ヨーロッパ人が忙しくない3つの理由(WIRED VISION) - goo ニュース
前回、マクドナルドの裁判を足がかりにして、管理職の範囲の問題や忙しさなどについて浅知恵を巡らしてみました。それにしてもですね、なんで日本人はこんなに疲れているのでしょうね。ワタシの勤め先はかつて通常残業省などと揶揄されたりしたところですが、今もあんまり状況は変わっていないです。
しかし、ブラッセルに赴任して欧州委員会の官僚を相手に仕事するようになった時、いや驚いたのなんのって。彼らの優雅なこと!昼は2時間かけてランチ。6時にはオフィスは無人状態。夏は一ヶ月間バカンス。おまけに給料ははるかに多い。ワタシ心に誓いました。来世も役人やるとしたらヨーロッパ人に生まれて欧州委員会に勤めようって。
ヨーロッパの人たち(ひと括りにしちゃまずいと思うが)と接する機会が非常に少ない当方ではありますが、以前読んだ本にはうろ覚えながら、上記記事とは違ったニュアンスのことが書かれていたのを思い出しました。
著者(日本人♀)の旦那が、たしかオランダ人の中年リーマン&中間管理職。彼が残業しているときに著者が会社を訪ねたところ、若い連中は全員退社していたが、旦那より上級職の人たちは残業していたと。
著者はヨーロッパの人たちはほとんど定時に帰るものだと思っていたが、少なくとも責任や報酬に違いがある管理職はハードワーカーなんだなと意識を新たにしたと。
そこで旦那に、日本の場合は若い連中が残業させられ、管理職ほど早く帰るイメージがあるがどう思うか、と聞いてみたところ、「年をとっての残業はキツい。身体に無理が利く若い連中が残業する日本のやり方がいい」(記憶による意訳)という返事があり、確かにそれはそれで一理あるな…という話。
仕事の中身によるとは思いますが、本の方を正しいとするなら、若いうちに無理するか、責任ある者が必死に働くかという選択になります。で、少なくともネットの世界ではオールドタイプに属するであろう当方からすれば、「身体に無理が利く若い連中が残業する日本のやり方」の方が合理的かなと思います。
日本もあちら流のやり方が入り込んできて、経営者の責任や報酬が上がる傾向にありますから、そうであるならだんだん若い連中の仕事量も減ってきていいはずなんですが、仕事量は減らずに給料だけが減るという状況なのが何とも辛いところ。
ここでストレートな解釈をしてしまうなら、経営者が今以上に働くか、若い連中には給料減分の仕事量に抑えるか、仕事分の給料上げるかという話になります。
この中では給料上げるというのが正しい選択なのかなとも思いますが、記事のほうが正しいとするなら、日本も彼らのようにそこそこレベルの仕事で一定の経済規模、企業業績をキープできるならそれに越したことはないわけです。
元官僚の識者の方には、そういう仕事振りでありながら、なぜに彼らは一定規模のキープが可能なのかという点を詰めていただきたいものであります。