永続優良企業への「変化と継続」井上経営研究所

中小零細ファミリー企業版『長寿幸せ企業』の実践経営事典2019
なぜあの会社が短期間で無借金会社に生まれ変わったのか?

一人で悩まないでください!

 「心の富」を無くさない限り必ず再起のチャンスがあります。  形のあるものを手放すことが再起への最短距離です。時間が掛かっても迷惑をかけた方々に対して道義的責任を果たせる近道なのです。  「倒産」は犯罪ではありません。  「倒産」という言葉の響きは実態とかけ離れすぎているのです。「倒産」という言葉は一人歩きしすぎています。一般の方は倒産の実態についてあまりに無知すぎるのです。自分自身の世界で倒産を空想しないで下さい。倒産は事業にとっての最後の権利なのです。もがき苦しんでいるあなたを救ってくれる最後の手段なのです。  もちろん私は「倒産」など薦めているわけでは決してありません。 私の仕事は医師と同じく経営危機に陥った会社の検診をし、適切な薬をお渡しし、時には手術を施して健康体にすることです。 しかし病気に末期症状があるように事業にも薬や手術ではどうにもならない状態があります。こうした状況になっても会社や財産を手放そうとしないことが再起へのチャンスさえも失わせることになるのです。  「捨てなければ得られない」 重荷を捨ててみてください。今までのことが嘘のように安寧な生活を得ることができます。貧しくても心の平和や充足感からこそ新しいエネルギーが沸いてくるのです。

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第5章(4)「心田開発」と「分度(入るを量りて、出るを制す)」

2017年05月30日 | 第5章 健全企業の「人間学」を学ぶ

第5章 健全企業の経営実学「人間学」を学ぶ

(4)「心田開発」と「分度(入るを量りて、出るを制す)」

 知識や技術を学んで実践習慣化して知能や技能として習得していく「時務学」に対して、「人間学」とは「道徳心」を身に着け習慣化することです。
 人はまず一生懸命に働き、働けることに幸せを感じます。そして、小さな仕事を継続して、小を積む努力を続けて大をなすことに幸せを感じる。それを自らのために使うのではなく、倹約に倹約を重ね必要な分だけを家族とともに使うことに幸せを感じる。さらに余財を家族の未来や社会に与えることに幸せを感じるのです。


 二宮尊徳は、このような幸せを感じれる心を育むことを「心田開発」とよんで人間学の柱としています。このような心を育てれば、人への思いやりがある「道徳心」のある人が育ち、世の中が良くなっていくと言っています。

 今週は「入るを量りて、出るを制す」を紹介します。
 四書五経の五経のひとつ礼記の言葉ですが、それよりも二宮金次郎の言葉で知られています。また、稲盛和夫がJAL再生を引き受けられた時の記者会見でこの言葉を使われてその決意を述べられたことが記憶に新しいですね。

 どんな財政の再建でも、その基本は、「入るを量って、出ずるを制す」である。
「入るを量る」ことが出来なければ、「出ずるを制す」しか方法がない。
分度とは言ってみれば、「自己の能力を知り、それに応じた生活の限度を定めること」である。
「わたしのやり方は、質素、倹約を旨とし、それによって余剰を生み出し、その余剰で他人の苦難を救い、それぞれが刻苦精励して、家業に励み、善行を積んで悪行はなさず、よく働いて、一家の安全をはかるというやり方である。どの家もこのように努力すれば、貧しい村も豊かになり、滅亡寸前の村も必ず復興できる。」
 これは「二宮金次郎の一生」(三戸岡道夫著 栄光出版社)からの抜粋ですが、まさに経営再建、企業再生の真髄を捉えています。一般的な再建プログラムが「一時しのぎ」に始終するのは、まさにこの基本的な原理原則を「芯柱」にしていないからです。

 たとえば、再建プログラムの「経費削減対策」が「経費節約」にしかなってなっていないのは、「指数」や「%」で「数字」を捏ねくり回すことしかやっていないからです。

 既存のやり方で前年以上に頑張って働いても、「入る」は減るのが当たり前の経営環境のなかで、「辻褄合わせ」や「ゴールシーク」で予算を作るから、結果的に赤字の垂れ流しが続くのです。まずは、「出るを制す」予算を作成し、「余剰」「分度外」を必死で生みだすのです。
 もちろん、具体的な「出るを制す」には知恵が必要です。
 (三戸岡道夫「二宮金次郎の一生」栄光出版社p56~)に二宮尊徳が服部家の復興の中で借金を頼みにきた女中に薪の節約で借金を返す方法を教えるくだりがあります。

