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今日のころころこころ

2023・1・26 資生堂ギャラリー 16th shiseido art egg「岡ともみ サカサゴト」。あの世とこの世の境目。

銀座の資生堂ギャラリーへ。

16th shiseido art egg。
シセイドウアートエッグは2006年に始まった公募プログラム。
新進アーティストによる「新しい美の発見と創造」を応援する。
今回で16回目。
今回の入選者は、岡ともみ、ユ・ソラ、佐藤壮馬の3氏。
1月24日~2月26日は岡ともみの展覧会。
「サカサゴト」。
ギャラリーへ階段をおりていくと黒電話があった。

キャプションのままに受話器をとる。
ヂヂヂと雑音がする。
会場は目が慣れないうちは漆黒にすら感じるほどに照明を落としている。
12の柱時計。

柱時計の盤面は反転し針は逆回転しそれぞれに時を刻む。

いにしえよりこの世とあの世はすべてあべこべと考えられていた。
今でも死者が出た際には様々な動作等を日常とは逆に行う風習が残る。
岡は自身の祖父の葬儀での経験からこの「サカサゴト」という風習に着目し、簡略化や形骸化の進む葬送の形や死との向き合い方について模索していく。
柱時計の振り子部分に日本各地に伝わる様々な葬儀の場面が揺らめく。







柱時計をひとつひとつ丹念に覗き込んでいくうちに、死者の旅のためへのそれぞれの心使いが見えてくる。
優しく丁寧な葬送儀式が見えてくる。
そういえば、私の父は死ぬことを異常なまでに怖がっていた。誰だって死ぬのは怖いけど、お盆に親の墓に行くことすら忌嫌うほどに恐れていた。
父にとってみればあの世とこの世は完全に分断された世界であったのだろう。
どうしてそうなったかはわからないけど、実に仲の悪い父娘だったけど、ふと気の毒な人だったんだと思ったが不思議。



コメント一覧

kinntilyann
日々さま
わお!
古希おめでとうございます(^^)/

縄文の頃にはすでにそうだったという仮説もあります。
でも今の感覚とはたぶん違うかな。
生と死は表裏一体なのですが、今のように避けることが可能と錯覚できる時代ではなかったから、この世もあの世もあるという実感があったのかもしれません。

そもそも話しをしたこともほとんど無く声の記憶が無いに等しいほどに仲の悪い父でしたので、懐かしいということはありませんが、なんか哀れを感じたのでした。
ほんの少しでいいから死と向き合うことができる人だったら精神的に豊かな人生を送れたと思うのですが。
k_funaki_love
こんにちは。
いにしえからこの世とあの世は逆なんだ…
だから亡くなった人の寝かせ方も反対なんだ!
あと6日で70歳になるのに知らないことばかりだわ。
仲の良くない親子でもふと懐かしくなるのはやっぱり親子だからかなぁ。
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