地域文化の保存は、ライフワークではないがライフテーマである。
自然を守るのも大事だが、地域の無形文化財の方が絶滅の危機に瀕している。
伝統芸能、伝統行事、伝統工芸、およそ「伝統」と名のつくものは衰退産業。
ニュースなどで取り上げられるのも、その価値を見いだしての報道というよりただのルーチンワーク。
そんな中で、JTBの「るるぶ」が雑煮特集をしている。えらい。
http://www.rurubu.com/season/winter/ozoni/ozoni.asp
報道が保存を保証するわけではないが、取組として重要である。
ちなみにウチの実家(旧岐阜県土岐郡笠原町:現多治見市)の雑煮はこんな感じ。るるぶによればもろ名古屋の雑煮らしいが、これは父方(隣町の土岐市)の雑煮で、母方(笠原町)は違うらしいし。う~ん。
形のあるものはいい。古くからの習慣や風習、方言、老人の戦時中の記憶など、いま集めないと10年後には絶対に手に入らないものもある。毎日どんどん失われているのに、保存できないことが残念でならない。農村漁村の120万人体験留学もいいが、小・中学生による老人の記憶データベース化事業を早急に始めるべきである。「いろどり」の横石さんではないが、老人に「出番」を与えることが、最大の福祉(生きがい)であり、健康増進方法なのだから。
例えば70歳以上の人は全員小学生・中学生からインタビューを受け、それをデータとして保存する。これで地域の記憶、年代の記憶の相関関係が見えるようになる。学問的にも非常に価値が高いはず。社会科や総合教育の時間でやればコストはかからない。パソコンは各学校にあるので、文科省かどこかのアーカイブにフォーマットを決めて入力させればいいだけだ。
福田首相、老人の代弁者として(失礼)いかがでしょう?