kochikika ノート

旧「こちら某中堅企業企画室」。リーマン話、時事の話、パリーグ話など。ぼちぼちやってます。

「萌え声」車掌に降りかかった試練の話

2008-06-16 23:38:22 | 身辺雑記
当方は京王線で通勤しているのだが、先日、女性の車掌さんにぶつかった。
いまやそう珍しくない女性車掌であるが、その人はやや違った。その声が聞こえると、車内の乗客グループから声が漏れてくる。「可愛い声だな」と。

当方は「萌え」なる感情は理解できないのだが、決してその筋の声優のような甘ったるい声ではなかった。例えるなら、野球場で「キッズデー」なんて催しがあると、子供たちが選手紹介のアナウンスをやったりするのだが、あんな感じ。
語尾がしっかり、一所懸命という雰囲気が伝わってくるというか。

おまけにアナウンスを間違えたりするものだから、つい気になってしまう。
未熟者のサービスは時として不快になるものだが、車掌の場合は、手練れによる鼻にかかった名調子の方が鼻につく場合もあるし、聴き取りやすさは充分だったので、割とおだやかな心で乗車することができた。

で、目的地近くの通過待ちの退避駅についたので、停車時間を利用してご尊顔を…と思ったので、乗っていた前のほうの車両から用もないのに後方車両の方に歩いていった。そこで事件は起きた。

中ほどの車両から男性が2,3名ホームに飛び出してきて、車両後方に向かって手を振っている。これは発車を待てという合図だ。
何事かと思って中を見ると、女性が男性の袖を引っつかんで、駅に引きずり出したところだった。

「触ってねえよ!」怒鳴る男性に女性はたじろぎもせずに怖い顔で男性を睨みつける。ついに駅の緊急停止用ベルも鳴らされた。
正直に申し上げれば、この事件よりも、おそらく新人であろうその車掌さんにいきなり試練到来、どうするよ?という思いが先に立ってしまった。

ようやく駅員がおっとり刀で駆けつける。そして遅れること数秒、小さい影がこっちに向かって走ってきた。その走り方は決して「女走り」ではない、見事なフォームだった。彼女は、眼鏡っ娘だった。ご尊顔については、以上。

騒ぎは、手馴れた駅員の処置で程なく収まり、とりあえずは場所を変えて…という話になったようだ。

聞くところによれば、場所を移して駅事務所などに行ったら最後、確実に警察に連行され、その後は有罪率99%、人生破滅の道が待っているとのこと。
列車遅延の理由によくある「線路内に人が立ち入った」というのは、場所を変えるのが嫌な人が逃げたからだという話も聞いたことがある。

ご尊顔を拝した後は、急にわが身に降りかかったら…という思いにかられてしまった。もちろん現場を見ていないので、あの男性がクロかシロかはわからない。
混雑率は150%(新聞は楽に読める)程度だったと思われるので、もし犯罪があったとしたら、かなり大胆だったことになる。

そういう状況下で女性が勇気を振り絞って痴漢に立ち向かうシーンを目撃したとしても、瞬間を見ていなければ、その男性を駅員に突き出す手助けができるかどうか、いや手助けをするかどうか、ちょっと判らないというのが正直なところ。

こういう状況は、本当に被害にあった人たちにとっても不幸な話。
話飛ぶが、サマータイムの効用はよくわからないが、全面導入ではなく、部分導入とすれば、時差通勤となってこの方面では若干の効果があるかもしれないなとも思ったりした。



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2 コメント

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弁護士に言わせれば (もりしゅん)
2008-06-19 01:31:54
 御指摘の通り、場所を変えた場合99%クロ扱いされる事になるからとにかく全力で逃げろちゅー事らしいですね。

 増してやそれが誤解だった場合には、その全力疾走の意味するところを想像するだけでやけに熱くなります。
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Unknown (kochikika)
2008-06-19 21:03:43
いや、ホントに。
例の映画見てから朝の通勤電車が2本早くなりましたもの。
当方、その全力疾走の現場を見たことがあるのですが、エスカレータ逆走して車道を突っ切ってまさに映画みたいな状況。結局捕まっちゃいましたけど。
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