  • 今の方法では薪は節約できない
  • 鍋の底の鍋墨を落とすこと、火が鍋底に丸く当たるように鍋を置くこと、に因って薪は完全燃焼するので一日薪二本が節約できる
  • 薪が完全燃焼すると、残り火の火力も強くよい消し炭ができる
  • この残り火でお惣菜の煮炊きくらいはできる

と具体的にどうすれば倹約できるのかの知恵を授け、

  • 一日薪二本が節約できれば、百日で二百本の薪のお金を生み出すことができる
    とアドバイスしています。

 これは非常に重要な事で、経営者は社員に「経費が多すぎるから、もっと減らせ」などと頭ごなしに何度言っても、社員さんは動こうとはしません。なぜなら、倹約の知恵がなければ単純に使えるものが少なくなって、社員さんの負担が増えてしまうからです。

 炊き事をしても、二宮尊徳の方法なら、完全燃焼するので煙にむせることもなく、鍋底も汚れにくいので鍋を洗う手間も少なくなって女中さんも助かります。

 そうして生み出した「余剰」「分度外」を変事のために蓄え、未来の売り上げの核となる「新規事業対策」や「人」につぎ込んでいくこと、これが「入るを量りる」ということです。

 「分度」を決めることが出来、「至誠」と「勤労」を「習慣」化し、継続できれば、どん底の陥った中小零細企業も必ず再建から健全企業へと変化できると確信しています。

次回は、第5章 健全企業の経営実学「人間学」の

(5)「未来へ、社員へ、家族へ、社会への『推譲』」 (仮題)を予定しています。  

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

 1.「経営救急クリニック

 2.「長寿幸せ企業への道

 3.「事業承継・M&A

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第5章(3)小を積む努力なしに夢の実現はない「積小為大」は地味なことの積み重ね

2017年05月16日 | 第5章 健全企業の「人間学」を学ぶ

第5章 健全企業の経営実学「人間学」を学ぶ

(3)小を積む努力なしに夢の実現はない「積小為大」は地味なことの積み重ね

 

二宮尊徳は
 「大事をなしとげようと思う者は、先ず小さなことを怠らず努めるがよい。それは、小を積んで大となるからである。大体、普通、世間の人は事をしようとして、小事を怠り、でき難いことに頭を悩ましているが、でき易いことに努めない。それで大きなことも出来ない。大は小を積んで、大となることを知らぬからである。
 一万石の米は一粒ずつ積んだもの。一万町歩の田は一鍬ずつの積んだもの。万里の道は一歩ずつ積み重ねたもの。高い築山も、もっこ一杯ずつの土を積んだものなのだ。だから小事を努めて怠らなければ、大事は必ず成就する。小事を努めず怠るものが、どうして大事を成し遂げることができよう。」1と「積小為大」を訴えています。

 

「はじめの一歩末の千里」や「千里の道も一歩から」ということわざがありますが、脳研究者の池谷裕二さんは脳から見ても、「何事も始めたら半分は終了」2と次のように説明しています。

 「脳には入力と出力があります。いや、身体感覚(入力)と身体運動(出力)の二点こそが、脳にとって外部との接点の全てです。ですから、入力と出力はともに重要です。
 しかし、入力と出力、あえてどちらが重要かと問われれば、私は躊躇なく『出力』と答えます。感覚ではなく、運動が重要だということです。
 理由の一つは(中略)脳は出力することで記憶すると。脳に記憶される情報は、どれだけ頻繁に脳にその情報が入って来たかではなく、どれほどその情報が必要とされる状況に至ったか、つまりその情報をどれほど使ったかを基準にして選択されます。(中略)
 『やる気』も同様です。
やる気が出たからやるというより、やり始めるとやる気が出ると言うケースが意外と多くあります。年末の大掃除などはよい例で、乗り気がしないまま始めたかもしれませんが、いざ作業を開始すると、次第に気分が乗ってきて、部屋をすっかりきれいにしてしまったと言う経験が誰にでもある筈です。
『何事も始めた時点で、もう半分は終わったようなもの』とはよく言ったものです。」

 

