4月4日BSNHKワイルドライフ「自然写真家野生へのまなざし・小原玲 命を守るかわいいは最強だ」を放送されていましたが、見た瞬間虜になりました。小原さんは報道写真の世界で活躍した後、アザラシの赤ちゃんとの出会いをきっかけに動物写真家になりました。そのまなざしの奥には命を守りたいという思いがありました。報道の魂を纏った動物写真家にとって「かわいい」は「守りたい」だったのだと思います。今日はアザラシに絞ってご紹介します。
口語短歌
「アザラシの 素顔を追いて 転身し 守りたいから 感動を撮る」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/c6/3faa1318049be458b756f4b262b3d666.jpg)
「歴史や自分の想いが曲げられる報道写真より、アザラシを撮ってみよう! 人の悲しみを切り取って共感を得るより、自分がいいな、可愛いなと思うものを撮って、人に感動を伝えたい」
と動物写真家に転身されました。
口語短歌
「雪上の 白い世界で 子あざらし ほっこりさせるも 可愛さ募る」
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「動物写真家」への転身を遂げた小原玲さんは、それから29年間も流氷の海に通い、アザラシを撮り続けて来ました。そして「アザラシ赤ちゃん」をテーマにした写真集を10冊も出しています。2014年に出した写真集のタイトルには、小原さんの願いがそのまま投影されています。「好き! を美しく残したい」…。
口語短歌
「休む顔 眺めるだけで ほのぼのと 赤ちゃん寝息 聞こえてきそう」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/1b/4e17a7e3af10e5e0420354c9930ebbeb.jpg)
「アザラシの写真が載っている雑誌の発売日。きれいな女性が僕の写真のページを何度も見つめていました。そして彼女は、定規を使ってページから写真を切り取って、手帳に挟んだんです。人に大事にされる写真を撮りたい、という想いを新たにしました」
口語短歌
「子供たち 世界共通 可愛いくて 喜び希望 見えるものなり」
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「もっとも強い写真は、美しく、喜びや希望が見えるものなのです」
こう語る小原さんは、写真集の発売と合わせて地球の温暖化や自然破壊に警鐘を鳴らす講演会を各地で開いていかれました。沢山の出会いのなかでうれしかったのは、あるお母さんの言葉…。「私が可愛いなと思って買った写真集なんですが、子どもたちのお気に入りで、取られてしまったんですよ」小原さんは生前語っていました。「子どもたちの好奇心に応えられる写真を撮って行きたいですね」
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東京都文京区生まれ。群馬県立前橋高等学校、茨城大学人文学部社会科学科を卒業。報道写真家として、天安門事件、湾岸戦争、ソマリアの飢餓などを取材。天安門事件の写真はLIFE誌のThe Best of LIFE に選ばれました。内外の雑誌で活動した後に、アザラシの赤ちゃんとの出会いを契機に動物写真家に転身。1990年の「アザラシの赤ちゃん」(ネスコ/文藝春秋)は大ヒットとなり、日本でのアザラシの赤ちゃんブームの火付け役となりました。
2021年11月17日、肺癌のため死去。60歳没。
参照
https://news.1242.com/article/166836
「2021年軽井沢レイクガーデンに咲いた薔薇たち」
「マダムフィガロ」2021年10月7日撮影
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/65/d8bcea1e5c78247a99b3730233e19ee3.jpg)