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毎日更新!中谷比佐子のきもの365日 Part2

きものの話題を毎日書きます。

優れものの絹

2013年05月02日 | 日記
いま若杉友子さんの「自給自足」関連の本が売れに売れているそうです
若杉さんは「一汁一菜」をもう60年も実行していらっしゃる
白髪はなく歯も健在眼鏡もせず耳も聞こえる76歳
すべて食べ物からこの健康をいただいていると胸を張る

旬の物をいただき肉や乳製品卵魚の類も口になさらない
日の出前に起きて野良仕事をし
講演やセミナーで全国を飛び回っているそうです
外食も一切なさらない

また家も古民家を改造し電気製品一切使っていないと仰って居ます
食と住は人間としての生活の最も完成されたものでしょう

みんながみんな農業ができるわけではなく
全く逆の生活をして人生を送る方の方が多いと思うのです
そういう方のために
若杉さんに近づくコースとして私は絹を身につける事をおすすめします

絹繊維が持つ良質のタンパク質は
直接肌に纏うだけで血液の循環が良くなり
細胞の整列が調うそうです
そうすると内臓までも調整できるので少々変な物を体内に入れても
解毒してくれるらしい
そういう研究が完成しました

先日その研究の成果を直接取材してきました
衣食住と「衣」が先に来るこの意味がこんなに深い物だと
その取材で知る事が出来ました
絹を肌に付けましょう

mataware

2013年05月01日 | 日記
チョットハズカシイのでローマ字でタイトルを書きました
つまり男性がつかう「すててこ」なのですが
女性用に用を足すとき汚さないように工夫をした縫い方の物です

丈は膝下まであります
ウエストはゴムです
その上に湯文字を着けますと腰の線がスッキリと美しい
この冬は大活躍でした

温かいし絹で作っていますので肌に気持ちいいのです
syoutuをはきませんのできものの腰回りがスッキリ
それでいて不安定な感じがなく優れもの

少しずつ人気商品になっていて
なんと
「夏物でほしい」
という方が増えました

この仕立ては和裁と洋裁の両方をマスターした方でないと上手に仕立て上がりません
こんな小さな物でも自分の主張があるのですね

というより
私自身が求める物が洋の要素を取り入れた和の物が着心地良いという感覚なのでしょう
昔の女性と行動がまるきり違いますし
体型も変わりました
直線の布を纏うだけでは満足する着方ができなくなっているのかもしれません

ベビー服で育った世代がもう90%以上でしょう
そうすると身体の意識も当然変わるのも致し方ありませんね
それでも
自然に即した着方を追究したいと思っています

胸当て締め

2013年04月30日 | 日記
20年くらい前友人のT子さんが乳がんに罹り
右の乳房を摘出してしまいました
きものが大好きなのですが
もう着られないと嘆くので
一生懸命考えて絹の「胸当て締め」を考案しました
15センチくらいの幅の絹の伊達締めです

其れをまず素肌の胸に締めます
そうすると2つの乳房があるような形になるのですね
その上に衽の附いた肌襦袢をきて
そこには3センチ幅のやはり絹の胸当て締めを当てます

その上から長襦袢を着ると
もう全く通常の胸の方と変わりません
T子さんは婚葬は必ずお着物と決めていらっしゃるので
「比佐子さん大助かり、商品化なされば」
といつも感謝の言葉をいただきます

其れで商品化しましたら
結構そう云う方が多いのですね静かにブームを起こしています
この胸当て締めはまだ元気だった頃の姑に手作りでつくって頂いたのですが
さすがに経験の深さ細かいところまで工夫をして使いやすくなっています

さて
最近衿がドウモ逃げるのです
その原因を探っていたらなんと私バストが大きかったのです
それは最近ブラジャーの寸法を計っていて分かりました
其れでさっそく今朝その胸当て締めをいたしましたら
快調です

インクジェットのきもの

2013年04月29日 | 日記
きものの染めも大きな改革の波に洗われています
スクリーンで印刷して染めるというのから
今度はインクジェット染め
今振り袖とか小紋の多くはこのインクジェット

前に一度取材したことがある述ですが
其れは風呂敷や長襦袢の小物でした
でもその技術が発達して今やきものにーー

悪いとかいいとか正直判断できません
なぜなら誰が見てもすぐに型染めと手描きとインクジェットの差がわからないのです
「わかる必要があるのかな」
という気にもなります

手描きだけの時代から型染め技術ができ
今度はシルクスクリーンという印刷きもの
そしてインクジェット
技術の改革といわれればそうだと思います

ではあなた着ますかと問われれば今は着ませんと答えるでしょう

インクゼットのきものが手描きのきものよりはるかに安いものになれば
それはきものの世界での大きな改革になるでしょう
しかし素人が見てもわからないという逆手を取って
値段も結構なものになっている売り場を見ると首をかしげます

目の前でしっかりと図案を書きひと筆一筆描いていく人たちの仕事は
絶対におろそかにできません
きものの尊厳というものを考えてしまう日々です

大人ピンク

2013年04月28日 | 日記
毎年緑が多くなる今頃
「もう今年は無理かな」
と取り出すピンクの江戸小紋極行儀
其れを私は勝手に「大人ピンク」と呼んで20年着続けているのです
そう毎年

そして今日も取り出しました
この極行儀という江戸小紋は拡大鏡で覧ないと柄が分かりません
よくつくってくださったわとかんしんしながら手を通しています
そう毎年

今日は白い纐纈の袋帯に日本画の先生が藤の花を手描きした帯を締めました
というのも昨日の「比佐子つれづれ」にいらした方の数人が
藤の花の帯を締めていらしてとてもステキでしたの

「アッそうだ私も持っている」
と取り出しました
昨年も一昨年もついに出番なしで忘れられていました
この帯はなんと40年物
できた当時はほぼ毎日締めて喜んでいましたのにーー

今年は藤の花の咲くのが早く皆さん慌てて藤の花の帯を取り出したようです

私実は藤棚の藤の花を春日大社で見たとき
その存在感に圧倒されました
東京も亀戸の天神様の藤棚の藤が見事

現実の藤は男のようなたくましさがあり
帯に描かれた藤は優雅で優しい感じに描かれています

藤原家の力を思い出す藤棚ですがーーー

でも大人ピンクの極行儀にはあいます