みんなの声を届けるまで

Voice of patient☆患者の声

はじめに

命にかかわることではないけれど、女性にとって元の姿に戻ることは、前向きに一歩をふみだすためのあとおしです。 Voice of patientでは、女性のがん治療にともなう補整具(医療用ウイッグ、人工乳房、補整下着、パッド等)を医療費控除の対象に!という声を広げ、行政に届ける署名運動を行っています。

告知記念日

2010-12-13 15:57:19 | 患者のきもち
私の告知記念日は、7年前の11月26日。



術前抗がん剤投与の12月19日までの間に、未知の治療に向かう覚悟を決めなければならなかった。

夜は眠れず、パソコンで同じステージの、少しでも成績の良い5年生存率を探し、

朝は暗いうちから目が覚め、冬の澄んだ冷気を感じてぼーっつとしていた。

夕方になるとみぞおちの当たりがザワザワして、幼子のように不安で泣きたくなった。



そんな想いを、7年経った今でも、カラダが覚えているらしい。

急に冬らしくなったここ数日、以前の記憶がフラッシュバックしてきた。

地球温暖化のせいか、少し時期がずれているけれど。。。


がん患者の中には、いろいろな人がいて、

自分を鼓舞して前向きに行きて行く為に、「もっとキレイになるぞ~」という女性もいるし、

私のように、それどころではなくなってしまう人もいる。


化学療法の副作用で寝たきりになってしまった私は、メイクもマニキュアも、ぱったりしなくなった。

どちらかというと、アンチエイジングが趣味だったのに、

清潔な肌にファンデーションを塗ることに不快感を感じ、マニキュアで爪が呼吸できなくなるのも嫌になった。



別に、特別キレイでなくても、ふつうに生きていられればいい。そう思っていた私でも、脱毛した髪には医療用ウイッグが不可欠になってしまった。

今と違って選択の余地がほとんどなかった当時、自分の年代にあったものがなく、罹患前の自分とのイメージギャップに愕然として、ますますおしゃれをする気も失せてしまった。

当たり前だと思っていた外見が失われた時の失望感はこんなに大きいものか、と実感した。



そして7年後、やっとマニキュアを塗る楽しさを思い出し、こんな署名運動を手がけることになった。



「女性のがん治療に伴う補整具を、医療費控除の対象に!」



今現在も、女性としてのボディ・イメージのギャップに悩んでいるがん患者さんが大勢います。

行政を動かすには、数の力が必要です。みんなの声を届ける為に、声の輪を広げましょう

電子署名は、左サイドの署名tvのリンクからできます。

賛同してくださる方は、ブログやtwitterでご紹介下さるとうれしいです。

署名tvのサイトでは、ブログパーツも用意してあります。ご協力おねがいします。



電子署名のコメント欄より

「このご意見に全面的に賛成します。私も出来る限り尽力させていただきたいと思い、署名させていただきます。」

「頑張ってください!同じ女として応援しています。」






















前向きなホルモンヌに!

2010-12-05 01:11:26 | 患者のきもち
すっかりごぶさたしてしまいました。

気がつけば、2週間以上も更新していません。

さすがにがん友さんから「また気分が落ち込んでいるんじゃないの?大丈夫?」とメールをいただいてしまいました。


そうなんです、ホルモン療法の副作用で体が重~くなったり、憂鬱になったり、逆にハイテンションになってイライラしたり。。。


乳がんの術後の補助療法としてホルモン療法をつづけているのですが、その副作用で上記の様な副作用が出てしまうのです。

ホルモン療法には女性ホルモンの働きを抑えたり、女性ホルモンを作らなくさせたりといった作用があるので、更年期障害の症状が出てしまうわけです。

そろそろ、リアル更年期なお年頃に加え、細々と作られている女性ホルモンすら抹殺してしまうのですから、自律神経のバランスもくずれようというもの。

女性ホルモンをエサにするタイプのがんに対して、エサを与えないことで再発のリスクを抑えているわけですから、命と引き換えに人によって5年から10年は副作用とつきあっていかなければなりません。

最近では私のようなホルモン療法を受けている女性のことを、ホルモンヌと呼ぶとか。。。



「どうせ治療を続けるなら、前向きなホルモンヌになろう」と、ちょうど鳥取からNPOの総会のために上京していたホルモンヌ、ちぃさんを誘って、久しぶりに漢方の先生のところへ行って来ました。