 ともかくどんな大事であろうと、それに至る小事を先ず躊躇なく始めることが肝心です。
 私事ですが、家内と南米を旅行することになり、簡単な挨拶や買い物くらいスペイン語で出来たらいいなと思い、アルファベトもまともに知らないのにスカイプ(Skype)で中米のグアテマラの先生とマンツーマンで会話できるという講座を申し込みました。出発前の一月間で、10回のトラベルコースの授業を受け旅行をしてみると、めちゃくちゃなスペイン語でいい加減に喋っても、意外に意思疎通が出来て、より楽しい旅行になりました。
 帰国後、家内に「結構通じていたね」とおだてられ、もっと喋れたらもっと旅行が楽しくなるだろうと、こんどは文法中心のアカデミー初級コースとやらに挑戦してみました。時差の関係で早朝5時~7時に授業が始まります。ラテン系の語学の特徴である動詞の変化に出会ったからは、毎回「もう止めたい、もう止めよう。」ばかりでしたが、なんとか毎月50分、6~10回の授業を二回り以上若い先生に励まされながらですが「石の上にも三年」を達成してしまいました。

 

 記憶力も悪くなり、なんとか授業前30分程度の勉強時間しか確保できない私でも、授業と合わせて毎回80分の積み重ねも3年で300回近く、合計400時間くらい勉強したことになります。公立中学の3年間の英語の授業時間は、おおよそ270時間程度と言われていますので、旅先で出会ったスペイン語圏の人びととの簡単な会話くらいは出来る程度の語学力がついたという実感があります。まさに「小を積む」の威力です。

 

 こう書くと、「積小為大」の威力はよく理解できるが、継続するのがむずかしいと多くの皆さんがおっしゃいます。全くその通りです。私も早朝5時から始まるのスペイン語会話は、コーヒーとバナナなど軽い朝食をパソコンの前に準備した後、スカイプの準備や、数十分の予習やらで4時過ぎにはベッドから離れなければいけませんので毎回怠け心との戦いの連続でした。

 

 毎日いやいやはじまる私のスペイン語会話も、グアテマラの先生との会話が始まるとすぐに、眠たい、休みたいという気はなくなります。50分のレッスンが終わった時はうまくできても出来なくても爽やかな気分に満たされて幸せな気分になります。

 みなさんの会社の仕事でも、現場の始業前のルーティンワークや後片付け、経理の日々の伝票整理や入力作業などは、「明日まとめてやろう」「今日は時間がないから」などのり気がない自分にいろいろな理由付けをして、後々大慌てすることになっていませんか。

 

 決断したことや、やらなければいけないことは色々考えるより、まずは小さなことから行動に移してみることです。始めれば「最初の一歩で道半ば」ということになります。

 

1石川佐智子「世界に誇る日本の道徳力 心に響く二宮尊徳90の名言」コスモトゥーワン
2池谷裕二「脳には妙なクセがある」扶桑社p327

  

次回は、第5章 健全企業の経営実学「人間学」の

 

(4)「心田開発」(仮題)を予定しています。 

 

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第5章(2)まずは勤労から

2017年05月09日 | 第5章 健全企業の「人間学」を学ぶ

第5章 健全企業の経営実学「人間学」を学ぶ

(2)まずは勤労から

 

 【経営再建プログラム】で債務超過や連続赤字などの経営危機を脱出する企業の第一条件は何かをよく問われます。

 

「ひとはすべからく勤労して、後に富を得る」と二宮尊徳が言い、

 

 

松下幸之助は

「自分なりに、一日一日を精いっぱい働きました。最初から今日のような大きな会社にしようとか、したいなどといったことは夢にも考えませんでした。ただその日その日を一生懸命誠実に働くという状態だったと思います。(中略)『ほんとうにきょうは、われながらよく働いたな』と、しみじみ充実感を味わい、幸せを感じた」1と述懐しています。

 

 

 

 河井継之助が「峠」(司馬遼太郎)で「志ほど世にとけやすく、壊れやすく、砕けやすいものはない」と言っているように、小さなことを地道な努力で継続していくことは、誰にとっても難しいことです。

 

 誰もが苦しいと思うことやいやだと思うことを継続し、習慣や楽しみに出来る人を「偉人」と言うのかもしれません。

 

 野球選手イチローで注目すべきは、試合以外でのルーティンワークや生活習慣でしょう。彼を敢えて天才と呼ぶのなら、彼こそ「継続の天才」です。

 

