私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

「兵車行」を読み進めます。

2016-02-25 09:03:53 | 日記

 まず、その書き始めです。

             車轔轔 馬蕭蕭     <車轔轔<リンリン> 馬蕭蕭<シュクショク>>
             行人弓箭各在腰    <行人の弓箭 各々腰に在り>
             耶嬢妻子走相送    <耶嬢<ヤジョウ> 妻子 走って相ひ送る>    
                  行人は馬や車に乗っている人の後に続く歩いている兵士です。だから、車だけは元気いっぱいの<轔轔>なのです。
                  歩いて遠征する兵士たちの耶嬢(父母)や妻子は、何処までも その姿が見えなくなるまで、「相い送る」のです。その思いは如何??
                  その思いを存分に、この「走相送」の中に杜甫は歌い込んでおります。
                  折角のその人々の思いも               

             塵埃不見咸陽橋    <塵埃に見えず咸陽橋>
                   咸陽橋は長安城外に架かる橋です。ここを渡ると、もうそこは外地なのです。
                     都を離れてしまう最後の橋まで見送ってという人々の思いも、戦車やその馬々のたてる塵埃によっても遮られてしまいます。
                   塵埃にまでもその恨みが、そのもの言わぬ人々の声もが、この「七言」の中に見え隠れしております。           

 

 



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