きらせん

仙台のきらめき










東北大学公共政策大学院准教授
佐分利 応貴

 「地域文化」

2008-01-01 22:57:53 | Weblog

  地域文化の保存は、ライフワークではないがライフテーマである。
  自然を守るのも大事だが、地域の無形文化財の方が絶滅の危機に瀕している。

  伝統芸能、伝統行事、伝統工芸、およそ「伝統」と名のつくものは衰退産業。
  ニュースなどで取り上げられるのも、その価値を見いだしての報道というよりただのルーチンワーク。

  そんな中で、JTBの「るるぶ」が雑煮特集をしている。えらい。
  http://www.rurubu.com/season/winter/ozoni/ozoni.asp
  報道が保存を保証するわけではないが、取組として重要である。

  ちなみにウチの実家(旧岐阜県土岐郡笠原町:現多治見市)の雑煮はこんな感じ。るるぶによればもろ名古屋の雑煮らしいが、これは父方(隣町の土岐市)の雑煮で、母方(笠原町)は違うらしいし。う~ん。

  

  
  形のあるものはいい。古くからの習慣や風習、方言、老人の戦時中の記憶など、いま集めないと10年後には絶対に手に入らないものもある。毎日どんどん失われているのに、保存できないことが残念でならない。農村漁村の120万人体験留学もいいが、小・中学生による老人の記憶データベース化事業を早急に始めるべきである。「いろどり」の横石さんではないが、老人に「出番」を与えることが、最大の福祉(生きがい)であり、健康増進方法なのだから。
  例えば70歳以上の人は全員小学生・中学生からインタビューを受け、それをデータとして保存する。これで地域の記憶、年代の記憶の相関関係が見えるようになる。学問的にも非常に価値が高いはず。社会科や総合教育の時間でやればコストはかからない。パソコンは各学校にあるので、文科省かどこかのアーカイブにフォーマットを決めて入力させればいいだけだ。

  福田首相、老人の代弁者として(失礼)いかがでしょう?
     


 「小島よしお」

2008-01-01 21:28:53 | Weblog

  元旦の挨拶をすませて、すぐに岐阜から水戸に移動。
  中央自動車道が雪のため、やむなく東名から。

  初富士はややかげっている。
  

  だが夕日は美しい。
  

  途中のサービスエリアで、小島よしおのお菓子を発見。
  
  「静岡土産なのに静岡でつくってねぇ
   でもそんなの関係ねぇ!
   お土産を パパに買って ピーアール (オッパッピー)」

  すげぇ。。。
  ちなみに栃木製でした。
  この商売根性、東北も見習うべきか。
  (しかも、おそらく本人には金を払っていないのでは… 
   でもそんなの関係ねぇ?)

  小島よしおは札幌雪祭りに出るらしい。
  命がけだと本人も言っていたが。


 「学問」

2008-01-01 09:35:16 | Weblog
  天に星、地には花、人に愛を。


  年が明けた。
  喪中のため、年が明けても「おめでとう」とは言えない。
  喪中は神社にはお参りできない。「穢れ」だかららしい。(なぜだ?)
  喪中はお寺にはお参りできるらしい。(なぜだ?)

  節分で喪が明けるところもあれば、3回忌で喪が明けるところもあれば、四十九日で喪が明けるところもある。(なぜだ?)

  大学で宗教社会学を研究していた(専攻していたのは経済だが)のに知らないことだらけ。


  学問の出発点は好奇心である。
  「なぜだ?」という感覚。
  「すごい!」という感性。
  この「?」と「!」、そして通奏低音としての欲望が文明をここまで高めてきた。
  
  自分にもし誰にも負けないものがあるとしたら、
  それは学問への欲望である。