「なんだか前歯がガタガタで…」
というご相談をよく受けます。
しかし当院の目線は、その歯が並んでいないことだけでなく機能できているか、つまり噛めて食べ物を咀嚼し、ちゃんとすり潰せて飲み込むことが出来ているか、
というところを診ています。
ですので、来院いただいたきっかけになった、という意味では歯並びの心配はじゅうぶん貢献することにはなりますが、
歯並びよりもかみ合わせが問題であることが多いです。
園の検診、学校検診が行われている時期ですが、歯科に行くように促す用紙をもらわなくても、
6-12歳さんは歯科医院での検診が大切になります。
レントゲン診査が必要な場合が多いためです。
噛めていない=食べ物が小さく出来ない=胃腸に負担がかかる…
ということがもし一生続くとどうなるでしょう。
健康的な歯であるとは言えません。
また、最近では乳歯が永久歯に生え変わりにくいことが増えています。
永久歯が顎の骨から出てこないのです。
歯は一生ものです。
小学生〜中学生の時期に塾に通うことが一般的な世の中になったように、歯の生え変わり・かみ合わせを歯科医院へ通いチェックすることが重要な時代になっています。
子供さん達のコロナ禍の影響は、こういうところにも出ていると考えます。
全身運動、顎の運動、おしゃべりが減り、日光に当たることも減り、マスクでの口呼吸が増えた生活、時短の食事…
これらは歯の成長にはマイナス点が多いです。
子供さん達のコロナウィルスとの戦いは、むしろ新しい生活との戦いでもあります。
そろそろこの生活への見直しが必要です。
親御さん、どうかお子さんのお口に関心を持って下さい。
歯並びだけでなく、生え変わり・かみ合わせへ注目して下さい。
余談ですが…
私達は20年後、今の子供さん達に支えてもらわなければなりません。
子供さんの歯を守ることは、子供さん達を大人へ成長させるための食事を見守ること、さらには結果的には社会の構造を見守っていくことだと考えています。
当院に来られていて子供時代から歯を見守り続けているお子さん達が成人し、私達の背をぐんぐん抜いて行っています。
そろそろ赤ちゃんを連れて来て下さる方もいるのではないか?と楽しみにしています。
そのように私達の目線はいつも遠くを見ています。
私達がそうだったように、子供さん達は成長し、次世代の社会を動かす担い手になっていくのです。
小学生の間に噛み合わせのチェックをすることが必要な時代に変化しています。
かみ合わせをサポートすることは少しの心がけでできます。
矯正治療に入ることになってしまう前に、まずは歯を生やしたり、かみ合わせを少し整えることを支える診療をしています。
もちろん遺伝情報からどうしても矯正治療が必要な皆さんもいらっしゃいますが、
もし遺伝情報でない皆さんが生活改善でかみ合わせができるタイミングがあれば、または矯正治療に入ってもそのサポートがあることで矯正治療が軽く済めば…と行っているサポートです。