2千年前の聖書断片発掘
60年ぶりの大発見 イスラエル
イスラエル考古学庁(IAA)が公開した、2000年前の
聖書の巻物の断片(2021年3月16日撮影)。
(c)MENAHEM KAHANA / AFP
【AFP=時事】イスラエル政府は16日、新たに発掘された
約2000年前の聖書写本の断片を公開した。
専門家らは、「死海文書」の発見以来、
最も重要な発見だとしている。
断片は、イスラエル南部と
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸の
イスラエル占領地にまたがり広がるユダヤ砂漠の
「恐怖の洞窟」内で、イスラエル考古学庁が発掘した。
洞窟の名は、
内部から多数の骸骨が見つかったことや、
周辺の危険な地形にちなんでいる。
見つかった文書は、ヘブライ語聖書の
ギリシャ語翻訳を巻物に記したもの。
この種の文書の発見は、
1960年代前半以来、約60年ぶりとなる。
文章の大半は
当時広く使われていた古代ギリシャ語で
書かれているが、「神」を意味する言葉は
古代ヘブライ語で書かれている。
イスラエル考古学庁は今回の発見について、
1947年〜56年にヨルダン川西岸の
死海近くにあるクムラン洞窟で見つかった約900点の
聖書写本群「死海文書」に匹敵するものだとしている。
今回の発掘ではその他、
貴重な硬貨の数々や、6000年前の子どもの遺骨、
放射性炭素年代測定で
1万500年前のものと判定された編みかごが
見つかった。同庁はこのかごについて、
「世界最古とみられる」としている。
【翻訳編集】AFPBB News