

「おいおい、たいへんだぞ」




「まだ9月もはじめだってのに、息が真っ白になった!!」

ひえええええ!!


その後、ぐんぐん気温は下がり……
アチチ燗にしたどぶがあっという間に冷酒に!!


Tシャツに、シャツを着て、トレーナーを着てても寒い。



あ、あり得ない。

顔がちびたくなってきた…

し、死ぬ~~~


「起きたら全員冷たくなってたりして…」

という冗談も、冗談に聞こえなかった。



イタバシは布団に入ったら最後、
「もう出られなかった」とトイレも我慢して就寝したとか。



恐るべし、天栄村。

さすが天とついているだけあって、天に近いです。



それにしても、おこぜ氏の体力に感服したというか…

生命力、強すぎ



なんで平気で短パンでいられる!?

恐るべし、おこぜ氏。

【天栄村殺人事件(未遂)】(5) 二岐温泉【柏屋旅館】 「カンちゃん、大胆だなー」

2009-10-14 16:36:45 | 旅行記
どうも、カンザワです。



【天栄村殺人事件(未遂)】(1)
【天栄村殺人事件(未遂)】(2)
【天栄村殺人事件(未遂)】(3)
【天栄村殺人事件(未遂)】(4)
の続き。



大内宿で遊んだあと、

温泉に浸かってさっぱりするべ…ということで、
おこぜ氏オススメの福島県二岐温泉の【柏屋旅館】へ。

(※柏屋旅館で検索すると、同じ群馬県の四万温泉の旅館が
  ヒットしますが、そことはべつの旅館)


入浴のみ、大人500円。



到着するなり、
「カンちゃん、あのね」とおこぜ氏。

「内風呂の脱衣所から野天風呂へ続いているから、
内風呂を突っ切って、そのまま野天風呂へ行くといいよ。
そこにも脱衣所があるから」


ふむ…。

べつに内風呂だけでもよかったのだが、

わざわざ仰るからには景色が素晴らしいとか、
理由があるに違いない…


そう思った私は、ちゃんと言われたとおりに
内風呂の脱衣所を通り抜け、
どうやら野天風呂に続いていると思われる一本橋を渡る。

渡る途中、

「カンちゃん、一緒に入るか~~~」


聞き覚えのある声にそっちを向いて、



ぎょぎょぎょぎょ~っ!
(※さかなクンじゃないです)


男連中が風呂に入るところでした。

ぎゃーーーーーー!

まぁ、裸を見ても、

べつに恥ずかしくもなんともないんだが…

(なんかもう動じない年頃なもので★)


見ちゃ悪いと思って下向いて女子の野天風呂へ。


って、あんまり離れてないんですけど~~~~!!


敷地内を流れる二岐川に架けられた橋を渡った対岸に
野天風呂があり、右手に行けば男性用、
左手に行けば女性用。


同じ道を辿るのね…。


囲いがあるとはいえ、
なんか近くて落ち着かないよ~~~~と思いながら、


ふと、振り返ると旅館の宿がそびえたつ。


景色のいい川側に部屋があるので、当然窓も川側。


……上から見えるんじゃないの??

どうも上階は宿泊客用の部屋らしく、人影があるような…!?





不安になってバスタオルを身体に巻いて脱ぎ、

絶対ここは死角のはず…というところで脱ぐ。



べつに隠すほどの代物じゃないが、

だからこそ、偶然、目にした人に悪いじゃん。

「目が腐る」とか思われたら悲しいし★



そんなこんなでようやく入浴。

したのだが、やっぱり落ち着かない


ちょっと熱めなので、ずっと入っているわけにもいかず、

休み休み入っていると(そのたびにバスタオルを巻いてた)、


……橋を渡っていく総帥の後姿が★

身に着けているのはタオル一枚である。

タオル一枚であるが……ごにょごにょごにょ。

さすが総帥だ



ほかの男性陣はどうしたのか?

もうあがったのかしら??

耳をすましても気配が伝わってこない。



う~~~アツい。

もう、あがっちゃえ!!

内風呂でゆっくり浸かるのだ。


そう決めたものの、脱衣棚に置いた洋服を見て憂鬱に。

汗がだくだくなのに、もう一度、洋服を着て橋を渡り、

脱いで内風呂に入るのか?


