goo blog サービス終了のお知らせ 

毎日更新!中谷比佐子のきもの365日 Part2

きものの話題を毎日書きます。

赤い色物

2013年05月07日 | 日記
やってしまいましたね
紅絹の裾よけで力布が白の晒し
そこがそれはそれは美しい紅色に染まりましたよ
不思議なことに
染めむらができませんうーーーんと考えています

梅酢をたらせば色落ちが防げるのですが
なんともザッパナセイカクチャカチャカと行動して後で後悔
こう言う失敗をせぬためにお知らせしておきましょう

昔の人は本当に凄いと思います
自分で梅干しを漬けますね
そうすると当然梅酢ができます
この梅酢お料理に使ってもお味に深みが出ますし
サラダのドレッシングには最高です

更に二日酔い食べ過ぎの一杯にも重宝
梅干しは弱いという人でもこう言う液体の物は呑みやすい

私も結婚15年くらいまでは母伝授の梅干し漬けタクワン・らっきょ・白菜漬け
と熱心にやっていましたけどだんだんオサボリ精神満開でーーー

でも一度でもそう言う期間があったことは
日本の文化に自信が持てます
なぜならそういう常備品は薬にもなり
今はやりのケミカルなサプリメントの手助けがいらないからです

そういえば紅花染めに使う「鳥梅」も梅干しを真っ黒に焼き
紅の色を更に美しくする手助けをしています
化学薬品では出ない色が生まれます

赤い色の洗濯

2013年05月06日 | 日記
赤は植物染料であれ化学染料であれ色が滲みますね
乱暴に洗濯機に入れて洗ったとき
すべての白いものがそれはそれは美しいピンクに染まって
白いタオルなどはかえって良いかもなんて思ったのですが

よく考えると其れはいけません
その失敗以来赤い物はそれだけを手洗いするようにしています
それでも
当方の肌襦袢のように胴体が白お袖が赤だと
胴体が淡い紅色の染まってしまいます

不思議なことに石油繊維化学染料ですと全く色落ちしないのですね
其れは何故かと今研究中
ドウモ繊維の形が違うらしいですけど
分かったらココに書きますね

色が出ないから石油繊維の方が良いと考える人ノ方が多いのではないのでしょうか
そうして手間がかからない物
便利な物というように本筋からドンドンそれて行ってしまいます
そうして日本は70年近く大本から離れた生活をしてきたと言うことでしょう
その結果はいろんな面で現れていますが
私たちはそれでも簡単便利の方を選びます

きものを着る方が「補正は当たり前」という考え方になってしまったのも
やむえないのかもしれません
「それって時代なのよ」
と切り捨てられることが多いのですがーー

立夏です

2013年05月05日 | 日記
まちに待った単衣の登場
もっとも私の周りではかなり前から単衣を着る方も多いですね
この連休で私の箪笥やつづらもきちんと衣の入れ替え終了です

まず手始めに少しひんやりする日は
人形仕立てという仕立て方の単衣を着ます
其れは衽と袖口振りに裏地が付いていて外から見ると袷を着ている感じ
これはまた
裄の寸法がとれない場合も重宝で5分は長くなります

そのほかにも「胴抜き」という仕立てもあり
八掛だけをつけて着る場合もあります
それと単純な単衣ですね

きものを単衣にしてひんやりとしたときは袖無双(袖が袷)の長襦袢を合わせるときもあります
長襦袢を単衣にするといきなり5キロくらいやせたような軽さに驚きます
きものも長襦袢も袷を着ていると結構重いのですね

きものは単衣だけど帯は袷用
とこの時期はちぐはぐなコウデイネートになってしまいますが
其れも致し方ないかと考えるこの頃です

夏前は早め早めが美しいと目に映るので
単の着物に絽縮緬や紗袋、絽綴れ、八寸の紬帯、麻の帯など
過去の季節に戻るより
先の季節を引き寄せた方がスッキリと美しいと私は思います
あくまでも私の考え方ですがーーー

衣の入れ替え 2

2013年05月04日 | 日記
昨日腰紐のことを書きましたら
さっそくお問い合わせがありました
「どんな感じなのですか?」
「小千谷の麻を使って作った腰紐ですが収まりが良いのですよ」
「どんな感じに?」
「いったん腰紐でしめるときものが全く動かないのですね」
ですから着くづれの心配がありません

さっそく試したいと言うことでいらっしゃいました
麻のひもには腰紐と胸ひもがあり
その方は
「長襦袢の衿が動くのでこの胸ひもを使うと衿がはだけないでいいですね」
とたいへんなお気に入りよう
腰紐の方は
「私は絹の方が良い」
とその方は仰って絹の腰紐になさいました

そうなのです
きものの着方や小物の併せ方はそれぞれの身体が違うので一様ではありません
ご自分の一番気に入った方法が良いと私は思っています
でもその中でも大切なお約束は
「あなたの身体のために自然素材にいたしましょう」
と私は思います

私たちはいろんな事で自分自身の身体に無理を強いています
いつ彼らがストを起こしてもフシギではありません
いたわりたいですね
其れには呼吸の楽な自然素材が一番です

衣の入れ替えは小物と身体のおしゃべりに耳を傾ける貴重な時間でもあります

衣の入れ替え

2013年05月03日 | 日記
立夏(5月⒌日)が近いので少しずつ衣装の入れ替えを始めています
洋服より着物の枚数が多いので
洋服は春夏秋冬入れ替えする必要がありません
此方は楽ですね

ということは
洋服を主にしている方と反対のことかもしれません

この連休はまず小物の入れ替えです
帯揚げと半衿はそれぞれ季節ごとつづらに入れてありますので
単衣・薄物洋の帯揚げつづらを手の届くところに
袷用は押し入れの奥の方にしまいます

帯揚げをしまうとき
全部アイロンを当てます
汚れの強い物は悉皆屋さんに
そうでもないものは「布海苔」をといてあらいます
これよく落ちますね

染材屋さんに置いてありますが最近はインターネットでも手に入ります
ぬるま湯でゆっくりといて布を浸します
赤色は色が出やすいので別々に洗った方が良いですね



帯締めはやかんの口から出る蒸気に当てて洗うのが一番
其れですと布糊も落ちずピンシャンしますね
房は和紙で巻いておくと新品同様になります
わたしは帯締めは年中同じ物を使っています
つまり夏と冬同じ物というわけです

腰紐は手洗いして乾いたらくるくる巻いておけばしわは取れます
絹から麻の素材に代えます