ほんとうは
ひとりで歩ける。
振り返らず、
ひとりでどこまでも行ける。
だけど
行かない。
あのひとは
心配するのが趣味だから。
そして
あれこれ役に立たない世話を焼くのが好きだから。
心配させてあげるため、
世話をさせてあげるため、
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まだ学生の頃、雨の日は憂鬱でキライだった。
でも、
悲しいことや、嫌なことがあった日に、雨が降ってると嬉しかった。
雨の日、傘をささず、濡れて帰れば、
雨が涙を隠してくれるから。
安心して、涙を流せた。
でも。
君に会ってから、
雨の日に泣けなくなった。
君が、ぼくの頭の上で、ポンと、花を咲かすようになったから。
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