新生バファローズが頑張っているという話

新生バファローズが頑張っている。交流戦の戦績でもだが、スタンド風景がなかなかのものだ。
日経産業新聞の「狙え逆転弾　改革　プロ野球ビジネス」によれば、主催試合９試合の平均観客数は１万６千９４９人だそうだ。
去年までの水増し発表とそう変わっていないどころか、最下位になった頃を上回っている。当日券の売れ行きは前年同期比で５２％アップというのは素晴らしい。

同紙によれば、大阪での営業に力を入れたことが奏効したという。
具体的には吉本興業とのタイアップによる喜劇舞台出演（俺もＣＳで見た）や、野球教室やネッピーの幼稚園訪問などの球場外イベント年間１８０回と実に頑張っている。
ファンの多くがそう思ったように、球団側も旧Ｂｕ消滅のいきさつによる反発が怖かったようだ。

思いっきり後出しじゃんけんで恐縮だが、新生球団は大阪でも受け入れられるのではないかとみていた（某野球掲示板で証拠は残ってるけど）。
そこに野球があって、ユニフォーム着ているのはなじみの選手ということであれば、好きな人は足を運ぶものだろうなと。

それでも新球団ですよーというムードづくりなくしては、ここまでの好調は無かったのではないか。イメージだけが伝わってくる関東のビジターゲームではファンは減った感があるが、大切なのは地元だ。
やればできるを最も難しい地域で証明しつつあるのだから、何とか今の調子で頑張ってもらいたい。

しかし気掛かりなのはオリックス本体の姿勢だ。ここは本業において「やるぞ」と決めたことは全社あげてお祭りのごとくやって、祭りの後はさーっと引いていくというカラーがある。
好調な出足も、今後息切れなどということになったら、イベントの数も減っていきそうな予感がぷんぷん匂う。

ＧＥに対しても共通するが、チームが広告塔でもかまわないと思ってる。ただ広告なら惨めなチーム状態であったり、寂しすぎるスタンド風景じゃカネかける意味も無かろうと。
広告を舐めてはいけない。広告にするなら好感度１位を目指すべきである。

で、好感度１位を目指すためには戦力の充実はもちろん、今の世の中、地元への密着は欠かせないわけで、これは野球のみならずスポーツファンが歓迎する姿勢なんであって、二宮・玉木思想とは矛盾するものではないと思っている。

こないだの四半期決算発表で好調が伝えられた楽天だが、この点で舐めている。
球団の赤字幅が１０億以下になりそうだという自慢めいた発表は、球団のあの成績では広報的に何の自慢にもならない。もちろん「改革」に対しても何の説得力も持たない。

むしろ平均年俸が１２球団最下位のＢｓの活躍のほうが、球団経営は厳しくとも改革への説得力になる…
…というわけで、本日の試合だが、光原がまた頑張ってくれた。投げ方は決してよいと思わないが、あの下半身の粘りが好きだ。あれがある限り今後もやってくれるだろう。

打つほうは早川、平野、後藤が何かチームカラーを象徴する感じに育ちつつあるな。今日対戦したＣが典型だけど、そういう象徴選手ってのはチームごとに自然と出来上がってくるもんなんだよな。一部で人気の塩谷が象徴では厳しいと思うので、今後ともこの路線でひとつ。