そうと知っていれば、楽ちんな服を持参したのに~~!


……

……

面倒だから、バスタオル巻きつけたまんまでいいや!


洋服が入った袋を肩にかけ、

バスタオルが落ちないようにスタコラサッサと橋を渡った。



「カンちゃん、大胆だなー」

そんな私を見て、おこぜ氏がそう言ったらしい。

「ヨッシイは見ないようにしてたけどな」

後日、イタバシが教えてくれた。
(つまり3人とも野天風呂にいたのだ)


夏になればもっと過激な露出してる人はたくさんいるので、

別段、大胆な格好だとは思わなかったのだが、

バスタオル一枚ってシチュエーションがやはり特殊だから?



それはともかく、

このあと内風呂でゆっくりあったまったわけですが、

鏡を見て驚いたっす。

おなかのあたりが、ぐるっと真っ赤!

ベルトみたいだった。


いままで、こんなふうに赤くなったことはなかったので、

これも暴飲暴食のツケなのだろうかと、ふと不安になったりして。



風呂上りにビールを飲みたいところであったが、

「俺が運転するんだからな~~~~」

という強固なイタバシの反対にあい、断念。


さっさと買って飲んでしまえばよかった(笑)



観光に蕎麦に温泉♪

今日はなんだかいい日だな…と思ったのが、甘かった!

【天栄村殺人事件(未遂)】(4) 任務終了→大内宿【山形屋】の打ちたて蕎麦

2009-10-14 11:27:28 | 旅行記
どうも、カンザワです。

さて、ちょっと間が空きましたが

【天栄村殺人事件(未遂)】(1)
【天栄村殺人事件(未遂)】(2)
【天栄村殺人事件(未遂)】(3)

の続きです。


酔っ払ってぐっすり雑魚寝して、目が覚めると6時30分。

見渡すと、

はれ??

どぶ総帥のふとんがもぬけの殻。


散歩かしらん…と、カンザワも朝の空気を吸いに外へ♪


よく晴れた、とても気持ちのよい朝。

どぶをしこたま飲んだのに、とても清々しい~~。

さて、総帥はというとクルマがない。
(どうやら羽鳥湖のほうへ行ってらしたらしい)


散歩といっても、周囲にはなんもない。

のどがかわいたなぁ…と思っていたら、
ヨッシイが外に出てきたので、ヨッシイのクルマで最寄りの酒屋へ行き、
自動販売機で水のペットボトルを7,8本購入。


前日、あまり睡眠時間がなかったにもかかわらず、
結局、そのまま起きてしまった。



そのうち、どぶ総帥も戻られ、朝食前に工事再開★


井戸を囲う小屋(?)は倒壊寸前で、

柱は腐食して手で崩せるくらいボロボロ。



ぶっ壊してイチから作ったほうが早そうというか、

ほとんど作り直し状態からはじまった工事は、

まず、前日、使えそうな柱だけ残して骨組みから…




なのに、翌日の9時23分には、この状態!!

すげ~~~~!!

仕事、速すぎ★

(※どぶ総帥の本業は、日本酒造りの杜氏です)




身軽なヨッシイ、大活躍★



なんでもできちゃうんだなぁ…


朝食を食べたあと、やはり睡眠が不足していた面々、

なんとなくゴロゴロしはじめる。

そのうち、ヨッシイの恋愛相談ていうか、
そもそも相手がいないようなので、
ナンパの仕方(?)をイタバシが教えはじめ…

寝ていた総帥も思わず苦笑。


当初、羽鳥湖近辺の観光をする予定だったが、
観光マップを見たイタバシが「大内宿に行こう!」と言い出し、
カンザワ「どこ、それ?」
イタバシ「知らないの? テレビの旅番組とかで紹介されてるじゃん」

みんなで出かけることに♪

どうせたいしたことないだろうな…とあまり期待してなかったのだが、

これが行ってみて大正解!!



セットのような完璧さに、てっきり移築したんだろうと
決め込んでいた我々でしたが、

なんと大内宿が形成されたのは、17世紀半ば(らしい)!

「江戸時代に下野街道の一宿場として栄え、
明治以降、交通路の変化により開発をまぬがれ、
昔の面影を今にとどめています」(パンフレットから抜粋)


まさに、奇跡。
ここだけ異空間です。


それにしても、大内宿へ向かう途中、
ほとんどクルマも人影もなかったのに…

平日だというのに、大内宿はすごい人気でした!!