 

 

 私の「再建プログラム」で、企業を倒産の淵から脱し、正常企業から優良企業、無借金企業に変えていくことの出来た経営者は、決して特別、高学歴でも、頭のいい人でもありません。

 

まずは、よく働く人であることです。
 再建するのに必要な「知識」を習得したら、その「知識」を地道に行動に移し「知恵」とし、習慣化させ、自らを変えることの出来る人です。

 

 実際に、「再建プログラム」に着手した中で、高学歴、有名大学卒の経営者の方が脱落、中断してしまう確率が高いのが現実です。学力が高い経営者は総じて情報力も高いので、「もっと簡単に」「もっと楽に」「もっと早く」と「魔法の杖」を求める傾向にあります。

 また、「成功事例」が大好きで、「カンブリア宮殿」などのTV番組や成功体験を書いた書籍などで感激するとすぐに真似したがる傾向がありますが、フォームだけイチロー選手の真似をしても全く打てないのと同じでほとんど失敗に終わります。
 スポーツや芸術、音楽などすべて基本を学び、繰り返して継続し基本を身につけることが必要です。陸上競技で単に走り続けているだけでは早くなりません。水泳ではいくら我流で泳いでも早くはなりません。それが、一流の選手やコーチに付いて、机上の理論を学び、アドバイスを受けながら実践していくと普通のひとでもおどろくほど早く走れたり、泳げたり出来るようになります。理論で学び、実践で身体に染み込ませていくのです。これは経営でも同じです。

 


 伝統的な匠の技などは、盗み見して学ぶ必要がありましたが、現在の経営の基礎的なことは誰でも学ぶことが出来ます。後ほどお話させていただく「時務学」における「経営会計」2や「経営戦略」「マーケティング」を学んでいるのと、学ばなくて全く知らないのではその後の経営に大きな違いが出てきます。

 

 

 

 もちろん私は「魔法の杖」は持っていません。「必ず再生できる」などと謳っている書籍やコンサルタントなどの「魔法の杖」で達成出来る「再生」はどうも私が考えているものと言葉の意味が違うようです。

 

 会社分割など「外科的治療」で会社の存続は確保できても、経営者や会社の体質が変わらなければ、早晩、経営危機に陥るのは目に見えています。体質を変えるには「内科的治療」が絶対に必要です。

 

 

 

 「内科的治療」に「知識」として、難しい作業はありません。強いて言えば、前月の決算を10日までに自社で作成することくらいでしょうか。これとて、「会計王」や「弥生会計」などの手軽で簡単な会計ソフトのお陰で、簿記知識など出来なくても誰でもできるようになります。一定期間自ら経理を手伝い、伝票を起票して、自社で月次試算表や決算書を作成できるようになれば、お金がどう動いていくのかが理解できるようになります。貸借対照表の資産の部や負債の部の勘定科目がなぜこの並び方になっているのかがわかり、キャッシュフローが見えてきます。投資や借入がどのように影響してくるのかも見抜ける芽が育ってきます。

 

 このようなことも、毎日継続して入力することを歯磨きのように習慣化させることが出来れば、経営者でなくても誰でもできるのです。

 

 「人間学」を学ぶ第一歩は目の前にある自分の仕事に一所懸命取り組み、松下幸之助のように
「ほんとうにきょうは、われながらよく働いたな」と、しみじみ充実感を味わい、幸せを感じることなのです。

 

1松下幸之助「人間としての成功」PHP文庫p27

 

2管理会計や事前会計とも同意。経営に必要な内部会計のこと。税務署や金融機関などの外部に対して必要なものを制度会計、事後会計、財務会計と呼ぶ。

次回は、第5章 健全企業の経営実学「人間学」の

(3)小を積む努力なしに夢の実現はない「積小為大」は地味なことの積み重ね(仮題)を予定しています。 

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

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  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

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第5章健全企業の経営実学「人間学」を学ぶ(1)人間学と時務学