「漢方の力をかりて、バランスを取りもどそう!」作戦です。

このところちょっとさぼっていたので、今回は初心に戻って生薬を処方していただき、煎じることに。


この先生の処方は量が多いことで有名なので、一日分がこの量です。


始めはやかんで煮出していましたが、毎日では大変なので、今ではマイコン煎じ器にお世話になっています。


香りも、味も、かなり濃厚です。

久しぶりの生薬は、体があたたまり、代謝がよくなったような気がします。



また、ヨイショと腰を上げ、ゆっくり歩いて行きたいと思います。

電子署名も700人を超えました。

みなさん引き続き、署名運動にご協力おねがいします。応援してくださいね~


※ちなみに、生薬ビギナーのちいさんは、3回分を1回分まで煮詰めてしまい、そのカレーのようなドロドロの物体を、ぐいっと飲み干したとか。

・・・きっと、かなり効果があると思います。



電子署名のコメントより

応援してます!実現、ファイト!!

ありがとうございます!何よりのクスリとなります。











こころのケア

2010-11-17 17:29:48 | 患者のきもち
医療用ウイッグやその他女性のがん治療にともなう補整具は、

「医療行為ではないから、保険適応外。医療費控除の対象にもならない」

と、いわれます。



まだまだ社会や家庭で頑張りたい年代の女性たちにとって、外見の変化は大問題。

元の自分の姿とのギャップに、引きこもってしまう事もあります。


補整具の力を借りて、自分に戻る。

それを医療行為とはいわないけれど、人間としての自尊心を取り戻す、心のケアではないかと思うのです。






電子署名によせられたコメントより

乳房や頭髪等に限らず、体の一部を失った人の精神的苦痛は極めて厳しいものである。

これを原因として鬱症状を発しているとすれば、その治療手段として補正具は有効であり、

この視点から考えれば、保険の適用や医療費控除の対象とすることは当然である。

得に有職者にあっては、活力を復活させることになり、国益につながる。

















患者サポート2:こころの癒し

2010-11-16 16:09:18 | 患者のきもち
がん患者として前向きに行きて行く為には、医療情報を得て納得した治療を受ける事が重要ですが、

もうひとつ、とてもおおきな要素があります。

それは、不安や恐怖、怒りなど負の感情で疲れてしまったこころをいやして、自分らしさを取り戻すこと。


植物の香りの力をかりてこころとからだを癒すアロマテラピーは、最も身近にある療法のひとつでしょう。



ということで、日曜日に開催された、乳がん患者を対象としたアロマの講習会「素敵にアロマテラピー」に参加してきました。





Ruban Rose(仏語でピンクリボン)という、アロマテラピーやハーブが大好きな乳がん体験者の会が主宰です。
Ruban Roseでは、Voice of patientの署名運動に賛同していただき、ブログにリンクを貼ってご協力いただいています。



今回は、アロマテラピーをする上で、乳がん患者に対する注意点などもお聞きできるということで、日頃疑問に思っていた事なども質問させていただきました。

いちばん気になっていたのはやはり、ホルモン療法を受けている者として、エストロゲン作用のある精油は使用できるのかどうかということです。
多少の芳香のみなら大丈夫ということで、安心して使用できそうです。

その他、さまざまな注意事項や、精油のプロフィールの説明の後は、各自の好みの精油を使った、マッサージオイルとハンドクリームづくりです。




私は、スイートアーオンドオイルをベースにしたマッサージオイルにはラベンダー、ジュニパー、ペパーミントをブレンド。

ハンドクリームには、ラベンダーとジュニパーをブレンドしました。

癒しと、むくみ予防、肌荒れ、肩こりを意識したつもりです。

オイルの入ったビーカーに固形の飽和脂肪酸を入れて湯煎で溶かし、それが冷えて固まるとクリームになるのですが、みなさん理科の実験状態で、楽しく作業を進めていました。



安全性を確認した上で、自分の心地よいと思える精油をかぐのは、ほっとするひとときです。

不安なとき、悲しいとき、イライラするとき、植物の力をかりるのもいいかもしれません。









受け入れるということ

2010-10-25 21:04:13 | 患者のきもち
ありのままの自分を受け入れるとラクになれる。。。

と、本には書いてあります。


いろんなものを失って、悲しい自分。  情けない自分。

他人がもっているものをうらやんでしまう自分。



そして、そんな感情を、いやだな~と思う自分。




でも、現実なんだから、仕方ないか。。。




いま、自分が、うれしいな~とか、楽しいな~とか、おいしいな~と思えることを積み重ねて、


穏やかにほほえんでいられる人になりたいのです。