行楽シーズンには大渋滞となるというのも、納得。

どおりで、途中、
「ここから先、引き返せません」という看板があったわけだ。




天気もよく、素晴らしい景色。


嗚呼、天栄村にお手伝いに来てよかった…と、
はじめて思った瞬間



サイダーときゅうりが冷えてます。



名物の栃もちも購入。

東京に戻って食べたけど、おいしかった!

さてさて、お昼はどこで食べようか。

どうも、名物は一本ネギで蕎麦をすくって食べる「高遠蕎麦」らしいのだが、

数ある蕎麦屋のなかから選んだのは、



山形屋】さん。



おばちゃんたちが、替わりばんこに蕎麦を打ちます。

「蕎麦食べてってくんなんしょ」

もちろん地粉100%の蕎麦です。


自転車でひとりでやってきた、高校生の男の子に
おばちゃんが栃もちをサービスしてあげてた。

おばちゃんの方言がまたいい味だしてました。


手前が普通のざるそば、
総帥のは大盛りです。

これが本当に大盛りで笑ってしまった。

上品な盛りの東京の蕎麦とは大違い★

なぜか写真に残ってなかったが、岩魚も絶品!



イタバシは天ぷらそば。

「カンちゃん、ここ泊まっていけるみたいだぞ。
 二人で今晩、ここに泊まっていくか」

イタバシの言葉に、

総帥がとっさに言ったひとこと。

見捨てないでぇ~~~

切実さに胸を打たれました♪
一生忘れません。


ちなみに、大内宿で泊まれる民宿は7軒あり、
蕎麦店またはおみやげ店でもあります。



コスモス越しに写真撮影する、ごきげんなおこぜ氏。

ごちそうさまでした!


あとで知ったのだが、大内宿からクルマで15分のところに
中山風穴があった。
ついでに行ってみたかった~~~


そして、帰り道、温泉へ♪

【天栄村殺人事件(未遂)】(3) ナイナイナイ、故意じゃない♪ 

2009-10-10 07:21:37 | 旅行記
どうも、カンザワです。

【天栄村殺人事件(未遂)】(1)
【天栄村殺人事件(未遂)】(2)
の続き。



なんとか山荘にたどり着いた我々、部屋に荷物を運び終えると、


「カンちゃん、ちょっと」
まっさきにおこぜ氏が案内してくれたのは、

おまるが置いてある場所と、使い方の説明であった★


どんな代物かというと、

椅子のようなものに吸水シートが敷いてあり、
使用後は袋ごと外して、口を縛って汚物入れへポイと捨てるだけ。


ふうむ、最近はこういうものがあるのか~



それはさておき、さっっさと夕飯の準備にかからねば★


まずは〆鯖の仕込みにとりかかり、

ひと段落したとき、ふと気づくと家のなかに人の気配がない。


おこぜ氏もイタバシも、外の工事の様子を見に行ったらしい。



…………


チャーンス★

尾篭な話で恐縮だが、

そそそっと、おまる室に行き、用を足してみた。



まぁ、思ったよりも不便ではない。

ないのだが、問題は消音できないことである。

すっかり水洗トイレに慣れきった身としては、
消音できないのはどうもねぇ…。
身内はともかく、他人の耳が気になってしまう。
まぁ、あちらも聞きたくないだろうが。

また、使用済みシートはたしかに簡単に始末できるのだが、
やっぱりナマあたたかいわけでして…
それがどうもねぇ…。


今はいいが、お酒を呑めばトイレの回数も増えるわけで…

うーみゅ、どうしたものかのう


ま、ここまで来てしまったからには、なるようになるしかない。
問題は先送りにして、とりあえずは夕飯作りだ。


気を取り直して、次は豚しゃぶの出汁を作りますか~~と、
鍋を見渡して愕然。

手ごろな大きさの鍋がないじゃん

たしか、鍋だけはいろいろ揃っていると言ってたはず。

「おこぜ氏、鍋ってここにあるのだけ?」

台所の窓のまえに井戸があるので、
そこにいるであろうおこぜ氏に話しかける。

「うん、そうだよ」
「豚しゃぶするのに、手ごろな大きさの鍋がないんだけど…」

「え? どれどれ」

窓から覗き込んだどぶ総帥に、
町内会の祭とかで使いそうな直径50~60センチくらいの大きなアルミ鍋、
業務用の寸胴鍋と見せ、
「あとはこれだけ」と、
直径18センチくらいの鍋ふたつを見せると、

「あはは」と苦笑いしたあと、

どぶ総帥が真面目な顔してこう言ったのだった。

「カンちゃん、ここの水、どこから引いてあるのか調べてるけどわからんけ。浄水したあと沸騰させたほうがいいぞ」

え……

水もダメなの~~~~!?


