JR奈良線城陽駅から東の方へ約2km弱。近くには府立城陽高校や本殿が重要文化財に指定されている水度神社などがある。ここの寺院は2つの別々の寺院ではなく、常光庵に西光院が同居するという珍しい形式をとっている。
門前には柿本人麻呂と芭蕉の像が安置されている。非常によく目立つ。この2つのお寺はもちろんもともとは別々のお寺だった。
歴史的には西光院の方が古く、平安時代中頃の開創と言われる。そういった意味では約1000年の歴史を持つ由緒ある寺院だ。一方の常光庵はもともと現在の京都市下京区に開かれ戦国時代の終わり頃の開創となる。後に西光院が衰退し、そんな中西光院の住職が常光庵に同居を申し込んだのがきっかけで、それ以降城陽市に移転した後もそれが続いている。
柿本人麻呂との関係は西光院の僧が、門前にその像が包まれて置かれているものを見つけ、本堂に安置したことによって縁があるものとされたようだ。芭蕉との関係はもともと 東山区にあった芭蕉堂が失われたのを西光院の別院として、芭蕉堂を再建したのが縁となって今現在もそれが続いている。こうして今現在は2つのお寺の、共同の本堂に芭蕉の像が安置されている。
特に公開日ではなかったので、本堂内を拝観することはできなかったが、門前に置かれた像がその様子を表していると思う。さすがに2つのお寺が一緒になっていることで、建物や 境内等非常に綺麗に整備されており、本堂の扁額にも両者の寺名が掲げられている。
浄土宗のお寺であり本尊は阿弥陀如来となる。