ふと気が付いたが、結婚記念日である。しかも10年目。そんなことをChristianにしゃべったら"That's crazy."と言われた。そしてこの"That's crazy."は「日本語ではなんと言えばいいのか」と尋ねられた。「"クレージー"と言えばいい」と伝えたのだが、「そうじゃない」と返され、なるほどと思った。「今日は10回目の結婚記念日だよ」に対して「それは狂っている」などという反応は、仲のいい友人同士にしたってどう考えてもおかしい。"That's crazy."は多少の賞讃や祝福を込めた驚きの表現なのである。"You're crazy."とは全く違うのだ。その場にいて、話者の顔を見ていれば、その気持ちが分かるからいいが、字面だけを見て英語の勉強をしているとそうはいかない。実際、僕自身も"That's crazy."を訳せと言われて思い浮かんだ日本語は「クレージー」であった。去年は陶器婚式で、英国製のティーカップを買ったが、今年は切りのいい10年目で錫婚式である。何かしたいとこだが、現在妻は地球の裏側に住んでいる。そっとしておくことにしよう。それにしてもあの結婚式から10年が経ったとは驚きだ。次の10年はもっと速いかもしれない。「一昔」という日本語を初めて肌で感じた。