トイレも風呂もない、
固定電話もない、
携帯電話もつながらない、
そして水も飲めない。

ついでにいうと、お湯も出ない

洗い物は、すべて水。
これが結構、冷たいので油モノを洗うのが大変なのだ。

プロパンガスも契約してないので、
ガスは卓上コンロが2台だけなのは、まぁいいとして、

土鍋もなければ、すき焼き鍋もない

「すき焼きとかもいいな~」って、

おこぜ氏のリクエスト通りすき焼きにしてたら、
どうするつもりだったのかしらん?

フライパン!?


実は前日、スーパーへ買出しに行った際、

カンザワ「あのさ…すき焼きもいいな~ってメールに書いてあったんだけど、すきやき鍋、あると思う?」

当然、あるはずだよなぁと思うものの、ふと不安に。

イタバシ「うーん…ないかもな~。たぶん、ないんじゃないか?」
カンザワ「土鍋はあるのかな?」
イタバシ「いや~~~、ないかもな。ウチのを持ってくか?」
カンザワ「だったら、安い土鍋を買ってプレゼントしちゃいたいくらいだけど~。でも今日、荻窪のSEIYUまで買いに行く時間がないよ~!!」

と、二人で話していたのだ。

結局、土鍋もすき焼き鍋もない場合を想定して、
とりあえず普通の鍋でもできる豚しゃぶに決定したのだが、
ものの見事、不安的中★


でもまさか、ちょうどいい大きさの鍋までないとは…。

そして、さらには……

皿もぜんぜん足りない


♪ナイナイナイ、故意じゃない。

思わず、口ずさんでしまったカンザワでした。



嗚呼、そうと知っていれば100円ショップで買っておいたのに…。

とにかく、ある器を全部洗って総動員しても足らず、

足りない分は、どぶ総帥が奥様から
「いざとなったらこれで食いつなげ」
と渡されたというセットに入っていた、保存用容器を使わせていただくことに

ちなみに、どぶ総帥はカンザワとイタバシが泊まりに来ることを
ご存知なかったらしい。
いや、泊まりに来るかもとは聞いていたらしいが、
状況がよくわからなかったらしい。

我が家もよくわからん状況でこの日を迎えたのは、どぶ総帥同様。

ちょっと仕事が忙しい時期だったので、
直前にキャンセルすべきか迷ったのだが…。


ホストのおこぜ氏、
どぶ総帥のご飯はどうするつもりだろうか…と不安になり、
これは、なにがなんでも行かねばと思ったのだった★


そして、そのとき、ついに私は考え方を大きく変えた。



そうだ、これはキャンプだ。
キャンプに来たのだと思おう



キャンプだと思えば、
トイレや風呂がないのも、
お湯が出ないのも、
水を沸騰させてから料理に使用しなくちゃならないのも、
鍋や食器が足りないのも当たり前。


これは田舎暮らしというより、サバイバルなのだ。


というわけで、
朝、大急ぎで作った鰯の梅煮や煮物、
わかめのキンピラなどは当然、タッパのまま食卓へ~♪
自家製の漬物と、豆腐の味噌漬けも。

しかし、やっぱ睡眠時間削って作ってきてよかったわ。


ちなみにどぶ総帥の食いつなげセットに入っていた、出汁醤油と、
キッチンペーパー、非常に助かりました。
総帥夫人、ありがとう




そして、宴タイム。
生もとのどぶで乾杯~♪

豚しゃぶは18センチ鍋2つを使用したのだが、

5人だったのでかえって食べやすく、これぞ怪我の功名!?

