キューピーヘアーのたらたら日記

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『奥山准教授のトマト大学太平記』 奥本大三郎

2012-07-27 21:19:31 | 
アマゾン書店で本を買うようになってから本屋さんに行く頻度がめっきり少なくなった。

それでも行ったら行ったで何かしらの収穫がある。

この本もそれ。

「先生、私たち何のためにフランス文学なんか勉強するんですか?」

と書かれた帯が目を引いた。

ブログに書いたかどうかはさっぱり忘れてしまったが、

2年前にフランス語を勉強していた。

発音のルールをいつまでたっても覚えられず嫌気がさして2ヶ月で挫折してしまった。

でも、な~んとな~く未練のようなものがある。


いつの間にやら大学で第2外国語が必須でなくなってしまった。

本屋さんや電気屋さんの店頭からドイツ語やフランス語の電子辞書が消えてしまった。

僕も気付いていた。

英会話教材は次から次に新しい商品が出てくるのに、

その他の言語の教材が乏しいのに…。


著者はフランス文学の落日を嘆くとともに、

職業訓練校と化しつつある日本の大学をも憂いている。


「文学は実用の役に立たない、とはっきり言うこの先生は一方で、

詩人と哲学者が尊敬されないような社会は駄目だと考えている。

そして、ホメーロスやシェークスピアやゲーテやボードレールどころか、

自分の国の在原業平も芭蕉も斉藤茂吉も本当に読んでない先生ばかりの、

今の日本の大学はもう駄目だ、というのである。」


こんな先生が定年で辞めちゃって、

実務能力に長けた先生ばかりが幅を利かすようになっちゃうんだろうな~。


フランス語学習者だけじゃなく、今の日本の大学制度の実態に興味のある方に

オススメです。

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