切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

建仁寺塔頭 両足院    京都市東山区     2022.6.10

2022-06-21 23:01:09 | 撮影
 

 建仁寺は四条通りと五条通りの中間、また東大路通と鴨川のあいだにある。住宅や商店その他が密集する中に、広大な敷地を持つ大寺院だ。臨済宗の禅寺であり、鎌倉幕府が誕生してまもなく2代将軍源頼家が援助し、栄西によって創建された。当時は現在よりもさらに広大な境内を持つ巨大寺院で、50余りの塔頭寺院を有していた。創建された年が建仁2年であったところから、その年号をとって建仁寺とされた。俵屋宗達の風神雷神図はあまりにも有名。

     

 現在では塔頭寺院の数は大きく減っているが、両足院はその塔頭の一つである。元は鎌倉時代に創建された知足院があり、その別院として創建されることになった。
 本尊は鎌倉時代作の阿弥陀如来立像。文化財指定は受けていない。また境内の毘沙門天堂には毘沙門天像が安置されている。これは黒田官兵衛の息子である黒田長政が関ヶ原の戦いで身につけていたものとされており、開運勝利のご利益があるとされている。

     

 この日はたまたま特別公開の期間であり、内部に入ることができた。塔頭寺院というのは大概が外からはよく分からないが、内部に入ってみると予想以上に広大な敷地を持ち、本堂や方丈だけではなく、見事な庭園を有するところが多い。この両足院も順路に従って方丈や書院などの建物を順に巡っていく。目の前には見事な庭園が広がり、これは「半夏生(はんげしょう)の庭」として知られている。途中で庭園に降りることができて、やはり道に沿って回遊することができる。撮影する上では建物内からの撮影だけでなく、庭園から建物を撮影といったふうに、様々な構図を楽しむことができる。この庭園は京都市の名勝庭園に指定されている。

 また両足院は、かつて中国から日本へ帰化した僧が、日本に初めて饅頭を伝えたところとしても有名だ。寺には京都市指定・登録文化財の「饅頭屋町文書」があって、貴重な資料として知られる。

    
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