きらせん

仙台のきらめき










東北大学公共政策大学院准教授
佐分利 応貴

 「コミュニケーション」

2008-01-11 23:07:39 | Weblog

  公共政策大学院修士課程2年生の、卒論(リサーチペーパー)の締め切り日。
  自分の担当は4人だが、無事に提出できただろうか?
  (〆切りが過ぎても誰からも「提出しました。お世話になりました。」の連絡がない。全くもってけしからん。)

  普通、卒論は指導教官が学生の生殺与奪の権利を握っている。
  本来であれば原稿を何度も突き返し、赤を入れて(修正して)、レベルを上げるところではあるが、ついてこれたのは1名だけ。口ではちゃんと説明できるのに、文章にすると支離滅裂になるのは、日頃文章を書いていないからだろうか? それとも法学部生は卒論がないから論文の書き方を知らないのか? 少なくとも、①ロジックが組めていない、②全く薬になっていない(政策提言先に採用もされず、感謝もされない)、リサーチペーパーは合格などとんでもないが、どうなることやら。(内容が心配なら相談にこればいいのに。まぁ、院生はすべて自己責任が原則だから仕方ない。)

  
  夜、ベンチャー企業パフのK社長、仙台の元気企業サイデックのS社長、自動車部品メーカーであるケーヒン人事部のA課長との懇談会。
  A課長曰く、「最近、何でもメールで済ませるようになってきたんですよね、ウチの会社も。言いにくいことを、会って言いたくないからメールで済ませるとか。クレーム対応をメールでするとか、最悪ですよね。」

  「そうそう。あり得ないよね。逃げに使っている。」
  「コミュニケーションを分かっていないんですよね。 コミュニケーションってのは、相手に伝えて、納得させて、やってもらって、成果を出すところまでやってはじめてコミュニケーションなんですよね。だから直接会って話をしないとダメで、だから新幹線に乗って会いに行くんですよね。」

  おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!
  
  久々に金言をget。
  そうなんだよなぁ。ただメールで流すだけでは、成果を出すどころか、やってもらうことも、納得してもらうことも、ひょっとしたら伝わってさえいないかもしれない。
  リサーチペーパーも一緒。書くだけでは、成果を出すどころか、実施してもらうことも、納得してもらうことも、ひょっとしたら相手に伝わってさえいないかもしれない。

  できてるようで、できてないのがコミュニケーション。
  A課長、勉強になりました。
   
    
  
  カマスの実験のカマスの開き。