京都の闇に魅せられて(新館)

北野天満宮の梅と刀・後編 @ 京都妖怪探訪(611)





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 どうも、こんにちは。
 今年も梅の時期になりましたので、今年の霊場魔所の梅花シリーズ。
 前回に続いて、2019年(平成31年)の北野天満宮で。
 今年も北野天満宮の梅を観に行きました。
 また北野天満宮には100本ほどの貴重な宝刀が奉納されているそうで、今回は伝承級の刀・「鬼切丸」をはじめとした貴重な宝刀を目にすることが出来ました。


 宝物殿へ。






 「スマホでのみ」「対象は刀剣類のみ」という限定付きですが、まず目に入ったのが、あの「鬼切丸」です。





 シリーズ第430回でも紹介したことがありますが、復習だと思ってこの「鬼切丸」について少し話を。
 「鬼切」「鬼丸」「髭切」「友切」「獅子ノ子」などいくつもの2つ名を持ち、源氏の象徴として、いくつもの歴史や伝説などに彩られた、歴史・伝説級の宝刀。
 渡辺綱などの英雄が手にたこの名刀に、今年もお目にかかることが出来たとは。
 この宝刀は以下の様な伝説に彩られています。

①罪人で試し切りをしたところ、髭まで切れたので「髭切」と名付けられた。

源為義(みなもとのためよし)の頃には、夜毎に獅子の鳴くような声で吠えたので「獅子の子」と名付けられた。

③「膝丸」の代刀として作られた刀「小鳥」を切ったことから「友切」とも名付けられた。

④源頼朝・義経兄弟の父である源義朝が、当時「友切」の名だったこの宝刀を持っていたにもかかわらず負け戦続きだったので、「この剣の力も失せたのか」と嘆いていた。が、「それは“友切”などという名が悪いからだ。剣の名を髭切に戻せばいい」と八幡大菩薩のお告げがあったので、名を「髭切」に戻した。その後、その子・源頼朝に引き継がれ、源氏に勝利をもたらした。


 そして最も有名な話が、羅生門一条戻り橋で、渡辺綱が鬼の腕を切り落としたという伝説。
 その鬼の正体は伝説上の大鬼・酒呑童子の腹心「茨木童子(いばらぎどうじ)」であるとも、「宇治の橋姫」であるとも言われていますが。
 なお、空を飛んだ鬼に連れ去られそうになった渡辺綱が、鬼の腕を切り落として落ちたその場所が、ここ北野天満宮だったとも伝えられています。その時、渡辺綱が北野天神の加護だと感謝して奉納した灯籠についてシリーズ第174回で紹介しています。


 「鬼切丸」の他にも、北野天満宮に奉納された名刀が展示されていました。
 
 加賀前田家は道真の血を引いているそうで、その縁で北野天満宮に名刀を奉納してきたそうです。
以下はそのうち一本、「銘:青江恒次」とある名刀です。






 刀だけでなく鞘にも意匠が施されたこちらも、前田家奉納の名刀のひとつだったかな?






 刃に精巧な彫りものがしてある短刀。





 これは脇指(わきざし)の一種でしょうか。






 これも脇指の一種でしょうか。えらく太い。






 鋭そうな薙刀です。






 他にも名刀や墨絵など、北野天満宮に奉納されていた神宝が展示されていました。
 なお、北野天満宮にはおよそ100本の名刀が奉納されているそうで、そのうち毎年何本かずつ展示しても、毎年様々な刀が観られるわけです。
 こういう公開展示は今後も、毎年続けていただきたいものですね。


 最後は特別な御朱印を頂いて帰ります。






 また来年。






 今回はここまで。
 また次回。




*北野天満宮へのアクセス・周辺地図はこちら



*北野天満宮のHP
http://www.kitanotenmangu.or.jp/




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ(新)
https://kyotoyokai.jp/



*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ(旧)
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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