京都の闇に魅せられて(新館)

京都妖怪探訪(144):大津祭と天孫神社





今回から何回かは、京都市に隣接する滋賀県大津市で行われた大津祭をとりあげます。

 大津祭とは、毎年「体育の日」の辺りに行われる天孫神社のお祭りで、滋賀県無形民俗文化財にも指定されています。
 このお祭りの特徴は2つ。
 ひとつは、京都の祇園祭みたいに、故事や伝承などをモチーフに作られた曳山(ひきやま)の巡行が、お囃子付きで行われること。
 もうひとつは、それぞれの曳山でからくり仕掛けが利用された面白い演出が行われることです。
 この祭りの起源については不明確なようですが、古い資料によればその起源は江戸時代のはじめ頃だそうです。
 それによれば、「鍛冶屋町の塩売(塩屋)治兵衛なる人物が、狸の面を被って踊った」というのが始まりで、その後からくり付きの曳山が取り入れられたそうです。

 『京都妖怪探訪』シリーズにとりあげたのは、大津祭で登場する曳山の中に、妖怪や神話などをモチーフにしたものがいくつかあるからです。
 
 今回はまず、天孫神社を訪れてみます。

 JR琵琶湖線・大津駅とその近辺。









 大津駅前からのびている中央大通りを、琵琶湖岸(北向き)に向かって進んでいきます。






 大津地方裁判所前を通過します。






 最初の大きな交差点「京町三丁目」を右折。つまり東側へ。






 天孫神社の入り口が見えてきました。






 ここは桜の名所のひとつでもあるそうです。
 延暦年間(782年~806年)の創建と伝えられますから、かなり歴史の古い神社です。
 祭神は、次の4名。

 彦火火出見尊(ひこほほでのみこと)。「海幸彦・山幸彦」伝説に登場する山幸彦であり、神武天皇の祖父にあたる人物。
 大己貴命(おおなむちのみこと)。地主神社などに祀られている大国主命(おおくにぬしのみこと)。
 国常立尊(くにのとこたちのみこと)。日本神話で天地創造、国土形成の際に登場した根源の神様です。
 仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)。神功皇后の夫で、応神天皇の父とされますが、住吉の神様に逆らって変死を遂げたという奇怪な伝説もあります。

 解説はそれくらいにして、境内の中に入っていきましょう。






 舞殿です。






 境内を少し回ってみます。












 そして本殿です。






 こじんまりとした、普段は静かな神社のようです。
 礼儀として、手を合わせて拝んでいきます。


 今回はここまでにします。
 次回からは、大津祭の曳山を紹介していきます。

 


天孫神社の周辺地図はこちら



天孫神社のホームページ
http://www.tensonjinja.jp/



大津祭・曳山連盟のホームページ
http://www.otsu-matsuri.jp/home/




*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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