2017年05月02日 | 第5章 健全企業の「人間学」を学ぶ

第5章 健全企業の経営実学「人間学」を学ぶ
(1)人間学と時務学

 私の言う「健全企業」は企業の規模や売上が大きくなくても、財務的に健全で、目先の利益にとらわれない使命や理念を持った企業のことです。

 健全とは、広辞苑によると
① 健やかで病気のないこと。たっしゃ。
② 意志が確固で中庸を失わぬ状態。感情に偏せず、分別のあること。
とあります。一般的に、売上や大きな会社や上場会社の方が、耳には心よいかもしれません。しかし、何代も続き、従業員や関係者に幸せを感じさせることのできる『長寿幸せ企業』になり得る資格があるのは健全企業のほうだと思います。


 まず、その健全企業になるために学ばなければならないのが「人間学」と「時務学」です」。
 あなたは「本末転倒」という言葉をお聞きになったことがありますか?
 本末転倒とは物事の根本や本質である「本」と枝葉末節である「末」を取り違えるという意味です。

 私は、伊與田覺先生の人間学講座をはじめて受講させていただいた時に、長寿企業と急激に拡大したにも関わらず次期経営者への継承もできないで消えていく企業の違いをはっきり掴むことが出来ました。長寿幸せ企業の入り口にさえ到達できないのは、本末転倒どころか、取り違える「本」さえないことが大きな原因なのです。

 経営実学における「本」を「人間学」といい、「末」を「時務学」といいます。ここで間違ってはいけないのは、人間学が時務学より大事ということではありません。

 本と末の例をあげてみましょう。
道徳 と 知識・技術
経(縦糸) と 緯(横糸)
学 と 芸

 確かに、時流がどんどん変化していく昨今、変化に対応できない企業は長寿の老舗企業であってもあっという間に消えていく運命にあります。逆に、新興企業が新しい知識や技術を身につけることによってあっという間に時代の流れに乗り、売上を拡大することができます。しかし、天地自然の理で、急激に成長した(大きくなった)ものがそのままの勢いで成長すれば、ある時点から必ず急激に衰退していきます。これを避けるために本を守り、末を時代とともに変化させることができる企業のみが長生きできるのです。


 渋沢栄一は本を「論語=道徳」末を「算盤(そろばん)=経済」とし、論語と算盤、すなわち「道徳と経済は一致する」と言っています。
 「道徳」とは三省堂 大辞林 によると
「ある社会で,人々がそれによって善悪・正邪を判断し,正しく行為するための規範の総体。法律と違い外的強制力としてではなく,個々人の内面的原理として働くものをいい,また宗教と異なって超越者との関係ではなく人間相互の関係を規定するもの。」とあります。

 それでは、経営における道徳とはどういうことを言うのでしょうか。経営における道徳を五徳(注1)の「仁義礼智信」でかんがえてみましょう。


 困っている人を助けられる企業であり、困っている人を助けられる商品やサービスを提供できること。思いやりのある経営をすること。長寿幸せ企業の理念や家訓には必ずと言っていいほど入っている。


 法律的な正悪よりも、誰が見ても社会常識上正しいと思う経営をすること。「先義後利」(注2)の経営。理念や家訓ではなく、信条や行動規範に入れている長寿幸せ企業も多い。


恕につながる思いやりのある言動を当たり前とする経営。笑顔の挨拶・応対。後に使う人のために、使ったものはもとに戻す。使った前より綺麗にする。人の気分を害する服装をしない。TPOにあった服装をする。これを守ることによってもののムダが省かれるばかりでなく、人間関係も円滑になっていく。


 智とは単に書物や人から聞いたりした知識のことではなく、知識が行動や実践をすることで会得した知恵のことです。私はこの歳になってようやく、学歴がない人が齢を重ねることによって、いくら知識を勉強して得ても到底かなわないところがあるということ痛感しています。
「60歳にならないと60歳のことはわからない」というのは本当です。ですから自分より年長の方は尊敬の礼で接し、学ばなければなりません。後継者であれば、先代の考え方は古いと断じるのではなく、「三年父の道を改むる無くんば、孝というべし」を守るべきだと思います。そうしていくことによって、経営者としての正しい判断判断能力が身についてくるのです。例え、パートタイマーのおばさんでも同じです。目上の人をぞんざいに扱う人は、いくら仕事ができても、人の上につけるべきではありません。いつか必ず問題を犯してしまいます。


 信とは人を裏切らないことです。人を裏切らなければ、商品やサービスはもちろん、会社にも信用がついてきますが、度々ニュースで登場する老舗企業であっても「先利後義」の会社はあっという間に信を失い衰退してしまいます。