「この豚、うまい~~~」

たいそう好評で、よかった~とほっと一安心していると、

「いやー、すまん」と総帥。

「カンちゃんのこと見直した。
 外食の記事が多いから、旨いもんはよく食べてるけど、
 料理は作れないんだろうって思ってたよ」と、総帥。

そういえば、外食のほうも更新が滞ってるくらいなので、
ウチごはんブログ、ちっとも書いてないですものね。

「今回はカンちゃんが来てくれて本当、助かったよ。
 食事はどうなるんだろうって心配だったんだよー」

どぶ総帥のお言葉に、
瑠璃色どぶレンジャー隊員の不肖カンザワ、
お役に立ててよかった。
こんな山奥まで来てよかったーとしみじみ思うのだった。


「でも、バシバシはなんもしてないよな」
そう言うおこぜ氏に、
「俺がいなかったら、カンちゃんひとりじゃここに来れなかったの! 俺はずーっと運転してきたの」
とイバるイタバシ。
「わかった、イタバシえらい!」

というや、「イタバシ、肉!!」

一番年上であるはずのおこぜ氏は、
この日、30歳以上若いヨッシイよりも旺盛な食欲を見せ、
イタバシに鍋に肉を投入するよう命令(笑)

おこぜ氏、こんなに食べる方だったけ?





そして、はじまるフォークソング♪

「ヨッシイ、もっと大きな声で歌え~」
どぶ総帥の指導が入り、がんばるヨッシイ。

本当なら、田舎でのんびり骨休みしているはずだったのにね~★

油断大敵、

出たとこ勝負。


人生、いつなにが起こるかわからんね。


そして大いに酔っ払い、みんなでざこ寝★
(おこぜ氏はベッドであるが)



酔っ払ってるうちに、カンザワの誕生日は終了していたのだった。

たった一日でずいぶん逞しくなったような?



それにしても、おこぜ氏とは出会って6年ほどになるが、

この物件には脱帽。

ここって、「ちょっと田舎暮らしがしたくなったから…」と、

軽い気持ちで借りるようなレベルじゃないですぞ。


普通の人は借りないというか、

借りてもすぐに挫折しちゃうだろうなっていう、

超ハイレベルな田舎暮らし



私なぞは、東京から天栄村までたどり着くだけで精一杯という感じ。

もし、怪我や病気しても、クルマで3分下らないと救急車も呼べないし(汗)

一番近所の家までも、歩いていったらかなりの距離。

いままで、ひとりで滞在中に不安に思うことはなかったんだろうか?


恐るべき、体力。
人間力である。


おこぜ氏と比べたら、
カンザワなんてひ弱もひ弱。
虚弱体質である。


そう思い知らされる、もっと楽しく過酷な二日目が待っているのだった。

(つづく)

【天栄村殺人事件(未遂)】(2)まさかの高速道路閉鎖と峠攻め

2009-10-10 02:06:22 | 旅行記
どうも、カンザワです。


【天栄村殺人事件(未遂)】(1)
の続き。




9月8日、天栄村を目指して荻窪を出発した我々。

思いのほか都内をスムーズに横切り、

「私、悪いけどちょっと寝るね~」

1時間しか寝てなかったカンザワ、
助手席のシートを倒してまどろんでいたのだが、

「あれ…なんか景色の雰囲気変わった?
 ここって東京なの?」

思わず起き上がり、窓からキョロキョロ見渡すと、
電柱の看板に和光市とある。

荻窪から意外に近いのね、と新たな発見。


東北自動車道に乗ったら、あとはぶーんと白河ICまで行くだけ。

…のはずであったのだが。



助手席で眠ったり起きたりしているうちに、黒磯SA到着。

ここから先は、那須IC、白河ICと、あともう一息だ。


なんか軽く食べようか…と相談していたときだった。


「11時から13時まで黒磯から○○区間、全面通行止めとなります」

館内のアナウンスに、

「はい~?」
「マジかよ~」

時刻は10時45分。

完全に足止め状態となったわけである。


…こんなことなら、あと2時間寝とけばよかった!!

仕方ないのでクルマのなかで爆睡。

イタバシが運転のまま白河ICで東北自動車道を降り、
天栄村を目指したのだった。



ちなみに天栄村があるのは、

天栄村HPのアクセス情報によると、

東北自動車道の

郡山南I.Cからクルマで約30分
須賀川I.Cからクルマで約20分
矢吹I.Cからクルマで約15分
白河I.Cからクルマで約30分

という場所に位置している。

あれ…?

