鉄道模型は、見学者の数の多さで、模型が走るのもよく見えなかった。でも、代わりにわかったこと。それは、このジオラマの指揮者である「運転士」の指差し確認のポーズ。これは見ものです。同時に何本もの列車を動かしながら、口頭で説明もする、音楽や証明も調節するというマルチな活躍。
15分の運転時間が終わって、第2展示場へ行ってみました。展示されている車両は3年前と変わっていませんが、みんな新しく塗装し直されてずいぶんきれいになっています。男前を上げてこれからどこかへお出かけするようです。閉館と塗装。このギャップがまた寂しい。
今度は展示室に戻って、「52年の軌跡展」を見学。ここで気づいたのは、鉄道模型パノラマ室のレイアウトは基本的にオープンから変わっていないらしいということ。ただ、オープン当初は全体が今よりもっと田舎でした。今は、高層ビルやマンションも建って、この50年間、都市化が進んできたということのようです。
2回目の鉄道模型運転を見るためにもう少し時間をつぶしてみよう。たくさんのファンが書いたメッセージカードを読んでみよう。やはり、一番ぐっと来るのは、親に連れられてきた自分が今度は子供を連れてきたというようなメッセージです。
- 子供のころよく来ていました。父親になり、我が子と最後に来館できて幸せです。長い間、お疲れ様でした。ありがとう。
- 34才の「息子」が年長の頃に連れて来て…今はその子供の「年長」の孫と来ています。閉館寂しいです。
鉄道や乗り物って子供は好きですし、鉄道というものがある部分、たくさんの人生を乗せてきたということでもあり、交通科学博物館が、それぞれの人の人生の鏡みたいな側面があるんでしょうね。そして親から子供へ、子供から孫へと人生の鏡は受け継がれていく。大阪にはUSJという魅力的なテーマパークがありますが、おそらくこういう受け継がれ方はしないでしょう。少しセンチメンタルな気分になってしまいました。
やがて、鉄道模型パノラマ室の時間。今回は幼稚園児がもういなくて、平均年齢がぐっと上がりました。最前列の椅子には高齢者がいっぱい。いくつになってもみんな鉄道が好きなのですね。私は、その「運転士」殿の後方に立って、操作の始終を見てやろうというハラです。やはり大胆な指差し確認。列車を見ているよりずっと楽しい。
交通科学博物館が閉館して、2年後だかに京都、梅小路に京都鉄道博物館がオープンするそうです。大宮の鉄道博物館、名古屋港のリニア・鉄道館。新しい博物館がどんどんできていますから、JR西日本も新しい博物館に挑戦してもらわなければなりません。期待しましょう。
交通科学博物館。ありがとうございました。お疲れ様でした。
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