 私は論語を伊與田先生を始め、加地伸行先生(注3)青柳浩明先生(注4)、安岡定子先生(注5)の講座や書籍から学ばせていただいています。その論語の中に好きな言葉が幾つもありますが、特に
「性、相近きなり。習、相遠きなり。」(注6)
という言葉が大好きです。人の生まれつきに大きな差はないが、生まれた後の躾や教育、習慣によって大きな差ができるという意味です。

 これから学んでいく人間学においては、先生や親から躾けられたり、学んだりした道徳や礼儀が習慣化され、自然とあなた自身の身に備わっていきます。それらは、苦しい時にあなた自身を奮い立たせ、もし自ら変えられない状況に陥っても、不思議とあなたを助けてくれる人が現れるものです。まさに論語の
「徳は孤ならず、必ず隣あり」
です。

 時務学も知識として知っても全く経営には役に立ちません。行動を起こして、実践し、失敗し、また実践し、継続し続けなければなければ、経営に役立つ知恵には変わっていきません。技術も同じく技能に変わるまでは行動、失敗、挑戦、継続が必要です。

 そして長い年月がたって、常に自分のはるか前を歩き、学生時代に自分は逆立ちしたってかなわないと思っていた秀才の同級生が、気がつけば自分のずっと後ろを歩いていると感じることは珍しいことではありません。そのうえ、人間学や時務学が身についていれば、自分が人より優れているかどうかはあまり気にしなくなっているはずです。

(注1) 五つの徳目。仁・義・礼・智・信。あるいは温・良・恭・倹・譲。また,五行(ごぎよう)(木・火・土・金・水)の徳など。(大辞林第三版の解説より)
(注2) 利益よりも正しい行いを優先すること
(注3) 大阪大学名誉教授、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所所長で論語研究の第一人者
(注4) 儒者。特にビジネス論語として中国古典の知恵を実務の実践に活かすことに注力している


(注5)  安岡正篤の次男・正泰の長女。特に「銀座寺子屋こども論語塾」、「斯文会・湯島聖堂こども論語塾」などで幼児などへの講座で有名。

(注6) 「論語」陽貨第十七

次回は、第5章 健全企業の経営実学「人間学」の

(1)「人間学」と「時務学」(仮題)を予定しています。 

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井上経営研究所代表者のプロフィール

 井上 雅司(いのうえ まさじ) 1951年和歌山県生まれ。 早稲田大学教育学部卒業後日本航空開発株式会社を経てスーパーマケットを創業。20余年の経営の後倒産。自らの経験を踏まえ「倒産から学ぶ『経営実学』」を研究。自分と同じ体験をする人を一人でも少なくしたいの信念のもと「追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を目指して、2002年、「経営救急クリニック」井上経営研究所を設立。2002年、「追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業を『経営再建プログラム』で再生させる「経営救急クリニック」事業を創業。  さらに再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、優良企業、無借金企業(超優良企業)そして、企業に関わる多くの人が幸せになれる「幸せ企業」にまで一気に生まれ変わらせる企業再生手法を確立。  2010年、永続幸せ企業をめざす中小零細ファミリー企業のための「『長寿幸せ企業』への道」事業を開始。 ●企業再生コンサルタント   ●論語指導士(論語教育普及機構認定資格) ●M&Aシニアエキスパート(一般社団法人金融財政事情研究会認定資格) ●事業承継・M&Aエキスパート(同)

井上経営研究所とは

 井上経営研究所は中小零細企業の再生・再建から健全企業化、さらに『長寿幸せ企業』への道をお手伝いする経営コンサルタント事務所です。  ホームオフィスは、紀伊半島の最南端から少し北西(大阪寄り)に戻った 南高梅や紀州備長炭で有名な自然に恵まれた「みなべ町」という小さな町にあります。この町から日本全国にクライアント様を持ち、対応させていただいています。私、井上雅司がこの不便な田舎価値を起点にビジネスを展開している理由は、プロフィールをお読み頂ければお分かりいただけると思いますが、私が人生の危機に陥った時、全てを掛けて私を助けてくれた、年老いた両親がいるからです。  また、コンサルタント事務所といっても、総務以外は、すべてのサービス業務やプログラム診断業務はもちろん、経理も、このホームページ作成も、全て私一人で対応させていただいています。  というわけですので、無料相談といえどすべて私が直接責任をもって対応させていただいています。