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零式艦上戦闘機（６） 零戦の初戦果
昭和１５年（１９４０）９月１３日（金）
８時３０分 進藤大尉を先頭に、進藤大尉率いる中隊７機と、白根中尉率いる第２中隊６機からなる１３機の零戦は、漢口（かんこう）基地から重慶に向けて出撃した。
途中、宜昌（ぎしょう）基地で給油と昼食をすませ、陸攻隊２７機を援護しながら重慶上空に侵入。
激しい対空砲火に見舞われるも敵戦闘機の姿はなく、１３時３０分過ぎに重慶（じゅうけい）の爆撃を終了すると、陸攻隊とともに帰投を開始した。
それから約１５分後、重慶上空に残していた偵察機から、
「Ｂ区高サ五○○○米（メートル）戦闘機三○機 左廻リ 一三五〇」との電信を受けると、進藤大尉は直ちに零戦隊１３機を引き連れ、重慶に機首を向けた。
１４時ごろ 高度６，５００ｍで再び重慶上空に侵入すると、高度５，０００ｍで反攻してくる敵機３０機を発見！
中国軍機は、世界初のソ連製低翼単葉機Ｉ-１６と、複葉機のＩ-１５の混成編隊の３０機だ。
倍以上の数など恐れるに足りず、進藤大尉は太陽を背に敵機編隊に突入すると、すぐに乱戦となり旋回能力、速度、上昇力に優れた零戦は次々と敵機を撃墜していった。
特に２０ｍｍ機銃は、敵機の翼を吹き飛ばすは、５０ｃｍもの穴をあけ空中分解させるは、凄まじいい威力を発揮した。
また、超低空飛行で逃げる適機を、優速にものをいわせて追いつめ、逃げ切れない敵機はついに地面に激突した。
気が付いてみると、重慶上空には零戦ばかりになり、撃墜撃破は実に２７機！
不吉な１３日の金曜日は、敵戦闘機隊にもたらされたのであった。
そして零戦隊は、漢口基地までの途中にある、宜昌（ぎしょう）基地に集合してみると、１機が着陸時に片輪が出ずに転覆するという事故があったものの、全１３機が無事帰還という華々しいデビュー戦を飾ったのでありました。
今年は、あれから７３年。
今でも毎年９月１３日には靖国神社で、「零戦搭乗員会」が開催されているそうです。
＜関連＞
零式艦上戦闘機（３２） ゼロファイターゴッド（岩井 勉） 2014-03-15
零式艦上戦闘機（７） 引込脚 2013-09-21 につづく～
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