おこぜ氏から送っていただいた地図の指図通りに行ったのだが、
白河のひとつ先、矢吹ICからのほうが近いんじゃん!

と、今これを書きながら気づいた


さて、そうとは知らずに白河ICで降りた我々、

羽鳥湖を目指して37号線をひた走ったのだが…。


長野の山道には慣れている我々ですが、

途中からカーブがすごくて~~~~!!


「イニシャルD」かと思った。

頭文字D 39 (ヤングマガジンコミックス)
しげの 秀一
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峠を攻めまくり★


「こんなところに本当にリゾートがあるの?」
「みんな、そんなに運転が上手いのかなぁ?」
「私が運転じゃなくてよかった~~!」


などとひとりで助手席で盛り上がっているうちに、
無事に羽鳥湖に到着。
トイレ休憩をして物産コーナーを眺めるが、
特に買いたいものもなく…。

天栄村の山荘に向かったのだが……



さらに険しく見通しの悪いカーブ!

すれ違うことが不可能な真っ暗なトンネル!!


クラクションを鳴らしながらカーブやトンネルに突入していく★


カンザワ人生で一番すごかった山道、

宮崎県から熊本県への山道体験を思い出した。
(この道、イタバシも私より数年前に体験済みで、
この日の夜、どぶ総帥も体験していることが判明。
3人で盛り上がった★)


あのときも無事にたどり着けるのか、ものすごい不安になったが、

それよりはマシなものの、
運転するだけでヘトヘトじゃん!

私ひとりじゃ、絶対に天栄村にたどり着けないよ!!


「ぎゃー、なんではみだしてくるの?」

へたくそな対向車に騒ぐカンザワに、
イタバシが「ちょっと静かにして」とマジギレモード。

こえええ~~!

カーブも対向車も恐いが、イタバシもコワッ。



しかも最後の最後で迷いに迷い、

やっとのことで山荘に到着。



なんで迷いに迷っていたかというと、実はこの山荘、

トイレもねぇ~
電話もねぇ~
おまけに携帯つながらねぇ~、のだ。

クルマで3分ほど下って、ようやく携帯圏内となる。


おら、こんなとこいやだ~♪
おら、こんなとこいやだ~♪
東京へけえるだぁ~~~♪


ついでにいうと、風呂もありません

ただし、天栄村は「森と湖といで湯の里」だそうで、
温泉はいろいろあるらしい。


そして一足早く到着していた、どぶ総帥とその部下ヨッシイは、
すでに井戸の小屋の工事にとりかかっていたのでした。

なにかの補修をするとは聞いてはいましたが、

補修とかのレベルじゃないじゃん。

本格的な工事じゃん!!

「これを修理するなんて、無茶なのでは?」


あまりにボロボロな惨状は、想像不可能。

ここで諦めてしまったほうが、いいのでは…と思ったが、

途中、すでにホームセンターで資材を購入してしまったらしい。


うう、お疲れさま。


ちなみに写真は翌日の午前中に撮影したもの。


9月8日、カンザワが写真撮影したのは食事後半のシーンだけである。

どんだけ余裕がなかったか…

あらためて、写真の少なさにびっくりしている次第。

しかし、さすがマイペースの先生はちがう。
いや、マイペースというよりも、

このあと、そもそも体力が違いすぎる

ということに気づくことになるのだが…。


「もう3時だから、風呂に行くなら行こうか。温泉、16時30分までだから」

「いや~今朝、シャワー浴びたからいいです」


総帥を残して、我々だけ風呂なんて…入れないす。


それに〆鯖に取り掛からねばならないし。

さてさて!!

