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京都の闇に魅せられて(新館)

天橋立(その1) @ 京都妖怪探訪(376)





 どうも、こんにちは。
 シリーズ前回に引き続き、京都でも北の方、丹後の海沿いにある妖怪スポット・伝説地を巡ります。
 今回は、北京都で最も有名な有名なスポットのひとつ、天橋立(あまのはしだて)を訪れました。
 ここは、陸奥の『松島』・安芸の『宮島』とともに、日本三景とされている特別名勝のひとつです。それだけではなく、「日本の名松百選」「日本の名水百選」「日本の渚百選」「美しい日本の歴史的風土百選」など多くの日本百選に選ばれている場所です。
 また、いくつもの神話や伝説などが遺されている場所でもあります。
 「神様が天と地を行き来するためのはしごだった」という神話・伝説から、能「九世戸(くせのと)」の元ネタとなった伝説や。さらに伝説的な剣豪・岩見重太郎の仇討ち伝説など。
 そんな場所を今回は歩いてみます。
 いろいろと面白いスポットも、いくつもありました。

 シリーズ前回の智恩寺から、海にかかる橋、「小天橋」を渡って天橋立へ。









 この日は曇りがちで、しかももう日没が近い時間帯だったこともあって、元々薄暗かったのですが。
 それにしても、ご覧のように多くの松が生い茂っていて、それが辺りを覆っているような感じです。






 「昭和天皇行幸の歌碑」が立っています。





 昭和26年11月13日に昭和天皇が訪れた時に遺された「めずらしく 晴れわたりたる 朝なぎの 浦わにうかぶ 天の橋立」という歌が刻まれた碑です。


 さらに大天橋を渡って進んで行きます。






 なお、大天橋の手前に「九世戸の松」と書かれた看板が。
 ここには能「九世戸(くせのと)」のモチーフとなった伝説も遺されています。





 何故、「九世戸」というのかですが、「この土地は天神七代、地神二代、合わせて九世(九代)を経てできた」ので「九世戸」というそうです。
 ところで能「九世戸」では、「天女が天の燈明、龍神が地(下界)の燈明を掲げる」というシーンが出てくるそうです。
 ファンタジーRPGオタクの私などは、思わず人気コンシューマーRPG『ドラゴンクエスト』の1シーンを連想してしまいましたが(笑)。確かストーリーの終盤で、「太陽の石、雨雲の杖、ロトのしるしの3つを入手して、虹のしずくを手に入れ、それで竜王の島へと続く橋を作り出す」というくだりがありますが。それなどは「天のともしびと地のともしびがひとつつになって虹の(天の)橋が現れる」という九世戸伝説に似てなくはないかな、という気もします。ちょうど九世戸伝説には、竜王(竜神)も登場しますし。
 『ドラゴンクエスト』シリーズを創ったデザイナー・堀井雄二氏らは、各地の神話や伝説、歴史的事件などもネタとして取り入れたという話を聞いたことがあります。もしかしたら、堀井氏らはこの九世戸伝説も参考にストーリーを創られたのか……などと勝手に想像しておりますが(笑)。



 話を戻して、大天橋から先へと進みます。
 








 うっそうとした松林が続きます。












 宮津湾に面する砂浜の光景。









 与謝野寛(鉄幹)・晶子夫妻の歌碑。





 結構、いろいろな有名人が訪れているようです。



 伝説的な剣豪・岩見重太郎(いわみじゅうたろう)の碑です。




 
 父の仇3人を探し、追い続け、討ち果たした。その場所がここだとされています。
 1615年・大阪夏の陣で、豊臣方について戦い、討ち死にした武将・薄田兼相(すすきだ かねすけ)と同一視されることも多い人物です。
 この剣豪は、狒々や大蛇などの妖怪退治の伝説も残る剣豪です。

 さらに、宮津にある「丹後一の宮」籠神社(このじんじゃ)の狛犬に関する伝説も遺されています。 神社の狛犬が夜毎に動き出して松林に出没し、付近の人々を襲っていたため、岩見重太郎が狛犬の脚を斬りつけて、おとなしくさせた。そんな伝説もあります。
 なお私は、この場所を訪れ、この碑文を読んで初めて、狛犬伝説と岩見重太郎の存在を知ったのです。自分では結構な妖怪マニアのつもりでしたが……まだまだ知らない伝説などもあるのだな、と痛感させられました。
 また「是非ともその伝説の狛犬を観てみたい」と思うようになり、当初は北京都巡りの予定になかった籠神社探訪を加えることにしました。
 その様子は、また後日に本シリーズで紹介します。




 さらに歩くと、いきなり道端に大砲が。





 これは、海軍思想普及(宣伝?)のために、大正12年に海軍大臣によって与えられたものだそうです。



 大砲のあるすぐそばに「天橋立神社」。





 「天橋立大明神」ともいいます。
 主祭神はイザナギ、もしくは豊受大神。大川大明神と海神・八大竜王を祀ります。
 それにしても、ここでも竜神が。
 シリーズ前回の智恩寺といい、この辺りは妙に竜(竜神)と縁があるみたいです。
 やはり「元々は竜神を崇めていた先住民が居て、それが当時密教を重んじていた平安京の政権に取り込まれていったのだろうか?」などと想像してしまいましたが……。
 なお、この神社は元々は智恩寺境内に祀られていたのですが、だいたい中世半ば以降に現在の場所に移されたと考えられています。



 神社の近くに、珍しい井戸のような場所が。





 これは有名な「磯清水」です。





 これは周りが海であるにも関わらず、塩分を含まずに現在も沸き続けているという不思議な水だそうです。
 古くから名水として名高く、和歌や俳句などにも詠まれたそうです。
 ただ、それほどの名水なのに「飲料はご遠慮ください」の注意書きがあったのがちょっと残念です。


 ところで、当初はこのまま天橋立を縦断しきろうかと思っていたのですが。
 この時、雨風が強くなってきました。日も落ちてきて、十分な雨具も持っていなかったので、「これは、橋立大明神様が、今日はもう帰れ、と仰っているのか!?」などと考えて、元来た道を引き返し、天橋立駅へ、宮津市内の宿へと引き返しました(今から思えば……もしかして、橋立大明神様に嫌われていたとか!?)。






 それでは今回はここまで。
 シリーズ次回は、山の上から見た天橋立の全景を、そして有名な「股のぞき」した光景とをお届けします。
 では、また次回。





*天橋立へのアクセスはこちら




*天橋立観光協会のHP
http://www.amanohashidate.jp/




*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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