京都の闇に魅せられて(新館)

2021年・千本釈迦堂の普賢象桜 @ 京都妖怪探訪(735)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 前回記事からまた間が開いてしまいましたが。
 今年(2021年、令和3年)の『霊場魔所の桜』シリーズの第6回目、今季最後の記事です。
 今回も遅咲きの霊場魔所の桜を巡ります。
 ‘千本釈迦堂’こと、大報恩寺の普賢象桜です。


 まずはいつもの通り、交通アクセスから。
 最寄りの交通機関には京都市営バス停留所「上七軒」停留所があります。


 「上七軒」停留所から少し歩けば、目指す‘千本釈迦堂’大報恩寺の入り口が見えますが。
 その前に、ちょうど昼頃なので、入り口の隣にたつ割烹カフェ『大芳』で腹ごしらえ。








 ここは過去記事でも取り上げたこともあるカフェです。
 割烹料理屋さんがカフェにリニューアルしたという、割烹の技術がカフェメニューに使われている珍しいお店です。
 この辺りを訪れる度に、たいてい立ち寄っている、お気に入りのカフェのひとつです。

 今回はハンバーグランチを。





 名物の手作りプリンも食べたかったのですが、残念ながらこの時はプリンは売り切れ。
 でも、ハンバーグランチを堪能して、千本釈迦堂の境内へ。





 ここの名物のひとつに、過去記事でも紹介したことのある「おかめ桜」と呼ばれるしだれ桜がありますが。
 今回はもう散ってしまった後だったようです。
 今年の桜は、咲くのも散るのも早かったようですが、まさかこんなに早かったとは・・・残念。


 それでも境内にあっちこっちにはまだ咲いている八重桜も。
















 本堂と八重桜。












 千本釈迦堂とは、およそ800年前、安貞元年(1227年)に義空上人によって開創された古刹寺です。
 また、あの応仁の乱で焼け残った、現存する京都最古の木造建築としても有名です。
 現在では、本堂内部の撮影は禁止されている為、今回は撮影できませんでしたが、内部には応仁の乱の時に、槍や刀で付けられたという柱の傷跡も遺っています。
(※なお、シリーズ第178回には、まだ撮影を禁止されていなかった頃に撮った、本堂内部の写真もあります)



 おかめ桜の名の由来ともなった、伝承上のおかめの像も桜に囲まれています。





 このおかめという女性は、ここ千本釈迦堂の象徴ともいうべき存在となっています。
 毎年の節分に行われる「おかめ福節分」では、おかめは暴れる鬼をも鎮めるスーパーヒロインとして活躍します(※シリーズ第605回を参照)。
 このおかめという女性、この古刹に遺るおかめ伝説とはどのようなものか。
 過去記事のおさらいになりますが、ここで簡単に解説します。

 鎌倉時代、京都の西洞院一条の辺りに、長い飛田守高次という大工の棟梁と、その妻・阿亀(おかめ)が住んでいました。
 義空上人が千本釈迦堂を建立し、本堂建立の棟梁に高次が選ばれます。
 しかしここで高次は、信徒が寄進した4本の天柱のうち一本を短く切りすぎてしまうという失敗を犯してしまいます。
 思い悩み続ける夫を見かねた妻・阿亀は、古い記録から「(短く切りすぎてしまった部分に)枡組を用いたらどうか」と提案します。
 これが成功し、見事な本堂の骨組みが出来上がりました。
 しかし阿亀本人は、夫が「女の知恵で成功した」という評価が世間に広まるのを恐れて、本堂上棟式を待たずして自ら生命を断ちました。
(「こういう理由で自殺しなければならないのか?」と、私は疑問に思ったのですが……。当時の感覚というのが、私にはよくわかりません……)
 高次は、上棟式の時に亡き妻の面を御幣につけて飾り、その冥福と本堂の無事完成を祈ったとされます。
 またこの話を聞いた人々は、阿亀の菩提を弔うために、境内に宝篋印塔を建て、それが「おかめ塚」と呼ばれるようになりました。
 またこの話から、「建築工事成就」や「工事安全」、「商売繁盛」、「家内安全・繁栄」、「女性の厄難除け」などを祈る福徳信仰として「おかめ信仰」が広まりました。



 本堂と八重桜、おかめ像を見終わった後、境内にもうひとつの桜の咲く木を見つけました。








 これは、普賢象桜!
 シリーズ前回でも観た、‘千本ゑんま堂’引接寺に咲いていた桜です。
 千本ゑんま堂など、旧蓮台野、船岡山周辺にしか咲いていないという非常に珍しい桜ですが、ここ千本釈迦堂にも咲いていたとは。
 思わぬ発見にうれしくなりましたが、今まで気が付かなかったとは、私もまだまだですね・・・。














 今年はおかめ桜は観られませんでしたが、この普賢象桜を観られて、満足した気持ちで帰路につきました。






 また来年。








 今回はここまで。
 また次回。




*千本釈迦堂・大報恩寺へのアクセスはこちら




*千本釈迦堂・大報恩寺のHP
http://www.daihoonji.com/




*『京都妖怪探訪』シリーズ
https://kyotoyokai.jp/




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