では私は夕飯の準備をせねば~と台所へ行くと……


(つづく)

【天栄村殺人事件(未遂)】(1) はじまりのはじまり

2009-10-09 18:11:29 | 旅行記
どうも、カンザワです。

「天栄村書いた?」

「天栄村が読みたいな~~~」


今週、毎日のようにイタバシから変な踊りつきで催促されているカンザワ。


挙句、さきほど届いたばかりの講談社【Kiss】の見本誌を読んでいると、

「漫画は天栄村を書いてから読みなさい」

取り上げられてしまった……。



というわけで渋々ながら、数日前から告知していた

「予想外に本格的な田舎暮らし合宿 in 天栄村」について

ようやく綴ってみることにしました。



さて、それはおこぜ氏から届いた一通のメールからはじまった。


なぜか、届いたはずのメールが見つからないのだが、

福島県天栄村におこぜ氏が借りている山荘に、
総帥が泊まりに来るので、
カンちゃんに勇気があるなら遊びにいらっしゃい。

要約すると、そんなお誘いだった。


ここで、いかなる勇気が必要なのか説明すると、

話は遡り、二年前になるんだったか――


おこぜ氏が福島県天栄村に民家を借りたと訊いたとき、

「それはぜひ遊びに行かねば♪」と思ったら、

ひとつ問題があった。

なんと…!!


トイレがないというのだ。

トイレがない?

どういうこと?


そんな住宅事情が理解できず、

いったいどうやって排出物を処理しているのか訊ねると、

おまるだという。

おまる?

おまるって、あのおまる?


話を聞いたのがお酒の席でのことだったので、

酔った頭には、子供用のあひるのおまるしか思いつかず、

果たして大人があれで用が足せるものなのか…などと疑問を感じつつ、

そもそも、おまるで用を足すのはさすがに恥ずかしいよなと気づき、

辞退申し上げた。



そして、二年経っても状況はまったく変わっていないらしい。



だが……

総帥が泊まりに行かれる機会は、たぶん一度きり…かも。

泊りがけで、おこぜ氏と総帥とどぶどぶまみれの宴会は楽しそう♪

多少の手伝いはせねばならないだろうが、
ホストじゃないから楽チンだわ★

「じゃあ、泊まりにいきます」

うっかり返事をしてしまったバカな私。



とにかく、こうしてイタバシと二泊しに行くことになったのだった。

「じゃあ、なにか料理を持参しますね。
 ちなみに9月8日はカンザワの誕生日です。」


そのときは、“お土産に持っていく”
という意味しかなかったのだが…


あれあれ?

なんだかへんだな、と気づいたのが出発二日前の深夜。

おこぜ氏から届いたメールを読んだときだった。

「天栄村はもうかなり寒いです。
熱い料理をつくってもすぐさめます
やはりテーブルにコンロをおいて温めながら
食べる鍋がいいですね。すき焼きもうまそ~!

オンボロ山荘で盛大に誕生日パーティやろう!」


…すき焼きってメインじゃん!!

もしかして、私が料理をぜんぶ用意せねばならないのかしら??

慌ててメールを送ると、出発前日15時23分に届いたメールに、

「料理、お願いできるなら
よろしく頼みます。
みんな料理が不得意なので」

とある。


予感がしたときからサイアクの覚悟はしていたが、

え~~~~!である。

だって、出発は明日の朝ですよ!?


しかも、事前に聞いていた情報によれば

近くにスーパーがないような田舎らしい。


私だって仕事もあるのにどうすんの~~~~~~!!


などと言ってる時間も勿体ないので、

とりあえずイタバシと一緒にスーパーへ走った。


山荘への客は我々がはじめてで、調味料もろくに揃っていないようなので、

調味料から肉、魚、野菜とひととおり買わねばならない。

しかも、男性4人と私の5人前。

二泊分の食材ってどんだけ用意しておけばいいのか…。

凝ったメニューなんて考える心と時間の余裕もなく、


とりあえず一日目は豚しゃぶよ~~!

あとは野となれ山となれ。

思いつくままに食材を買い漁り、

はて米はあるのだろうか…と不安になったが、

すでに持ち帰るのがいっぱいいっぱいの量と重さ。

「田舎だから、野菜とか米はそこらへんで売ってるよね」

そう自分に言い聞かせて、

ぎゅーぎゅーに詰まった重たい買い物袋を肩にさげて帰った。


そして夜中の3時まで仕事して、

そのあと休む間もなく料理の下ごしらえ。

漬物を仕込み、鯖の下処理をして、煮物を作っているともう朝。


ハッピーバースデイ、私。


6時から1時間ほど眠って、シャワーを浴びて荷造りをし、

9時過ぎに出発という、

出かける前から過酷な状態で天栄村への旅がはじまったのだった。

(つづく)