今日も元気さんぽ俳句メシ

散歩は吟行まいにち吟行雨の日はぐるぐる部屋でさんぽ

箸で載す和菓子の飾り金縷梅

2022-02-15 08:51:50 | 春の俳句



              まんさくや猫と出くわす山の中





              山小屋のにほひのしたる金縷梅





              まんさくや遠く一両電車ゆく





              まんさくや鍬に眩しく空の映ゆ


              まんさくや朗らか爺の笑ひ皺



茶色の枯れたような、まんさくもありますね。金縷梅と書いて、「まんさく」と「きんろばい」と二通り読めるんですね♪
昨夜と今朝は、冷え込みが緩くて助かりました。灯油が残りもう少なくて、小さい火にしています。今朝など早春の匂いが空気に漂ってます。プンプカ梅の匂いも混ざって。




絵踏してまともに見れぬマリア像

2022-02-14 07:56:33 | 春の俳句



              踏絵して母に抱きつき泣く子かな





              踏みゆけば破れてゐたる踏絵かな





              踏絵せし足腫れあがれ腐れゆけ





              覚悟決め思ひとどまる踏絵かな





              ロザリオを手に偲びたる絵踏かな





              鬼となり腹の児のため絵踏せし



昨日の「日曜俳句」の季題は「絵踏」でした。
始めて知った次第です。歳時記を見てても、これまで目にも留めず見落としてたようです。
江戸時代に、幕府によって行われていたキリシタン弾圧です。毎年、正月から三月頃まで行われていたようです。キリストやマリアの絵を紙や木に描いたものを踏ませていたそうです。住民みんな全員に踏ませるので、破れない真鍮に彫ったものになって行ったそうです。何と、二百三十年間も続いたんですね。長崎など信者が多かったから大勢の信者が捕らえられて無残な目にあったのでしょう。悲惨な歴史です。
踏絵の資料などはあるけど、こういう季語には現場主義派もさすがにお手上げでしょう。想像して詠むしかあらへん。
昨日は冷たい雨の一日で真冬並みでした。今日は12度くらいまで上がるとか。一息つけます。今日はバレンタイン?最後にチョコを貰ったのは、もう何年前だろう。



早春や早起きの得したやうな

2022-02-13 06:56:49 | 春の俳句



              二ン月のしわしわなクロワッサン


              二ン月や風抜けるドーナツの穴





              二ン月の日の差すカフェの窓辺かな


              二ン月や胸にあれこれ膨らみぬ


              二ン月や怒ったやうなトースター





              二ン月や具のスカスカサンドイッチ


              二ン月の唇舐むるハーブ飴


              寺屋根の薄く二月の日を広げ



久しぶりに早起きした。これから日に日に早起きが楽しくなる。早起きすると時間に余裕ができる。昨日、道端にタンポポを見つけた。沈丁花ももう咲き出すだろう。蕾が赤いマッチのように集まっていた。


早春のいびつに剥けし茹で卵

2022-02-12 18:46:45 | 春の俳句



              早春の磯の香もとめ海鮮丼


              早春の光あつまる金物屋





              早春や靴の濡れゆく野のさんぽ





              早春や錆びし鎖の船着場


              早春や駆けて来るわんぱくぼうず


              早春の音カキーンと凡フライ


              早春の直球ささるミットかな


              早春の光の映ゆるユニホーム


              早春のスパイク跡のグラウンド


              早春の消ゆる魔球や老投手





              早春のメガホンや女子マネージャー



今日、病院がたいへん混んでいた。何故だろうと思ったら、休み明けだからだろう。休み前でもあるし。待つだけで疲れてしまう。オミクロン株で余計に神経を使う。先生も大変だ。終えて外に出たら、すぐ近くの施設で集団接種をやっていた。高齢者の3回目接種だったのかな?良い天気で、風もあまりなくて日差しは早春の暖かさだった。



神様は厠にもゐて建国祭

2022-02-11 12:17:35 | 春の俳句



              鎮もる建国記念日村社





              紀元節樹齢遥かな夫婦杉





              樹洞の中に射す日や紀元節






              痩せし僧肥えたる僧や梅花節


              建国祭国旗掲げぬ国となり


              狛犬の威風堂々梅花節



子供の頃、きちんと畳まれた日の丸を広げた時の箪笥の匂い。脳裏に今も微かに残っている。
いつの頃から掲げなくなったのでしょう。
そのくせオリンピックなどでは誇らしげ。