感動は命の肥し

曇りなき眼で、物事を見つめるなら必ずや真実を見極めることができる。覚醒の時を生きた記録として。

お祭り騒ぎの皆既日食

2024-04-19 | 日々思うこと
4月8日の午後、アメリカ大陸の大部分で見ることが出来るという事で、ずいぶん前からザワザワしていた日食です。
7年前の2017年の日食は、部分日食のみNJ州でも見ることが出来ましたが、今回の日食は完全なものを見ることが出来る!という事で、行ってきました。

車で北上する事約5時間、そこまで行けばそこは完全な日食を見ることが出来る地域になるのです。

今回の日食体験ツアーは、娘婿がプランしてくれましたので、私はついて行くだけです。

私たちが住んでいる場所でもかなりな部分日食が見れるとの事でしたが、真っ暗になるわけではないとの事で、やはりせっかくなら、真っ暗になるその瞬間を体験したいではないですか。

NY州のカナダに近い場所、シラキュース市の北にある小さな町の大学のキャンパスを選び出かけました。ナイアガラなどの大きな都市は混雑すると言うのがニュースでも頻りに伝えられてましたね。娘婿曰く、だから小さな町を選んだんだとの事。前日の夜に1泊をしたホテルは、1か月以上前の予約でもすでに普段の3倍の値段で300ドル。日食の数日前は、どこもホテルは空いてなく、空いていたとしても1泊500ドルと言う話でした。

州立大学のキャンパスは、日食を見に来る人達の為に8日の月曜日は授業はキャンセル。駐車場もトイレも一般に開放してくれてましたので、おトイレ、駐車場の心配が一切ありませんでした。もちろん、料金は取られませんでした。学生用のカフェもこの日は一般用に営業をしていました。

広い芝生の上にマットを敷いたり、椅子を持ち出して、手持ちのランチを食べたりしながら2時過ぎに始まる日食に備える人たち。キャンパスは北にかなり大きな湖を抱えていて風光明媚、持参したお昼のお弁当を食べた後、湖のほとりで遊んだりしながら時間をつぶしました。

朝は青空だったのに、お昼ごろから急に雲が出てきました。ちょっと心配になりながら2時を待ちます。

雲はところどころ厚い中にも切れ目があり、薄い雲を通して日食が進むのを見ることが出来ました。完全な日食になるまでは肉眼で見るべきではないとの事でしたが、雲がシールドの役割をしていて、月が太陽を完全に覆うその瞬間が近くなると、肉眼でも見ることが出来ました。そして、いよいよリングの状態になった時も、雲が切れて肉眼で見ることが出来ました。

3時20分が完全な日食の時間でしたが、その時間が近づく3時ごろは、夕方の様に辺りは急に暗くなり、気温は急に下がり、そして最後に太陽の光が消えてしまった瞬間、当たりは真っ暗、キャンパス内の街灯がすべて点灯し、ビルディングにも灯りがともり、周りの人の顔も識別できないくらいのまさしく夜、になったのです。ここは夜でも、湖の向こう岸に見える水平線の辺りは、月の影の外であったのでしょう、明るいのがわかりました。

太陽の右下から次第に日食が進みます。完全に月が覆い隠す前の左上にわずかの光を残す太陽です。




下の1枚だけは、感動のあまり慌てて携帯で写した写真です。
月に隠れた太陽の丸いリングが空に浮かび、当たりは真っ暗で、人々は大騒ぎ、花火が上がり、感動の3分間です。


今度は右下から太陽の光が戻ります。少しの光でも、当たりは本当に明るくなるのです。太陽の光って本当に強いのだという事、ありがたいんだという事、思わされた瞬間。





日食が戻り始めて3時半ごろ、取るものとりあえず、そそくさと帰路につきます。周りの人達も同様でした。今からそれぞれ帰路につきますが、相当の渋滞になると想像はしていました。
NJ州の家に帰り着いたのは夜中の12時でした。

たった3分少々の為の今回の1泊2日の車の旅、お金も時間も使いましたが、行ったかい、バッチリあったと思います。

この日の、オモシロ話として。
ウェンディ―と言うハンバーガーチェーンなのですが、日食を見るためのグラスを持参した人は、フリードリンクがもらえたらしいです。

アメリカらしいと思って、皆で失笑したのでした。

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