切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

2022年 京都の桜 大報恩寺(千本釈迦堂) 京都市上京区  2022.4.5

2022-04-09 21:48:55 | 撮影
 

『大報恩寺 (千本釈迦堂)
瑞応山と号する真言宗智山派の寺院で、千本釈迦堂の名で知られている。
 承久三年(一二二一)藤原秀衡の孫、義空上人が、猫間中納言光隆の家卒、岸高より寄進を受けたこの地に、小堂を建て、一仏十弟子像を安置したのが当寺の起りといわれている。当初、倶舎、天台、真言の三宗の霊場として、堂塔伽藍も整い、壮麗を極めたが、応仁の乱をはじめ、度々の火災のため堂宇を消失してしまった。
 現在唯一残る本堂(釈迦堂)は、本市に現存する最古の仏堂遺構で、国宝に指定されている。堂内には、行快作の本尊釈迦如来坐像を安置、また霊宝殿内には快慶作の十大弟子像をはじめ、六観音菩薩像、千手観音立像、銅像釈迦誕生仏立像など数多くの文化財を所蔵している。
 また、毎年、二月にはおかめ福節分会、七月には陶器供養、八月には六道まいり、十二月には大根焚きなど多彩な行事が営まれ、多くの人々で賑わう。
 京都市』 (駒札より)

  

 千本釈迦堂へはほぼ2年に1回訪れている。もちろん桜のシーズンだ。境内には桜そのものは数えるほどしかないものの、メインの大きなしだれ桜が有名であり、背後にある国宝の本堂と共に非常に有名だ。今年はほぼ満開の時に訪れることができ、いい状態の写真が撮れたと思う。
 こちらでは一年中本堂も宝物館も公開されており、無料駐車場もある。非常に行きやすいお寺だ。従って訪れるたびに本堂の内部や宝物館にもついつい入ってしまう。

   

 本堂は鎌倉初期の建造物であり、応仁の乱や天明の大火を無事に乗り越えて800年も経つ。今に残る京都市内でも最古級の木造建造物。これに匹敵するのは三十三間堂の本堂(国宝)であり、法界寺の本堂(国宝)となる。
 堂内に入ると太い柱が何本も巨大な構造物を支えており、重厚感がある。太い柱には15世紀の応仁の乱によって、この内部でも戦いが行われその時の刀傷の跡が今現在も明確に残っている。そういった意味では過去の長い歴史を、今に残す貴重な存在だと言える。ただ単に本堂を外から見るだけではなく、ぜひ内部にも入って見ることがお勧めだ。

 
  (パンフレットより)
 宝物館の方にも貴重な仏像群がずらりと並ぶ。定朝に端を発する快慶派の仏師による作品が多い。ほとんどが国の重要文化財に指定されており、鎌倉時代のものとなる。これらを見るだけでも非常に値打ちがあり、やはり何度見ても飽きることのないものだと言える。
 この日も比較的多くの人がカメラを持って、あるいはスマホを持って訪れており、桜を中心に写真を撮っていたが、宝物館に入ってくる人は非常に少ない。ある意味もったいないことだと思う。私のようにあちこちで仏像を見ている者にとってみれば、以前に見たことがある仏像も、あれこれ混ざり合ってどれがどれだか分からなくなってしまうので、こうして改めて拝見することにしている。いいものは何度見てもいいものだ。無論、しだれ桜も。

  
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