なぜかドヤドヤと人が大勢乗ってきたのである。終点までもう一眠りしようと思っていた私は大勢の人の気配に目を開けた。目を開けて度肝をぬかれた。なんと鹿の群れが大勢乗ってきたのである。「おいおい、この汽車だぜ、俺たちの道を分断すのは」「そう、私などは何度も子供と引き離されたわ」「俺なんぞは‥、ちくしょう、子供を跳ね飛ばされたんだ‥」「ぎょっ、人が人が乗っているぞ!」「何~!」そして鹿達は私の方へと近づいてきたのである。「なぜだ、なぜ私達の道を取り上げる、なぜ私達を苦しめる!」私は鹿達のけんまくと怒りに満ちた形相に恐れを覚え身の危険さえ感じ「いや‥、私は何も‥、ただこの汽車に‥乗っているだけで‥‥」言葉さえシドロモドロになりひたすら言い訳を繰り返した。それでも鹿達は許さんという顔で迫ってくる。続く‥。
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